入学金未払い・学費未納、悩む現場 退学勧告も
2008年04月16日
千葉県立八千代西高校(八千代市)で入学金を払っていない生徒2人が入学式に出られなかった。入学金未納や授業料滞納の増加は全国的な現象で、退学など厳しい処分を決めた教育委員会も少なくない。同じ問題に悩む全国の公立高校からは、「やむを得ない」「それでいいのか」という賛否両論が上がる。
◆総出で家庭訪問
千葉県西部の県立高校の校長は「条例がある以上同様の対応を取るだろう」と八千代西に理解を示す。
この校長は、前任の高校で授業料の滞納が相次ぎ、担任や事務職員総出で電話や家庭訪問を繰り返した。「卒業後になっても分割で頑張って払ってくれる家庭もある。払わずじまいでは不公平だ」
別の県立高校の教頭も「まず入学して、その後に入学金を納めるというのはあり得ない。勝手に条例を変えてしまうことになる」という。
【朝日新聞】
……これほど“典型”と呼びたくなる事例は珍しいだろうと思う。これまで「授業料取り立てマニュアル」「払いたくない」と未納問題を特集してきたが、こんな形で「学校側の」対応をマスコミが大きくとりあげたのは例がないのではないか。
給食費の未納問題や、モンスターペアレントが騒がれる前なら、八千代西高校は世論の集中砲火をあびていただろう。でも今回は
・新聞やテレビは高校の対応に懐疑的
・ネット上では親がクソミソ
こんな形だろうか。予想どおりかな。ま、あくまで大ざっぱな分け方ですけど。しかし高校に味方するか指弾するかの二元論だけではこの問題が解決するはずもないことは、日々未納に悩む公立小中学校事務職員として断言できる。時系列で経過を見てみると、この“事件”は、実は高校にも親にも問題ありありだったのだ。
PART2につづく。
画像は伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」。久しぶりに読み返してつくづく思う。伊坂はデビュー作から何も変わっていない。印象以上に政治的であることすら。
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