■平成23年9月17日(土)~18日(日)
■同行メンバー:中隆
■ルート:石抱橋5:55~白沢入渓~魚止滝7:43~稜線登山道11:53~越後駒ヶ岳13:05~小倉山~明神峠~石抱橋17:31
9月の第1三連休、沢シーズンもそろそろ後半戦を迎える中、最近第2子が生まれてなかなか山に行きづらくなった中隆くんを誘って越後の灰ノ又沢から荒沢岳を計画した。
金曜日の仕事が終わってから高速を走り、小出IC近くの道の駅で山梨からやって来る中隆と待ち合わせする。
天気は台風の接近で不安定だ。
集合後、テレビで天気予報を見ながら協議の末、やはり沢中1泊で大雨につかまると気持悪いということで、急遽日帰り可能な北ノ又川白沢に転進することにした。
この周辺は2年前に山スキーで歩いているので概念はつかんでいる。
石抱橋から北ノ又川左岸の道を進み白沢と合流する地点から入渓する。
愛しのイワナちゃん達が次々と足元を走り興奮するが、北ノ又川は永久禁漁区なので手出しは禁物だ。
ここは楽しくウォッチングしながら遡行に専念する。
15m三段の魚止滝。
この滝の上でも魚影は走った。
中流部から上は、ゴルジュ地形の中、連瀑帯になる。
大きな滝こそないが、どの滝もホールドが細かく、登攀は難しく感じた。
そろそろ源頭の雰囲気。
ほとんど水流のない20m7段滝、15m4段滝を登り奥の二俣を左へ入る。
最後の10m滝を登り右の小沢をつめる。
遡行ガイドは「ほとんどヤブこぎなし。」とかいてあったが、最後は笹の激ヤブとの格闘となる。
沢装備等不要荷物をデポして、駒ヶ岳山頂を往復する。
気持ちの良い稜線を山頂に向かって歩く。
越後駒ヶ岳山頂にて。
縦走、山スキー、そして今回の沢で3度目の山頂となった。
下山は小倉山、明神峠経由で石抱橋まで。
途中雨に降られたが17時半に無事帰着。
約12時間行動となってしまった。
白銀の湯で温泉に入る。銀山平温泉白銀の湯
詳細は言えませんが、管理人さん御夫婦には大変お世話になりました。
温泉後、銀山平某所にて、食料担当中隆君が準備してくれたバーベキューと、ビール、日本酒(八海山)、ワイン(甲州産)で打ち上げキャンプ。
ちょっと飲み過ぎてしまった。
下山して初めて気が付いたが、銀山平から鷹巣方面の車道は災害のため当分の間通行止となっていた。
こりゃ、どっちにしても灰ノ又沢は無理だった!
平ヶ岳に登る人はここからチャリでがんばるか、桧枝岐方面から大回りしなければ行けないことになる。
→中隆くんのブログ
【18日】
〇B級グルメ
長岡ラーメン青島食堂
宴会キャンプの翌日、ラーメン食べ歩きを趣味とする中隆くんのリクエストで長岡ラーメンの有名店「青島食堂」へ向かう。
開店10分前に並んで、一麺入魂!
生姜醤油ラーメン、初めて食べたが新鮮だった。
〇おみやげ
さすがに米どころ、酒どころの魚沼。
食指が動くおみやげがいっぱいで困るが、以下の3点をチョイス。
・魚沼コシヒカリ(収穫したての新米)
・八海山(一升+ワンカップ)
・越後ワイン・赤(新潟県産ブドウ100%使用)
■平成23年9月10日(土)~11日(日)
■同行メンバー:ようさん、ゆきさん
■ルート:
(10日:晴れ)土合白毛門登山口5:29~武能沢出合~湯檜曽川7:30~白樺沢出合7:50~ケサ丸沢との二俣8:19~横断登山道11:04~湯檜曽川本谷12:29~二俣(BP)13:11
(11日:曇り)二俣BP6:14~朝日岳8:15~白毛門~土合11:39
湯檜曽川本谷は3年前にようさんと遡行しているが、悪天のため40m大滝の上部でJR送電線巡視路にエスケープしてしまい、残りの上半部分が宿題で残っていた。
いつかリベンジをと狙っていたのだが、白樺沢の支流ケサ丸沢を登り、JR巡視路から湯檜曽川本谷の前回エスケープした地点に戻り、残りの上半部を遡行するという一粒で二度おいしい(古っ!)企画を実行した。
初日は真夏のような好天に恵まれ、快適な遡行を満喫して湯檜曽川完全遡行を果たすことができた。
【概要】
9日夜に土合白毛門登山口にテント泊する。
翌朝、湯檜曽川沿いの新道を辿り、前回同様に武能沢を下降して湯檜曽川本谷に降り立つ。
