第30回「全成の確率」はこちら。
序盤はコメディーっぽい要素も多かったですが、あっという間にシリアスになってしまい比企家は滅亡する形になりました。我が家だけでなくどんどん亡くなっていくじゃないですか。
シーン順通りに撮影していくわけではないので現場でメイクしながら「いつ死んだの?」なんて悲しい会話も多かったんですよ。「あ、先週ですか。私きょうです…」みたいな。それがなんとも独特でしたね(笑)。
公式サイトの堀内敬子さんのインタビューを勝手に引用。
比企VS北条の争いによって、佐藤二朗や堀内さんが今回で退場。めちゃめちゃに顔が歪んでいた佐藤をこれから見られないのはさみしいなあ。
北条の危機に政子(小池栄子)から
「何とかしなさい!」
と絶望的なリクエストをされた義時(小栗旬)は
「どうすればいいんですか!」
と開き直る。
「わたしだってわからないわよ」
この瞬間に「鎌倉殿の13人」がハリウッド的であることがあからさまになる。
「考えろ、考えろ」
は近年のアメリカ映画の本流になっているのだ。「エイリアン2」とか、三谷幸喜が激賞する「ダイハード」とか。近年じゃないか。
結果として、義時は(妻の一族である)比企をゴリゴリに根絶やしにする。そういう時代だとはいえ……丸腰の人間に鎌倉武士は理不尽なことはしない、と比企は言いながら、な展開が憎い。
で、そうなってから当然死ぬだろうとみんなが思っていた源頼家が元気になってしまうあたりの皮肉も素敵。諦めの悪い男がいっぱい出てきます。
第32回「災いの種」につづく。
大好きな二郎さんと堀内さんの夫婦、観られて幸せでした。「食い込むのです、ぐいぐいと。」のシーンが好きです。
堀内さんのハリのあるソプラノが、息子娘への檄に活きていて素敵だった^ ^
先週と今週の録画は保存版です。