事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

わたし怒ってます~阿久根PART16「旧制度」

2010-08-17 | 公務員

PART15「副市長」はこちら。

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、民間保育園の園舎建て替えに伴う補助金交付の決裁を拒んでいる問題で、市長が「理事長は市政を妨害している」と理由を話していたことがわかった。

 保育園はかつて市立だったが、地元の社会福祉法人青陵会(折橋よし典理事長)が2007年4月、老朽化した園舎を5年以内に建て替えることを条件に引き継いだ。(「よし典」の「よし」は口ヘンに「喜」)

 総事業費約2億円のうち県が約7000万円、市が約3000万円を補助する計画で、市は今年度当初予算に補助金を計上したが、市長は申請書類を決裁していない。関係者によると、市長は6月頃、職員に「理事長は市政全般を妨害している」と話したという。

 理事長は市教育委員長を務め、市長が08年12月、民間人を市教委教育総務課長に採用する際、「兼業を禁止した地方公務員法に違反する」と指摘。昨年5月の出直し市長選では、竹原市長の対立候補を応援するなどした。

 青陵会は6月、決裁を求める陳情書を市議会や市長に提出したが、市長は市議会を招集しておらず、取り扱いのめどは立っていない。保育園には0~6歳の園児49人、保育士ら職員14人が在籍している。理事長は「私への個人的な感情で決裁しないのはおかしい」と反発している。

(2010年8月1日 読売新聞)

 ちょっと油断をしたすきに阿久根がますます泥沼化し、リコールへの動きもはじまっている。しかしそれ以前にこの事例がわかりやすいのでとりあげてみた。なにしろこの理事長は前の教育委員長。直接に竹原市長と何度もコミットした人であり、まあ当然のこととは思うが出直し市長選では対立候補を支援している。

「理事長は市政全般を妨害している」

とはよく言ったもので、要するに自分のいうことをきかないとこうなりますよ、というサンプルを市民に提示しているわけだ。未決のファイルにはさぞや反対派の事業があふれているのだろう。

 おそらく、前の市政はアンシャン・レジーム(旧制度)で腐敗しており、当時の権力者たちはことごとく断罪されなければならない、と主張することで支持をつなぎとめようという市長の作戦。そしてそれはある程度成功している。「意趣返し」「溜飲を下げる」姿勢が支持者へのプレゼンなのだから。

 わたしがおそれるのは、市長支持者が少数派になったとき、あるいは少数派であるとみずからが感じたときに市長がどんな行動にでるかなのだ。何度もいうように、彼にとって阿久根は私怨をはらす場と化している。これまで以上に理不尽なことをやらなければいいのだが……あ、予想どおりやってます。

PART17「リコール」にすぐつづく。

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