事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

バンクーバー2010 その6~国の威信

2010-03-05 | スポーツ

Olympic0001_0 PART5はこちら

 ついでだけど石原の暴言のつづきを。

 中井洽防災担当相は2日の記者会見で、チリ巨大地震で津波警報が出た中で東京マラソンが行われたことについて、「警報を出しても意味がないということになると、次回の警報が信用されなくなる」と発言した。これを受けて東京都の石原慎太郎知事は同日、報道陣に対し、都は綿密な情報のもと開催したとし「ああいうばかなことを言わない方がいい」と述べた。石原知事は「小笠原(村)の情報や東京湾の地形を踏まえてやっており、気仙沼とは違う。むしろ気象庁の情報が甘かった。中井大臣が反省するのはそっちの方」と反論。さらに「悠々とやっていた。東京都の判断なのだろう」との中井防災担当相のコメントには、石原知事は「こっちは命がけでやっている。大臣がああいうばかなこと言わない方がいい。東京が十全な努力で判断をしてやってるんだ」と述べた。

……都知事が誰のために働いているか、よくわかる発言ですね。まあそれはともかく、彼のように、オリンピックに“国の威信”を負託する人は多い。ナショナリズムが行き着くと「国家という重いものを背負わない人間がいい成績を出せるわけがない」とまで言い切っちゃうわけだ。すごいスポーツ観。まだこんな国家主義的発想でスポーツをとらえているのか。彼の大嫌いな某国のよう。

 むしろ選手側の方が気持ちのいい発言をしていた。引退したスピードスケートの清水が「事業仕分けでもスポーツ予算が削られているようだが、国民の期待に応えさせるだけのケアを国は選手に行っているか?」と朝日で。アスリートとして、まことに正直な話だ。

 景気後退によって企業スポーツは沈滞し、国家財政も火だるまな現在、選手へのバックアップはどうあればいいのか。それこそ“国の威信を賭ける”よりも、自分自身のために努力している選手を(たとえメダルなどとれなかろうと)応援する時代に入ったということではないだろうか。

 それでは困る!と力説する業界があるだろう。言うまでもなく、マスコミだ。以下次号

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« バンクーバー2010 その5~国... | トップ | バンクーバー2010 その7~大... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

スポーツ」カテゴリの最新記事