なにはともあれまずは選挙について。
県議選、すくなくとも山形県の県議選を終えて、勝った負けたでいえば、自民党でも民主党でも公明党でも共産党でもなく、“負けたのは県議選そのもの”だと思う。
前回の選挙は2011年の4月。おわかりだろうか、あの震災直後のなんでも自粛のなかで行われた選挙よりも投票率が下がっているのだ。その結果、当選者の多くは高齢化しているとはいえ後援会がしっかりしていた候補。落選者もいたけれど、世襲も幅をきかせている。
あおりをくらって(かどうかは知らないけれども)鶴岡選挙区の草島候補のような“市民派”は弾き飛ばされてしまった。うーん、なんかつまんない選挙だったんだよなあ。
それから、うがちすぎと指摘されそうだけど、投票日直前に株価が2万円超えで大騒ぎってのもなあ。上昇傾向は自然とはいえ、無理矢理公的資金をぶちこんでないだろうな。
では「これでいいのか山形県」のつづきを。PART1はこちら。
地勢的なことをいえば、山形県の場合、南北に急峻な出羽山地がドテッとあるので、海側の庄内地方と内陸地方のふたつにざっくりとわけられ、まず、この両地方の違いは宿命的だ。移動が困難なので人的交流の歴史がほとんどなく、というか明治期に山形県となる前ははっきりと違う国だったのである。
それでは内陸地方はどうなのだろう。
酒田に住むわたしが山形に行くことを考えてみよう。まだ山形自動車道が開通する前は、うちから県庁に向かうときは3時間かかっていた。通称“下道(したみち)”と呼ばれる新庄経由。47号線から13号線を使うわけね。そのときに気づくことがある。
酒田から庄内町に入り、戸沢村(やけに長いんだこの村は)から新庄に入るまででほぼ半分。通った市町村は四つ。ところが、ここから半分は
舟形町
大石田町
尾花沢市
村山市
東根市
天童市
山形市
と七つの市町を通ることになる。ほぼ直線な13号線沿いが、どうしてこう細分化されているのだろう。いや13号線沿いはまだしも、まわりには人口の少ない町がたーくさん存在する。要するに(平成の)市町村合併が進まなかった結果。その背景にはいったいどんなものが。
ムックではその歴史に依るとなっている。それでは、山形県の歴史とはどんなものなのか。ざっくりといきましょう。
4世紀のなかごろ、大和朝廷が東北の豪族たちを「蝦夷」と呼んで蔑視。8世紀に入って、現在の鶴岡・酒田に出羽郡が置かれ、庄内の大規模な蝦夷征伐が行われ、712年に出羽国が建設される。
このころに国府機能をもっていたのが城輪柵(きのわのさく)。実はここ、うちの親戚のすぐ近所にあって、小学生のときに見学に行き、学術調査をしている人たちからお話を聞くことができました。さーっぱりわかんなかったけど。
いまはこの城輪柵、立派に復元されているのでご近所にお出での際にはぜひ。以下次号。
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