学校図書館から借りる。司書のお姉さんが激賞し「すばらしかったですこれ!」ということなので。
ところがわたしはどうも原田マハとは波長が合わなくて、傑作の誉れ高いこの作品にも今ひとつのれないのでした。
ゲルニカ爆撃に怒ってピカソが描き上げたあの大作(モノクロームだってことを初めて知ったくらいの美術門外漢ですわたし)が、9.11を経過した現在だからこそアメリカが必要としているという設定はみごとだと思う。
ロックフェラー家が現代美術を守るためにどれだけの貢献をしたかという背景にも納得。
しかし、装飾がちょっと過多ではないかといつも思うの。ピカソの愛人だった女性と、夫を9.11で失った日本人女性のダブルヒロインが、あまり魅力的に思えないのは、その装飾のせいだと思う。
読者のために、って意識が強すぎるというか。
そこがどうもねえ。
作者はもちろんゲルニカの実物を見たんでしょうね。
私も美術は門外漢ですが、ゲルニカは現物がすごいですわ。勢いを感じます。
さて、本を読んでその勢いがあるかですね。
読んでみます。