マジです。中年男がなにを気色悪いこと言ってんだ、と突っこまれることを承知の上で断言。いま日本の芸能界でいちばん素敵なのは竹野内豊じゃないですか。そりゃいろいろと批判はあるでしょう。身長179㎝ってのは絶対ウソだろ、とか強力なプロダクション(研音)に所属しているからいい役がくるだけじゃねぇか、とか。あるいはゴニョゴニョと滑舌の悪いセリフまわしはなんとかならないのか、ここまで女関係のうわさが出ないのはなんかあるんだろ……。
大きなお世話である。あ、言ってんのはオレか。しかし彼の持つ、なんちゅうか清潔感みたいなものって他のどんな男優にも見当たらない。現在のテレビドラマは“顔の表情で気持ちの動きを表現する”わかりやすすぎる演技者が多いので、(ひょっとしたら動かせないだけかもしれないけれど)能面のように無表情をつらぬく竹野内は希有な存在だ。
言い訳はここまで。彼の主演するテレビドラマを集中して観まくったので特集開始。
「輪舞曲」(‘06 TBS)
共演:チェ・ジウ 風吹ジュン 木村佳乃 石橋凌
脚本:渡邉睦月 演出:生野滋朗ほか
「冬のソナタ」人気をひっぱってタイトルは「輪舞曲」。アンダーカバーのストーリーは「インファナル・アフェア」。安直な企画であることは確かだし、前半の緊張感や情感が後半いっきに変質するとか(チェ・ジウが○ッカー役ってのは無理でしょ)、つっこみどころ満載。
しかし見せる。
竹野内豊がいいのは当然のこととして(笑)、橋爪功と杉浦直樹の両悪役がなんともアジアっぽくて渋い。日本と韓国のコミュニケーション不全を、日韓の人気男優と女優の間で“言葉が通じない”ことでシンボライズ。ネタバレだけど途中でその国籍をひっくり返す荒業は成功している。ま、実際には意思疎通しようと思えば英語使うはずなんだけどね。
絢香とRUIのテーマソングが、きちんとドラマとリンクしていたのには驚いた。こんなことに驚いていては、テレビドラマをわたしはなめていると言われてもしかたがないけれど。それにしても、市川由衣のように華のない女優が、以降も「NANA2」などに起用されつづけているのはなんで?あ、彼女こそ研音所属だから竹野内とセットなのか!
……次回は「流転の王妃」
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