というタイトルではあるけれども、著者のありようがまず面白い。詩人であるとともに、世にはびこるつまらない会話の収集家。ファミレスや居酒屋で聞こえてくる面白くない話をSNSなどで披露し、あまりの人気についに書籍化、という経緯も面白い。
で、確かにつまらない話がてんこ盛りではあるけれど、どうにもそれが逆に新鮮だ。考えてみれば、世の中にウィットに富んだ気の利いた会話などほとんどないわけで、だからこそここで紹介される会話は、小説などでは味わえないくらいリアルだ。
あ、それからギャグのつもりで「春のパン祭り」というフレーズを使うと会話が陳腐になるという指摘にはうなった。おれ、よく使ってたもの。気をつけよう。
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