事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

わたし怒ってます~阿久根PART5

2010-03-21 | 社会・経済

PART4はこちら

阿久根市給与未払い 地裁が口座差し押さえ命令
(2010 03/16 毎日新聞)
 阿久根市の竹原信一市長から懲戒免職処分を受けた男性職員(45)が法的に復職した後の未払い給与支払いを求め、市の貯金口座を差し押さえるよう求める申立書を鹿児島地裁川内支部に送付していた問題で、同支部は15日までに市指定金融機関に対し、未払い給与など約222万円の差し押さえを命令した。市から執行停止の申し立てがなければ、市の口座から男性の未払い給与分や執行費用などが差し押さえられる。

 男性の代理人、増田秀雄弁護士などによると、差し押さえ命令は12日付。市が執行を停止するには、命令が市に送達されてから1週間以内に執行停止を裁判所に申し立て、裁判所が定めた供託金を支払わなければならない。

 増田弁護士は「男性本人のため手続きを進めるしかない。行政府が命令に従わず、差し押さえを受けることは普通あり得ず、異常事態だ」としている。男性は「生活を守るため、やむなく起こした訴訟。正直ほっとしている半面、前例のない事態となり残念」と話した。

 男性は2009年7月、市役所各課に張り出された職員人件費を記した紙をはがしたとして懲戒免職となったが、地裁決定で法的に復職した同年10月以降の給与・ボーナスの支払いを命じる判決が今年3月3日に出ていた。併せて市の財産差し押さえの仮執行も認められ、男性側は差し押さえを求める申立書を10日に送付していた。

……たとえばあなたが、理不尽な上司(あまりにも理不尽なサンプルだけれども)の理不尽な行為によって理不尽な仕打ちをうけたとき、労働組合にたよる以外にどんな手段があるか。いやはや、まさか『差し押さえ』とは。紙を剥がした職員は、逆に市の財産に赤紙を貼り付けた形になっている(裁判所の場合は白紙になるようだけれども)。

 竹原市長は公務員を悪役に仕立て、「民間ならありえない」役所の姿勢を糾弾することで人気を得ているようだ。それがどうだろう。貯金口座が差し押さえられているような企業を、はたして金融機関が相手にするものだろうか。

 そうなのだ。222万円の差し押さえが阿久根市におよぼす影響は、その額以上に市の財政への信用低下という形で現れることになった。

 しかし追いこまれれば追いこまれるほど『弾圧される救世主』のイメージを演出することで喝采を浴びる竹原市長だから、内心はともかく平静を装ってはいるだろう。しかしもうひとつの批判についてはどうだろうか。PART6にすぐにつづく

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 港座通信~「人情紙風船」 | トップ | 龍馬伝~第12話「暗殺指令」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

社会・経済」カテゴリの最新記事