事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

都道府県名の由来PART3

2016-07-16 | うんちく・小ネタ

最上川舟唄 大塚文雄 1090' (16) UPA‐0127

PART2はこちら

さて、この調子で47都道府県をやるわけにもいかないので、地元山形県はどんな具合だったか見てみましょう。

著者の谷川さんが筑波大に勤務していた当時、事務方に山形県出身者が二名いたそう。ひとりは村山出身の男性課長、もうひとりは庄内出身の若い女性。ふたりもいるのだからと芋煮会をやろうという話になり、しかし出来上がったのはまるで違う芋煮だったと(笑)。庄内は豚肉で味噌味、村山は牛肉で醤油味ですから。

「私たちは大いに満足だったが、二人が異口同音に語ったのは、『相手の作った芋煮は初めて食べました』という言葉であった。どうやら、村山は庄内の芋煮を食べることはないらしい。同じく、庄内の人は村山の芋煮は食べないというのである。ここまで来ると、話は尋常ではない。いくら対立があるとはいっても、信州で松本の人が長野のものを食べないということはない」

と驚いたとか。前に特集したように、山形の分断はやはり根深いということだろうか。

そんな山形県の名前が、前から存在していた山形藩の名をそのまま継続できたことに特徴があるらしい。なぜなら、名前としては「村山」のほうがはるかに強力で、現にその当時は「北村山郡」「東村山郡」「西村山郡」「南村山郡」が存在していた(南村山郡以外は現在もある)くらいだ。

つまり、村山という名をつけることを否定するために、実は弱小藩で戊辰戦争でもなんら影響することもなかった山形藩の名を、大久保利通はわざわざ巡視までして許可したというのが真相らしい。

古来、ここは出羽の国と呼ばれ、置賜郡、田川郡、村山郡、最上郡、飽海郡が置かれていた。先述のルールを適用すれば、県庁所在地が山形なのだからその郡名である村山県になるのが本来

うーん村山県か、庄内の人間にとっては、それ、どっちでもいっしょですけど(笑)。

本日の一曲は大塚文雄さんの「最上川舟歌」。わたし(ロック好き)は民謡に代表される日本の古くさいものを嫌悪しまくり。でも、妻(ジャズ好き)とクルマに乗っているときに偶然この人の歌を聴いて呆然。

「す、すごいな」

「ジャズよね」

「ロックだな」

すごい。「ちゃー!」ってのがすごい。まもなく特集します。

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