陰陽師的日常

読みながら歩き、歩きながら読む

陰陽師的2006年後半開運四字熟語

2006-07-02 19:34:52 | weblog
ご訪問してくださるみなさま、いかがお過ごしでしょうか。

拙ブログ「陰陽師的日常」も、管理人がまったく営業活動をしていないにもかかわらず、徐々に来訪してくださる方々も増えるようになりました。その多くは英語のテキストの訳を探しに来た学生のみなさんでしょうが(挨拶はしていくように)、それ以外にも、2006年1月1日付けの「陰陽師的2006年占い」からいらっしゃる方が大変多いのです。

あのページが多くの方に気に入っていただいているとは望外の喜びであるとともに、日頃のご愛顧になんとかお応えすべく、ない知恵を絞りました。
2006年も半分が過ぎ、残る半年、ご訪問してくださっているみなさまに運が開けるよう、陰陽道にはまったく基づかない、ワタクシの編み出した独自の統計(含嘘)と四字熟語表をもとに、「開運四字熟語」をお届けします。
この四字を、紙に書いて冷蔵庫のドアにでも貼っておけば、開運間違いなし。
ただ、何をもって「開運」とするかは、みなさまそれぞれにゆだねたいと存じますので、入念な解釈とご判断をお願いいたします。

陰陽師的2006年後半開運四字熟語

【牡羊座】暗中飛躍(あんちゅうひやく):人に知られないように秘密のうちに策動・活躍すること

受験生だった頃、みんながテレビ番組の話ばかりするのに安心してテレビを見ていたら、友人はみんな新聞のテレビ欄を読んだだけでこっそり勉強していて、実際に見ていたのは自分だけだった、という経験はありませんか?努力というのは人に隠れてやるものです。
ダイエットのための縄跳びは、暗がりでやりましょう。

【牡牛座】以心伝心(いしんでんしん):考えていることが、言葉を使わないでも互いにわかること

心とは、定義できない「なにものか」です。定義できない「なにものか」が果たしてあるといえるのでしょうか。けれども多くの人は「ある」と思っています。確かにことばでは伝わらないものが伝わったと思う瞬間はあるけれど、メールのやりとりではこれは控えた方が無難です。行間の読み過ぎは異心電信となりかねません。


【双子座】海千山千(うみせんやません):さまざまな経験を積み、世間の表裏を知り尽くしてずる賢いこと、また、そういう人

仮に海に千年、山に千年生きた人がいたとしても、人間界に初めて脚を踏み入れるのなら、それは世慣れぬ人にほかなりません。経験とは年数ばかりでなく、どこで、何の経験を積んだかが問われます。海に千回潜ればスキューバの達人、山に千回登れば登山の達人になれるかもしれませんが、両方を極めても「暇人」と認定されるだけかもしれません。

【蟹座】縁木求魚(えんぼくきゅうぎょ):誤った手段では目的が達成できないこと

魚がほしいときには木の生えている森ではなく、海へ行きましょう。魚を買いに行くときは、植木屋ではなく、魚屋へ行きましょう。目的を達成しようと思ったら、適切な手段を取ることが何よりも大切です。手段を誤っていては、得るものはありません。アイスクリームがほしければ、スーパーへ行き、CDがほしければ、CDショップに行く(ただし財布の中身と相談して)、話がしたい人がいるなら話をしてみる。キンギョがほしければ、わたしに連絡してください。開運キンギョ、さしあげます。ちなみに送料はご負担をお願いします。ネコ、あるいは熱帯魚の餌にする、というのはご遠慮ください。

【獅子座】岡目八目(おかめはちもく):碁は見物している人の方が対局者よりもずっと先の手まで見越すことができるということ

碁を端で見ている人は、対局者よりも八目も先まで見えるのだそうです。となると、囲碁の解説者はこれからどうなっていくか、すべてお見通し、ということになるはずですが、実際はどうなのでしょうか。少なくともわたしの知る範囲での解説者(たとえば野球など)は全員、結果が出てしまってから、ああすればよかった、こうすればよかったと言っているだけのような気もします。岡目八目でわかったとしても、対局をしていなければおもしろさは味わえません。対局者でありながら、岡の目を持つことが必要なのでしょう。八つも目があったら、うなぎになってしまいます。

【乙女座】夏炉冬扇(かろとうせん):夏の火・冬の扇のように役に立たない人やもの。

夏のスーパーへ行けば冷房が効き過ぎてチェッカーさんの足下にはストーブが置いてあり、冬の室内では暖房効率をよくするために扇風機を回すような世の中になりました。何がいったい役に立って、何がいったい役に立たないか、類型的思考はそれこそ役に立ちません。むしろ、夏に火鉢を、冬に扇を使う発想の柔軟さこそが求められているのかもしれません。
世の類型的思考をうちやぶる、あなたの自由な発想が開運を呼びます。
ただ、夏の野外、どこでもかしこでも炉を出して肉を焼くのは、柔軟さということとは無関係であるように思います。

