シリーズのなかで今回がわたしにとっていちばん面白かったかも。なにしろネタが手塚治虫、特に「ブラックジャック」ですから。
「新宝島」や「火の鳥」などで神様になった手塚は、しかし虫プロの経営破綻などで70年代には過去の人あつかいだったのは、わたしもリアルタイムで感じていた。ブラックジャックも連載当初は少年チャンピオンの巻頭をかざることはめったになかった。
そんなブラックジャックのコミックスに、このミステリのキモになるような秘密があったとは知らなかった。なるほど、古書店を舞台にする必然性がちゃんとある。「おっぱいメガネ」と親友に吐き捨てられる(笑)栞子さんの凄みも伝わる。
ところで、手塚治虫の古書ネタといえば、出久根達郎の「作家の値段 新宝島の夢」はたいそう面白かったですよ。そちらもぜひ。
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