さすがにメジャールートだけあって武能沢出合では我々のほかに4・5パーティーが準備をしていた。
本流に入るとすぐに現れる6m魚止滝。
前回は増水で右岸の壁に取り付くことすらできず苦労したが、今回はあっさりノーロープ&A0で突破した。
河原歩きを少々で白樺沢に入る。
白樺沢に入ってすぐ先の写真でよく見るミニゴルジュを大股開きのステミングで通過する。
人それぞれムーブが違っておもしろい。
白樺沢からケサ丸沢出合の間は、美しい滝、ナメ、トロが次々に現れ、全く飽きることはない。
白樺沢の30m大滝に到着。この滝の登攀も豪快で気持ちよさそうだ。
右からケサ丸沢が合流している。
ケサ丸沢の15m滝。
流れの左側を登り、草付斜面から1ピッチの懸垂下降で流れに戻る。
そして流れを右に渡り、その先に続く白い岩盤の快適なナメを登っていく。
奥の二俣から左の沢に入るとケサ丸沢の核心であるスラブ状の連瀑帯が現れる。
右壁をフリーで快適に登れる。
高巻く滝はほとんどなく、快適の一言。
朝日岳と笠ヶ岳を背に次から次へと現れる小滝を登ると、標高1350m付近で山腹を横切るJR巡視路に出合う。
この踏み跡、下から見るとわかりづらく、先頭を歩いていた私はうっかり見落としてしまった。(反省1)
巡視路を清水峠へ方面へ歩き、前回エスケープに使った峠沢右岸の下降路(A-46の標識あり)を下り、湯檜曽川本流に降り立つ。
40m大滝の少し上のあたりに出た。3年前にビバークした場所だ。
これでようやく3年前のスタートラインに戻ったことになったと思うと、なんだかすごくうれしくなった。
興ざめのトラロープは送電線を巡視する方のためのものか。
合流点から先も10mクラスのフリーで登れる滝がいくつか現れる。
滝だけでなく、ナメやトロもあり美しい。
そして、流れが平坦になり平凡な河原を少し歩くと二俣に到着した。
すでに先行の1パーティーがタープを張っていたので、我々は右俣に入ってすぐの左岸に良好な物件を確保した。
今回、渓の恵みはもちろんなしだが、夕飯のおかずのカレーを忘れてしまい、とてもわびしい思いをした。(反省2)
翌朝、ゴボウ沢と呼ばれる右俣をどんどん詰めあげると、両側がササヤブに覆われ藪漕ぎになる。
踏み跡をたどるとやがて草原に導かれ、すぐに朝日岳直下の登山道に合流した。
あいにくのガスで展望は得られず残念だったが。これでリベンジ達成でき、大満足の山頂であった。
下山は若者とバトルをしながら、笠ヶ岳、白毛門を経由して土合駐車場へ駆け下った。
■平成23年8月27日(土)
■同行メンバー:ようさん
■しらび平~入渓点7:36~稜線登山道12:21~伊那前岳13:13~千畳敷14:10
午後は天気が崩れる予報の中、短時間で抜けられる中央アルプス中御所谷東横川を選択した。
渓相、遡行のおもしろさはお隣の西横川に軍配が上がると思うが、それでもほとんどの滝が直登できてグイグイと高度を稼ぐ楽しさは東横川も同じだ。
今日の一番の核心は、千畳敷までトラバースする長谷部新道(廃道)を見つけられるかどうかだ。
しかし、地図と高度計を見ながら左右注意しながら登ったが、それらしき踏み跡は見つけられず、結局伊那前岳手前の稜線まで藪漕ぎをするはめになった。
長谷部新道は、10年近く手が入れられていないと聞いていたが、もはや原始に帰ってしまったようだ。
稜線直下は久々のハイマツの激ヤブで腕力を駆使して必死で登った。
予定外の藪漕ぎだったが、稜線に出るころガスが晴れて束の間の展望を楽しむことができた。
初めて伊那前岳のピークを踏み、観光客でごったがえす千畳敷までぐるっと周回して終わり。
半日行程を少し上回ったが充実した沢旅だった。
東横川出合にかかるF1の20m滝
初っ端から高度感のある滝登りが楽しめる。
F1右岸壁を登るようさん。滝の飛沫を浴びて結構濡れる。
結局ロープは出さなかった。
西横川に比べて少し荒れた渓相。
だが、ほとんどの滝が直登できて快適。
中間部から滝の連続。
終始ガスっており、濡れた体が乾かずに結構寒かった。
稜線登山道から伊那前岳へ。
■平成23年8月6日(土)~7日(日)
■同行メンバー:ようさん
■ルート:
(6日)上高地バスターミナル5:40~横尾7:59~一ノ俣谷入渓点8:46~二俣BP14:50
