東京湾臨海署安積班シリーズは、これで全部読み切ったことになるのかな?安積警部補を気弱なスーパーマンの立場から救っているのがベイエリア分署のチームメイトたちだ。それぞれに弱点をもっているということは、それぞれにカバーしあえるということなわけね、素直に読めば。
でもどこか権威主義的なのは、警察小説である以上しかたのないことなんだろうか。日本の警察小説が捕物帖の進化形であることに、おそらく今野ほど意識的な人はいない。トリッキーになりすぎず、実は人情ものであることを隠そうともしていない。量産もきくし、読者も楽な気持ちで読むことができるわけだ。まさしく、現代の捕物帖。
捕物帖ってこたぁ“お上の御用”の物語だからなあ☆☆☆★★
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