事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「謎解きはディナーのあとで」(2011 フジテレビ)

2013-12-24 | ミステリ

20111114002c9092 文教都市のはずなのに、なぜか毎週のように殺人事件が起こる恐怖の町、国立。

そのくせ世界有数の富豪の邸宅も存在し、そこでは絶滅危惧種とも言うべき執事が令嬢の世話を焼いている。その令嬢の仕事は警視庁国立署の刑事……

大嘘の設定はいかにも火曜9時のフジの枠にふさわしい。原作よりも令嬢と執事のラブコメ度はもちろんアップし、上司のファンキーぶりも大増量中。けっこうなことだ。

危惧されたのはキャスティング。原作のイメージだと

・宝生麗子(令嬢)→ 沢尻エリカか深田恭子

・影山(執事)→オダギリジョーか向井理

・風祭(いけすかない上司)→明石家さんま

……あまりにもベタですか(笑)。でもフジと共同テレビは意外なキャスティングを行った。

・宝生麗子→北川景子

・風祭→椎名桔平

はともかく(特に椎名のはじけっぷりはすごい)

・影山→櫻井翔

は違うだろー!と原作を読んだ人なら思ったはず。あんなに人のよさそうな影山でいいのかと。

しかし、慣れてみるとなかなかいいです櫻井。意外なことに頬のあたりがシャープになっているし、知性派であることは知られているしね。

ジャニーズの人気者を、ただの安楽椅子探偵にしておくわけにはいかないので、ドラマでは“お嬢様を守るために(というのは建前で実は事件に関与したくて)名のとおり影のように付き従う”アレンジが行われている。事情聴取を早送りで済ませるなど、展開を速めているのも正解だ。嵐と倖田來未のテーマソングもいい。

でも。でも、いかんせん演出がぬるくてぬるくて。間(ま)の取り方など、もっとなんとかならなかったのか。コメディだからこそ、もっとソリッドな演出が求められるというのに……

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする