ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

彼女、死ぬつもりですッ

2011-10-11 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
能子「兼雅様は、」すぅ…と懐剣を抜いて、松殿の首に突き付け「どちらに居られます?」
松殿「フッ」と右手に、九官鳥を乗せて「これに、案内させよう」
能子「…」刀を突き付けた左腕に、その鳥が乗ってきた。
松殿「可愛いだろ?九郎だ」
バタンッ、バタバタッ…料亭が騒がしくなって「さて…」
能子「…」どこから出よう。廊下に弁慶と海尊、中庭には富樫さんとロクが見張っている。
松殿「夜目は利くか?」
能子「…」コクッと頷き、す…、刀を仕舞った。
松殿「なら」タンッ、畳返しで「ここから出ろ」
能子「す…」トンッと降りて床下を縫って、料亭の裏を目指した。
松殿「君の…」彼女の背を見送り「そういう所が、好きなんだよ」パタン、畳を元に戻し、
お猪口を持ち上げ「クッ」と酒を飲んだ。そこへ、
バンッ、戸が開き、弁慶「何をした?」と海尊が入って来たが、
松殿「その鈍足では、使い物にならんな」
ガクッ、何…とか、部屋を出て「義経さんッ!」に伝えたけど、声が出せないくらいの激…
与一「ツゥッ!!」で、
義経「大丈夫か?」腰をトントン叩いてやった。向こうから、バタバタッ…
走ってきた、義隆「兄ちゃんッ!?」
池田「いったい…」悶絶する与一を見て「何事です?」
義経「玉蹴り食らったんだと」トントン腰を叩いて「アイツ、男の敵だな」与一に同情した。
池田「使い物にならなくなったらどうするつもりですかね」ふぅ…と呆れて、
与一「☆@×ッ」何言ってるか分んねぇ。
義経「そんな悠長な事言ってる場合じゃねぇ。能子が脱走した」
池田「はぁ?」キッ、お目付け役を睨んで「もはや、使えんとは、」情けないッ。
与一「それよりッ!」池田さんを掴んで「彼女、死ぬつもりですッ」何とか、伝えた。
“…今まで、ありがと”
池田「バカなッ」お目付け役を義経さんに投げ飛ばし、外に走ろう「…と、継さん」
継「能ちゃん、いねぇぞ」と屋敷内マップをピラピラさせて、
斯波「おいッ。継ッ、どうなってんだ、この忍者屋敷はぁ!」マップ見ても、外に出れんッ
土岐「彼女も迷子になったとか…あッ!?」