事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「流星ひとつ」 沢木耕太郎著 新潮社

2014-02-08 | 芸能ネタ

20131014_512958 「北海道にはもどりたくない」

「雪は嫌い?」

「雪はいいのよ。でも融けるときが汚くて」

こんな発想をする女性が、いつまでも芸能界にいられるはずがない、か。

沢木耕太郎と藤圭子の会話だけで成立させたルポ。藤がかなりクレバーな女性であることが伝わる。その血は宇多田ヒカルに当然のように受け継がれたのだろう。

精神を病んで、夫や娘を手こずらせ、結果的に自死を選んだ元芸能人、というマスコミおよび家族の決めつけに不満だった沢木が、お蔵入りさせていた原稿を復活させたもの。その意図は十分に伝わる。

ただし、実名でかなりきわどい会話がなされており、現役だった当時に出版することはかなり危ないことだったのも理解できる(セックスの部分が慎重に排除されているにしても)。

それにしても、結婚離婚引退再婚と、宇多田はお母さんのあとをきれいにトレースしているんだなあ。

流星ひとつ 流星ひとつ
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2013-10-11
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