山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

南ア 鋸岳

2008-10-26 16:59:00 |  山歩き

■平成20年10月25日(土)~26日(日)
■ルート:
(25日)戸台川駐車場7:20~角兵衛沢出合9:07~角兵衛沢コル12:54~鋸岳(第1高点)13:30~第2高点14:56(ビバーク)
(26日)BP6:05~中ノ川乗越~熊穴沢下降~戸台川出合8:13~駐車場10:05
■同行メンバー:中隆君

■中隆君のリクエストにお答えして、鋸岳から甲斐駒ヶ岳縦走を計画した。

■19歳の時に、大学のクラブで今回の逆コース(甲斐駒から鋸岳を縦走して角兵衛沢下降)をやっているので、実に26年ぶり(四半世紀以上!)の再訪となった。

■コース核心部の随所には新しい鎖がしっかりと張られており、昔に比べると楽に通過できるようになったと思うが、懸垂下降が必要な箇所もあり、ハーネス、ロープ(30m以上)、ヘルメットは必携だろう。

■2日目は予期せぬ悪天で雪となり、エスケープコースを下山したため、残念ながら甲斐駒山頂へは到達できなかった。


角兵衛沢中間部のガレガレを登る。
それにしても、ものすごい量の岩塊。
地質については良く分からないが、近くの甲斐駒の花崗岩とは対比的なこの脆さはなぜだろう。
出合からコルまで、標高差1200mの急登が続く。


上部はかなりの急斜面。
後続パーティーがあったので、落石に注意しながら慎重に登る。


角兵衛沢のコルから急斜面を一登りで、鋸岳山頂(第1高点)に到着。
甲斐駒をバックに記念写真。


第1高点から第2高点まで、いよいよこのコースの核心部に突入する。
まず、第1高点から小ギャップへ垂壁15mを懸垂下降する。
真新しい鎖が整備されていたが、ここはしっかりと懸垂下降すべきであろう。


小ギャップからしばらくで、名物「鹿窓」に到着した。
はるか下にスーパー林道が見える。そういえばバスの車窓からもこの鹿窓が見えたような気がする。
ここから稜線上は行かず、穴をくぐって信州側へガレたルンゼを下降して、大ギャップの大巻きに入る。


ここは鎖を使わせていただき、急なルンゼを慎重に下る。
ルンゼのトラバース地点は思ったよりはるか下だった。
過去の記録を見ると、このトラバースで迷う人が多いようだが、赤テープがしっかりとあり、問題なかった。


ルンゼを下降して、鹿窓を見上げる。


ルンゼのトラバースから急斜面を一登りで第2高点に到着した。
奥は鋸岳。直線距離は短いが、悪場のため、それなりに時間がかかる。
ここで3時となったので、山頂直下の狭いスペースにテントを張ってビバーグすることにした。
第一高点の直下に後続パーティーが張ったテントが見えた。

夜は、食当中隆君による、「具沢山のカレー鍋」と甲州ワインで大宴会して就寝。
夜中は強風が吹き荒れ、熟睡できなかった。


翌朝、カレー鍋の残り汁でつくったカレーうどんを食べる。
天気予報では曇り、降水確率20%。
かなりの強風ではあるが、なんとか今日一日持つかもしれないと外へ出てみると、何と小雪が降ってきた。
甲斐駒方面は白く霞み、吹雪いている様子。
冬装備は持っていないので即座に撤退を判断し、中ノ川乗越から熊穴沢を下降する。



戸台川の紅葉を見ながら河原を歩く。
ぼちぼち冬山モードかな。。

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奈良井川源流の山歩き

2008-10-19 20:04:21 |  山歩き


■平成20年10月19日(日)
■メンバー:たくさん
■ルート:木曽駒ヶ岳白川登山口~大口沢~烏帽子(南原山)~権兵衛峠

■古い地図をみると、かつては、伊那谷と木曽谷を結ぶ権兵衛峠から中央アルプスの木曽駒ヶ岳まで登山道がつながっていたのだが、近年訪れる人も少なく、笹藪に埋もれ廃道化していた。

■しかし、昨年、地元の有志の会の方々の整備により、この登山道が復活したのであった。

■今日は、大勢のみなさんとこの登山道のお披露目トレッキングツアーに参加した。
とにかく天気が最高、紅葉も見ごろ。
最高の山日和だった。


伊那谷を挟んで、南アルプスが良く見えた。
甲斐駒ヶ岳の左のギザギザ、来週はあそこだ。
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毛勝 大猫山・猫又山・赤谷山

2008-10-13 18:02:37 |  山歩き



■平成20年10月12日(日)~13日(火)

■同行メンバー:ようさん

■ルート:
(12日)ブナクラ谷駐車場7:20~大猫平~大猫山11:00~猫又山13:35
(13日)猫又山6:05~ブナクラ乗越:7:03~赤谷山8:40~ブナクラ乗越9:55~ブナクラ谷駐車場12:00

■今年の紅葉山行はどうしようか。
昨年は下ノ廊下で温泉&紅葉を楽しんだが、人の多さには少々うんざりした。

できれば剣を眺められて、静かに紅葉を楽しめる山域ということで色々考え、毛勝方面に決めた。
また、毛勝は今後山スキーでも訪れてみたい山域だったので、この機会に全体の概念をつかんでおきたかった。

