山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

白馬鑓ヶ岳

2013-05-13 20:41:08 |  山スキー

■2013年5月13日(月)
■ルート:猿倉(1230m)5:16~小日向コル(1824m)6:51~鑓温泉8:25~大出原~白馬鑓ヶ岳(2903m)11:37~鑓温泉12:30~小日向コル~猿倉14:11
■メンバー:単独

【概要】
GWが終わり天候も安定し晴れの日が多くなってきました。
晴天が約束されたこの日は、急遽休暇を取得し、猿倉から白馬鑓ヶ岳を往復してきました。
累積標高差は小日向コルの登り返しを含めて2000m近くあり、決して楽ではありません。
稜線では思わぬ爆風の洗礼を受け苦労しましたが、40代最後のよいメモリアル登山となりました。

【雪の状況等】
登山者駐車場からスキーを履いたまま往復できたが、林道の一部は今週で雪消えと思われる。
猿倉台地から上部はタテ溝もほとんどなく快適に滑れる。
急激な気温上昇の影響か、大出原の大斜面の雪は腐れ気味だった。


小日向コルから杓子岳


小日向コルからシールをはがし、一滑りで湯ノ入沢源頭部へ。
杓子沢からのデブリが山となっている。


大出原の大斜面を稜線目指してひたすら登る、登る。


雷鳥さんに心癒される。


稜線に到達したとたん飛騨側から猛烈な強風が吹きつけ、思わず体がのけぞる。
予定では山頂直下からスキーでドロップするつもりだったが、とてもスキーを担いで歩ける状況ではないので、板をデポし、風で飛ばないよう重石を乗せてから夏道をたどる。
それにしてもこれだけの爆風は久しぶりだ。
まともに歩くことはできず、身をかがめて岩陰を探しながら休み休み山頂を目指す。


時間がかかったが、何とか山頂に到達できた。


山頂からの展望。杓子岳、白馬岳、旭岳


強風を避けてるように雷鳥が身をひそめていた。周囲の岩に同化している。


スキーデポ地から大斜面を飛ばして鑓温泉に到着。
平日にも関わらず6人パーティーが休んでいた。
今日はようさんが来ているはずだが、既に下山してしまったのか姿はなかった。
ここで温泉に入るとどっと疲れが出そうだったので入湯はパスして下山にかかる。

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焼山北面台地ベース(焼山と昼闇山)第2日

2013-05-07 21:20:50 |  山スキー

■2013年5月5日(日)
■焼山北面台地ベース(1310m)6:45~焼山川左俣(1660m)7:34~焼山川右俣横断8:06~水無谷8:16~1787mピーク9:07~昼闇山(1840m)9:47~往路戻る~北面台地ベース11:45-12:37~アマナ平~九十九折~湯川内キャンプ場13:41
■同行メンバー:中隆

【概要】
昨夜は飲みすぎてしまった。
ゆっくり5時に起床して外を見ると予報どおりドピーカンの天気だ。
キムチ鍋の残り汁にうどん・ラーメン・もち・肉・野菜を入れた特製朝食を腹いっぱい食べて勇躍昼闇山に向かう。


ルートのポイントは雪庇の出ている焼山川右俣と左俣をどこで横断するかである。
前日の焼山の登りで偵察する限り、右俣の標高1500m付近で雪庇が切れている箇所があったが、思ったより谷は深く登りあげる斜面は急に感じた。


朝一番の硬い急斜面を登るのは嫌なので、谷が浅くなる標高1660mまで巻いてから難なく通過した。
150m程余計に登るが安全策ということで無難な選択かも。


硬い斜面をシールを付けたまま西へ西へとトラバース気味に進み、次は左俣の横断にとりかかる。
左俣は右俣ほど深くないが、側壁の雪が消えてどこもヤブの急斜面となっている。
一番浅い箇所を見つけてスキーを下に放り投げ、ブッシュにつかまりながらクライムダウンで何とかクリアした。


さらに西へ進み、ハーフパイプ状の水無谷源頭を渡る。
この辺は特に素晴らしい景観だ。
北面台地はトレースだらけだが、ここは誰もいない。自分達だけの世界。


水無谷から急斜面を一登りで昼闇山から東へ延びる尾根に取りつく。


尾根上の1787mピークに到達したところで休憩。
奥にそびえる山が目指す昼闇山。


この尾根は地形図をみてもよくわかるが、とても広くてゆったりとしている。
しかし北面の一ノ倉川源頭を覗きこむと、張り出した雪庇の下がズバッと切れ落ちており緊張感が走る。
多少のアップダウンがあるがシールを付けたままシャカシャカ進む。


あっさりと昼闇山頂に到着。
あいかわらず北側の雪庇の張り出しがすごい。
山頂から一ノ倉川へ落ちる、昨日のシュプールが付いていた。下部のゴルジュもなんとか通過できそう。


山頂からの展望1
雨飾山方面


山頂からの展望2
阿弥陀山、烏帽子岳、鉢山


山頂からの滑降はフィルムクラストの快適ザラメ。


1787mピークの登りでシールを付けたが、あとはザラメを満喫しながら楽しい滑りが続く。


尾根末端から水無谷に落ちる急斜面を滑る。



【おまけ】
ベースを撤収後、下山に入る。
アマナ平を通過したところで、前方を黒い大きな獣が横切った。
我々の存在を知らせるため口笛を吹いてから近づいてみた。
熊はこちらをチラ見しながら右手の斜面を悠然と登って行った。



