ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

もっと、哀れだ

2011-10-02 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
義隆「夢…って、」
池田「御方様…」に駆け寄ったら、
兼雅「分も弁えず、彼女を好いたか。哀れだな」冷たく細い目で、見下した。
池田「ッ」殴り掛かる勢いだった。だから、
能子「私が、」池田さんを抱き締め…「好きなったのです」彼を止めた。
兼雅「もっと、哀れだ」クルッ背を向けて「明日、正式に、迎えに来る」すぅと闇に消えた。
能子「もう…」足に力が入らず、ペタンッと座り込んで「ごめんなさい、皆」
やっぱり、私…ここに、居ちゃダメ…「う…」くる…し。
義隆「ねぇちゃん…」の傍に座って「大丈夫?」背中を擦った。
池田「強かったな」この子の、頭を撫でた。連れて行かれなくて…安堵して「良くやった」
義隆「…強い?…良くやった?」でも、ねぇちゃんは、
能子「う…」堪え切れず、義隆の前なのに「うぅ…う…」自分の出生に泣いてしまった。
義隆「泣かないでよ…」、池田「御方様…」
愛「最ッ低…。何よ…幸せって、」
斯波「…とにかく、」能子を休ませないと…「部屋に連れて行け」体が小刻みに震えてる。
部屋に戻って、義隆は、与一を引っ張って来て、与一「能子さんッ」義経と継も来たが、
斯波「おせぇッ」一喝した。
与一「すみません…ッ!?」
池田「お傍に付いて差し上げろッ」与一の胸倉を掴んで、ポイッ、
震える彼女のお目付け役を放り投げ、バーン、部屋から出た。そして、
ガンッ、と廊下の壁に一撃加えた。土壁がバラバラ…と崩れ、
継「おい、壊すなッ」と注意したら、池田「直せるでしょ」、
継「俺は左官(壁職人)じゃねぇ」、池田「似たようなモンでしょ」
※佐藤家は、藤原家の補佐官でした。
継「字が違うッ」って、ツッコミ入れた…けど「これ、八つ当たりだぞ?」
斯波「池田、どこ行く?」
池田「頭、冷やしてきます」
反省しに行ったのか?池田に、継「アイツ、意外と気が荒ぇな」と、ぶっ壊された壁を見た。
義隆「ねぇッ」と呼び掛けて「待ってよッ」池田さんを追い駆けて、
義経「義隆?」も行っちまった。