さらに調べていくと、最近、地元の方により整備されたと聞く大猫山から猫又山の周回ルートが良さそうだ。

1泊して、これに赤谷山をプラスすれば充実した山行になりそうということで、ようさんを誘って、剣と紅葉を楽しむ山旅に出かけた。

天気に恵まれ、剣と紅葉を堪能した素晴らしい山行となった。

■自宅から3時間ちょっとで馬場島奥のブナクラ谷登山口に到着するが、すでに、富山、福井ナンバーの車で満車状態。林道脇のスペースに何とか停める。
ここは地元の方にとって紅葉の山として人気が高い山のようだ。

■駐車場から大猫山までは、標高差1,000m以上の急登だが、途中の大猫平は池糖が散在する箱庭のような景色が楽しめる。まさに癒しの景観。
紅葉もこのあたりが見ごろのようだ。


大猫平の池糖


このコースは、始終、剣を拝みながら登ることができる。


大猫平の紅葉と室堂・立山方面



池糖と剣岳

■大猫平からワンピッチの登りで大猫山に。
ここから猫又山まで、笹の草原や地糖、紅葉が織り成す風景が続き楽しい。
道もよく整備されているが、草つきのトラバースでは踏み跡が不明瞭となり、視界が悪いときは注意が必要だろう。


大猫山頂は赤いペナントがあるだけで、三角点は見当たらなかった。



大猫山から東芦見尾根を縦走する。
アップダウンが少なく、展望も最高の気持ちの良い尾根歩きが満喫できた。
お馴染みの五竜や鹿島槍が見える。こちらから見れば、また違った山容で新鮮だ。
どちらが裏か表か?



まだ時間にも余裕がある。
途中、気持ちの良い草原があったので寝転がって剣を眺めながらまったりする。


猫又山頂到着。
360度の大展望で、日本海に目を向けると能登半島の先端まではっきり見えた。


猫又山頂肩の草原にテントをはってビバークすることにした。
剣が真正面で最高のロケーションだ。
日没前、夕日を見に山頂へ行くことにし、それまでの時間をビールを飲んだり、コーヒーを飲んだりして、思い思いに過ごす。


雲海がブナクラ谷を覆い始める

夕方、防寒着を着こんで山頂へ再び登る。
寒い中、身体を動かしながら夕焼けを待った。


そして、日没


太陽が金沢市街方面に沈む直前、剣が赤く染まった。
あっという間の出来事だったが感動的な一瞬だった。



翌朝、朝日は五竜の肩から上がってきた。

■今日も晴天だ。ビバーク地からブナクラ乗越へ急な尾根を下り、荷物をデポしてから赤谷山へ向けて登り返した。


赤谷山への登りの途中から。
猫又山に朝陽が当たっている。






赤谷山頂までくると、剣が目の前に見える。
午前中は、剣方面は逆光となってしまうが、黒々とした剣もまた迫力があった。


ブナクラ谷の紅葉。
標高1700~1800m位が一番見ごろのようだ。

ようさんの紅葉写真集へ

■下山途中、偶然Y隊長にお会いする!
ブナクラ谷を下り始めてすぐ、カーブを曲がると、なんとそこにはY隊長が立っているではないか!
隊長とは3日前に一緒に飲んだばかりだったが、この連休にお互いどこに行くかは話していなかった。
今回は我々とは逆コースを回るとのことで、幕営予定地も一緒とのこと。
決してメジャーとはいえないこの山で偶然会うとは・・・。
やはり、師匠とは山の嗜好が似ているのだなあとつくづく感じながら駐車場に向けて谷を下っていった。



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八ヶ岳 横岳西面 中山尾根

2008-10-05 17:07:21 |  クライミング

■平成20年10月5日(日)

■同行メンバ:ようさん、SKさん

■ルート:美濃戸山荘4:57~赤岳鉱泉6:23~中山乗越~中山尾根取り付き7:24~登攀終了点~縦走路~地蔵尾根10:57~行者小屋~美濃戸山荘

■横岳西面から赤岳周辺のバリエーションルートは、大昔に何本か登っているが、いずれも冬季登攀。この辺は一般的には岩がもろいため冬季登攀の対象にしかならないと思っていた。

■今回登った中山尾根は冬季登攀で人気のメジャールートだが、浮石に十分注意さえすれば無雪期のバリエーションとしても楽しめるルートだった。

■クライミング自体は特に問題もなく、さっくりと終わったのだが、なんと下山途中で休憩した行者小屋にデジカメを忘れてしまうという大失敗をやらかしてしまった。

■高速道路途中でカメラの置き忘れに気付き、慌てて行者小屋に電話すると、「保管してあるので、後日郵送してくれる」とのこと。いやあ、助かった!


中山尾根から樹林帯急斜面の踏み跡をたどり登攀開始点に到着


下部岸壁 1ピッチ目のクライミング
ここはなかなか日が当たらず、おまけに気温も低かった。
「寒い、寒い!」を連発しながらのクライミングとなった。


1ピッチ終了点でビレイするSKさん
支点は新しいぺツルが設置されており、しっかりしていた。


阿弥陀をバックに高度感抜群のリッジを快適に登る。


日の岳に向けて最終ピッチのクライミング


登攀終了点にて。ようやく暖かくなってきた。




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