事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「蜜と唾」 盛田隆二著 光文社

2018-05-22 | 本と雑誌


27才の駆け出しのライター。彼が学生時代に教えていた子どもが交通事故で亡くなる。家庭教師と子の母親のほのかな恋愛、という類型きわまれりなスタートでありながら、話はとんでもない方向につっぱしる。

登場する男性すべてが「この人を護らなければならない」と思わせる白い肌の女性は、簡単にその男たちを奈落にたたき落とす。こえぇ。弱いことがどれだけ強いのかの因果譚。

「ツミとバツ」のお話であることは、タイトルで最初から示されているのでした。盛田隆二の世界は、いつもちょっと怖い。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする