事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

福田靖講演会その7

2014-10-03 | 日記

その6はこちら

「勝海舟と坂本龍馬の出会いは、千葉道場の千葉重太郎といっしょに龍馬が勝のところへ斬りに行くわけですよね?勝は彼らに地球儀を見せて、日本はこんなに小さいのに、攘夷だなんだと仲間割れをしている場合かとさとし、龍馬が弟子入りしたことになっている。」

「ところが、調べていくとなかなか微妙なんですよこれ。まず、龍馬のお姉さんの旦那さんというのがお医者さんで、海外の事物についてもけっこう詳しくて、その家に龍馬もよく出入りしていたんです。だから龍馬が地球儀を初めて見てびっくりしたなんて考えられない。」

「それに、勝の自伝というのは歴史的資料としては最低の部類で、坂本という人物が訪ねてきたことにはなっているけれども、それが本当かどうかは疑わしいんです。だからね、おそらく司馬先生は、おびただしい資料のなかから『これは使える』という部分をピックアップしてアレンジしていたんだと思うんです。ところが、みんな史実だと思っている。なぜかというと、坂本龍馬のファン(47都道府県に龍馬会があり、海外にも!)というのは、結局のところ『竜馬がゆく』のファンなんです」

なるほどなあ。ま、勝海舟の自伝はボロクソに言われているけれど、その部分も含めてわたしは勝がけっこう好きです。“いどっ子”(江戸っ子)であることに実は衒いもなんもなくて、御家人だけどなにか?という感じが最後までする。だから龍馬伝では武田鉄矢がやったけど、ここはネイティブの江戸っ子でやってほしかった。

でも武田鉄矢は龍馬が大好きな人だから、勝がわけのわからない浪人に会ったのは、一種のオーディションだったのだろうという説を唱え、福田靖はすぐに受けいれて、あの○×で評価する脚本にしたんですって。なるほど。

大河ドラマそのものについても、興味深い裏話がバンバン。

「大河で誰をとりあげるかは、NHKのニュースで放送されるまで、絶対に秘密なんです。なぜかというと、経済効果がものすごいから。龍馬伝に決まって、高知県は400億もうかったといわれてますから。脚本家であるわたしの方にも売り込みが来るんですよ。大分県庁の方からは『福田さん、実は伊藤博文は下戸だったらしいんですが、うちの湯布院に来て初めて酒が飲めるようになったということで、想定シナリオもつくってきました。どうか龍馬伝にそれを』いやしかしそれは無理でしょう?(笑)」

「取材に行ったときも、大河ということばを使っちゃいけないということで、別の言葉に置き換えました。虎、と……タイガー……すみません」

次回はいよいよキャスティング!その8につづく

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