 

 

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焼山北面台地ベース(焼山と昼闇山)第1日

2013-05-06 10:57:20 |  山スキー

■2013年5月4日(土)
■笹倉温泉6:42~アマナ平8:34~焼山北面台地ベース(1310m)10:04~焼山山頂14:33~(往復)~北面台地ベース15:40
■同行メンバー:中隆

【概要】
ゴールデンウィーク後半戦は、北面台地にベースキャンプを張って、昼闇山と焼山を滑り、日本離れした景観の中で宴会を楽しもうと信州に帰省中?の中隆くんを誘った。

時期が遅いため下部の積雪量が心配だったが、笹倉温泉の上の湯川内キャンプ場に駐車して橋を渡ったところからシール歩行が可能だった。
九十九折林道も何とか雪がつながっていて板を担ぐことなく通過できた。
林道上部では先週の天狗原山でお会いした築田さんに再会した。昨夜はキャンプ場で宴会して今日は焼山往復とのこと。
重荷ではあったが天気は上々で気分は軽い。
順調にアマナ平を通過し、北面台地に上がってしばらく行った標高1310m付近にベースキャンプを設営した。


「ホテル北面台地」が完成した。
ベース帰着後にすぐ宴会が開始できるよう、雪のテーブル&イスを作ってから焼山に向けて出発する。


まだ寒気が少し残っているのか、上空は風が強そうだ。


火打山と影火打方面を見る。
先週末の降雪で山は純白にリセットされていた。
長い長い北面台地の登りだが周囲の景観に癒されながらがんばる。


ようやく焼山本体の根本に取りつく。
次第に傾斜が強くなってくる。


前回単独で来た時と同じく、標高2000m付近でスキーをデポしてからアイゼン・ピッケルの装備で山頂を目指す。


標高2400mの山頂に到着。残念ながらガスで展望はない。
高谷池ヒュッテから縦走してきたパーティーが休んでいた。
展望もないので休憩もそこそこに下山に入る。


スキーデポ地からのオープンバーン
新雪が少し重かったが他のパーティーと楽しく滑る。
あとはザラメの北面台地を快適に飛ばしてあっという間に「ホテル北面台地」に帰着した。


焼山に乾杯!
ベース帰着後、早速「居酒屋北面台地」の開店となる。
ホタルイカをつまみにビール、ワイン、焼酎、日本酒と飲み進む。
風が冷たくなってきたのでテントに入ってからメインのキムチ鍋を楽しん早々に就寝した。

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天狗原山から金山谷

2013-05-01 20:34:11 |  山スキー

■2013年4月29日(月)
■ルート:笹ヶ峰黒沢橋6:29~杉野沢橋7:09~滝沢左岸尾根~天狗原山11:28~金山谷1560m~滝沢左岸尾根1730m登り返し~杉野沢橋14:56~笹ヶ峰黒沢橋15:51
■同行メンバー:I顧問、E松さん、K野さん

【概要】
天狗原山の山頂から広大な一枚バーンの東斜面を滑った。
上部の40度を超える急斜面に入ったところで2日前に10cm程度積もった新雪が次々と雪崩れ始めた。
幸いにも湿雪雪崩でスピードが遅く巻き込まれることはなかった。

もちろん要注意日であることは分かっていたが、前日に二人滑った東斜面のシュプールが雪崩れていなかったこと、先行の築田さんパーティーが近くの別斜面(天狗原から金山鞍部から派生する尾根から金山谷)を滑ったが雪崩れなかったこと、これまでの経験から結合状況は安定していると感じたこと、から斜面に入ったが、結果的に判断が甘かった点は否めない。

5月1日~2日も寒気が入り山は積雪がありそうだ。
GW後半も気を付けていこう。


東斜面の下で休憩していた築田さんは雪崩れる様子を写真に収めていた。
我々4名が写っている。
(勝手ながらHP「山の画像を背景に」から転載させてもらいました。)
築田さんのHP


滝沢左岸尾根の細尾根を通過中
黒い雲が出始め天気は下り坂


天狗原直下の急斜面をジグで登る。


今シーズン2回目の天狗原山頂に到着。
天気は回復してきた。


雨飾山


まずは前日のシュプールに沿って山頂から東斜面に飛び込むI顧問。
この下は40度を超える急斜面、顧問の姿が視界から消え、「ちょっと待て」の声がかかる。
続いて私がドロップするが、スキーで切ったところから雪崩が発生し始める。
自分が滑る横を雪崩がドドーッと落ちていくので慌てて右方向に避けて安全圏へ。
3番手のK野さんは雪崩の跡を滑ってくる。これが正解。


ラストのE松さんはこの様子を見て、斜面に入らず右方向にトラバースを開始するが、横に切ったそばから雪崩が次々と発生する。
下で待機していた我々は直撃をくらいそうだったので、たまらず逃げる。


安全地帯で一息つく。


東斜面下で休憩していた先行パーティー

この雪崩の様子は火打山方面からも目撃されていたようだ。(下で会ったパーティーの談)

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