【天秤座】漁父之利(ぎょふのり):二者が争っているのに乗じて、第三者がうまうまと利益を手に入れること

蛤とシギの両方を手に入れた漁師はほんとうにうれしかったのでしょうか。画像検索する限り、シギはたいしておいしそうな鳥には見えませんし、蛤も根気よく掘っていけば、一個といわずたくさん手に入るような気もします。漁父之利がうれしいのは、実利というよりたまたま「ちょっとラッキー」なできごとにでくわした喜びであるように思います。求めれば、たいしてうれしくないことも、不意にもらえれば、ちょっとうれしい。電車のなかで席の譲り合いをしているおじさんを後目に、「あ、すわっていいですか?」と何食わぬ顔をしてちゃっかりすわるのは、ほんとうにうれしいものです。

【蠍座】愚公移山(ぐこういざん):根気よく努力し続ければ、ついには成功するということ

中国の愚公さんという人は、山を動かしたのだそうです。いまだったら、環境破壊ということで大変なことになるでしょう。今日ではこの熟語は、四字熟語も時代の制約を受けるという例証なのかもしれません。何ごとも続けていけば、必ず変わっていきます。けれどもそれがどう変わるか、自分が望んだ評価を受けるかは不明です。続けることは、確かに尊い。けれどもそれがどういう意味を持つかは、やはり考えておいた方がいいでしょう。山が移ってきて麓になってしまった住人に訴えられることのないよう、どうかよく気をつけてください。

【射手座】鶏口牛後(けいこうぎゅうご):大きな組織に付き従って軽んぜられるよりも、小さな組織の長となって重んぜられるほうがよいということ。

英語では「大きな池の小さな魚でいるよりは小さな池の大きな魚であったほうがいい」といいます。人の考えることにはたいして差がないのでしょう。ただ、大きい、小さい、というのはあくまでも主観的な判断なので、自分が太平洋並みに大きいと思っている海も、せいぜいのところ25mプールのサイズだったり、鶏の頭のあたりにいると思っていても、実は羽根の先あたりだったりすることはままある話です。鶏の口と牛の尻尾、どっちがいいだろうと悩むより、鶏や牛をおいしくいただくことをおすすめします。狂牛病だけは恐ろしいですが。

【山羊座】行雲流水(こううんりゅうすい):空を行く雲や流れる水のように、自然のままに行動すること

準備をしたり、計画を立てたりしていても、思いがけないこと・予期せぬことは起こります。ジョン・レノンも「人生とは何かを計画しているときに起きてしまう別のできごと」と言っています。もともと考えない人は論外ですが、さまざまに考え、多くの計画で忙しい人には(忙しいというのに忙しい人も含めて)「行雲流水」をおすすめしたいと思います。おそらく人はほんとうに求めているものは、自分では得られない、思いがけないときにでくわした他者からしか与えられないものではないかと思います。求めていないものなら、クレジットカードの請求書だとか体脂肪だとか、いくらでも得られるのですが。

【水瓶座】採長補短(さいちょうほたん):人の長所を取り入れ、自分の短所を補うこと

一般に長所といい、短所といいますが、それはいったいなんなのでしょう。同じことをしていても、あるときは「気配りができる」と言われ、またあるときは「人の顔色ばかりうかがう」と言われる。わたしたちの行為は、場によって、相手によって、同じことがまったくちがったふうに評価されます。その人の同じ面が、あるときは長所と言われ、またあるときは短所と言われる。それだけのことなのです。うまくいかなかったら、調整する。長いところはちょっとカットし、足りないところはどこかからもってくる。その調整能力こそ、求められる採長補短ではないかと思います。

【魚座】心機一転(しんきいってん):あるきっかけを境に、気持ちをすっかり変えてしまうこと

今年も半年が過ぎました。年頭の誓いは、いったい自分が何を誓ったかさえ記憶になく、半ば惰性のまま、半年が過ぎました。心機一転、リセット、やりなおし、ああ、なんと甘美な響きでしょう。けれども、昨日は今日に続き、今日は明日に続くのです。心機一転しようが、日は続き、なにも変わらない。心機一転とは、「したところで何も変わりはない」ということだと知りましょう。やりたいことがあれば、いまからやる。そうして、続けるのです。飽きてきたら、「心機一転しても何も変わらない」ということを思い出すのです。少しずつ積み重ねたことは、やめてしまえば無に帰すけれど、続けていけばかならずあなたをどこかに運びます。アイスクリームも毎日食べていれば、かならずあなたの身についていくのです。

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