事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「マネー・ボール」2球目

2011-09-20 | スポーツ

Moneyballimg01 1球目はこちら

「得点力を評価する場合、チームの平均打率に注目するのがこれまでの常識だった。ところが、冷静に比較分析してみると、チームの総得点と平均打率は関連が薄い。むしろ、出塁率や長打率のほうが、総得点とはるかに密接なつながりを持っている。また、多くの監督を有名にしたサインプレー……バント、盗塁、ヒットエンドランなど……は、たいてい、的外れか自滅行為だとわかった。」

……併殺をおそれてエンドランを多用した某監督(王監督ですけど)はきいてますか。

「守備に関するデータは、数字としては存在意義があっても、言語としては意味がない」

……これには解説が必要だろうか。つまり、失策の数が多い選手=守備が下手な選手という式は成立しないというのだ。逆もまた真なり。つまり、果敢に打球に攻めてファンブルするリスクを背負う選手と、最初から追いかけない選手のどちらが守備がうまいか。失策数の多さでヤクルトの宮本や巨人の坂本は責められているけれど、無謀ともいえるくらいに打球にくらいつく彼らの、いったいどこが守備が下手だというのだろう。

「この職務(GM)は、手押し車に乗っかって惰性で坂道を下るレースのようなもので、年の初めに車をつくることまではできるが、あとは勢いにまかせて坂を下るしかない」

……これは嘘です。ビリー・ビーンほどシーズンインしてからもトレードに熱心なGMはいない。ペナントレースの前半戦の勝率よりも、後半戦の勝率が常に上回っている事実は、アスレチックスをどれだけフロントが把握しているかを示している。実は陰でポンコツあつかいされていた松井秀喜獲得の正しさは、いかにもアスレチックスらしい。

もちろんセイバーメトリクスがすべて正しいわけではなく、なにより他のチームも採用しはじめたので効果は減じている。でも、選手として挫折した男が、マネジメントで勝ち進む物語が面白くないわけがない。まもなくブラピ主演映画が公開される。こりゃ、楽しみだなあ。

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