(7日)BP6:25~常念乗越7:50~一ノ沢登山口11:18
私の持っている昭文社エアリアマップ1992年版には、横尾の少し先から沢通しに常念乗越に登る登山道が点線で描かれている。
昔からこのコースは承知していたが、悪場が多く熟達者向きのコースであったと記憶していた。
訪れる機会もなく月日が流れ、いつの間にか一般登山コースから外され、廃道となってしまった一ノ俣谷ルート。
写真を見ていただければわかると思うが、完全に沢登りルートである。
随所に登山道の名残りはあるが、それも高巻きの踏み跡程度と理解してもらいたい。
二段の滝
ゴルジュ帯の巻道。岩のバンドを伝って登るがなかなかの高度感。
一ノ俣の滝
山田の滝
それぞれの滝に名前が付けられているのもかつての登山道の名残り。
常念の滝
常念小屋に到着。
stuffのtaichiくんに戦利品のおみやげを届けた後、ソフトクリームをいただきながらのんびりと休憩。
ソフトクリームおいしかった♪
小屋から一ノ沢登山口まで2時間ちょっとで下山。100人くらいは追い抜いたかも。
■平成23年7月18日(月)
■同行メンバー:ようさん
■ルート:夜叉神峠駐車場5:30(乗合タクシー)~シレイ橋5:45~30m滝8:41~二股9:26~主稜線11:56~薬師岳12:37~北御室小屋13:18~夜叉神峠駐車場16:51
前回の5月22日猫又谷山スキーから約2ヶ月振りの山となってしまった。
この間、いくつかの山行計画が雨で流れ、世間一般的なオヤジの週末を過ごしていたわけだが、それも2ヶ月で限界を迎えた。
梅雨明後しばらく不安定だった天候もようやく落ち着き、夏本番を迎えた3連休の最終日に南アルプスのシレイ沢を計画した。
やっぱり山はいい!夏は沢だ!!
【概要】
シレイ沢でweb検索をかけると、かなりの数がヒットする。
アプローチも短く、お手頃な難易度で、南アルプスの中では最も人臭い沢かもしれないが、今日は3連休最終日で台風も近づいているということもあり、遡行者は我々だけのようだ。
前夜、夜叉神峠の駐車場にテント泊。小宴会しながら、ようさんと今後の計画などを詰める。
夜中、カップルがテントの近くにやって来た。
「星がきれいだね」とかなんとか言いながら、男が一生懸命女を口説こうとしてる。
頼むからあっちでやってくれ!と心の中で叫ぶ。
おかげで翌日は寝不足になり、下山路で苦労することになってしまった。
翌朝は5時半発の乗合タクシー(1,100円)に乗り、シレイ橋で降ろしてもらう。
シレイ沢は少し上流で護岸工事をやっているようで、右岸に工事用の歩道がしっかり整備されていた。
渓相も荒れており、すこし興ざめの気分で歩道を登り、吊橋のあるところから入渓となった。
次から次へと滝が連続するが入渓者が多いため巻道はしっかりとしている。
直登できそうな滝は少ない。
久々の沢で、最初はぎこちない感じだったが、登るにつれて岩と水に体が同化していくのが感じられ、リズムがつかめてきた。
背後に北岳が見えてきてテンションが上がる。
かつて登ったバットレス4尾根は枯れ木テラスの崩落で今や幻のルートとなってしまった。
中流部あたりから、沢床が白砂で満たされた滝が見られるようになる。
そして本日のメインディッシュである30mの白い滝が現れる。
両岸を花崗岩の白い壁に囲まれ、奥に一条の直瀑を落としている。
なかなか見事!
直瀑をバックに記念撮影。
これも左から大きく高巻く。
30m滝を越えると、ようやく花崗岩らしい白い岩盤が現れる。
さらに上部で水流1:1の二俣を右に入り、滝を二つ巻くとビバークサイトが二つ三つある。
源頭の詰めは、沢を忠実に登ると白い砂ガレに足をとられて登りづらいので、適当なところで尾根の樹林帯に逃げる。
かなり傾斜が強く辛い登りだが、かすかな踏み跡を辿りながらジグザグに高度を稼ぐ。
最後はハイマツの藪こぎ5分くらいで薬師岳と観音岳の間の稜線に出た。
薬師岳山頂で記念写真撮影後、下山開始。
夜叉神まで長丁場だったが、整備された歩きやすい道に助けられた。
昨夜の寝不足で途中睡魔に襲われたが、得意のバカ話で盛り上がり、なんとか復活。
ほぼコースタイムどおりの所要時間で駐車場へたどり着いた。