山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

南アルプス深南部 不動岳・六呂場山 周回

2019-11-04 16:02:29 |  山歩き

■2019年11月3日(日)~4日(祝)
■同行メンバー:中隆
■ルート:
(3日)
戸中川林道ゲート手前駐車地7:30~林道ゲー7:54ト~不動岳登山口10:06~鎌薙岳13:25~鹿ノ平14:13(泊)
(4日)
鹿ノ平6:00~不動岳6:46(往復)~六呂場山10:14~六呂場峠~矢筈山分岐~矢筈山12:41~矢筈山南峰~林道14:49~駐車地15:13



11月は南アルプス深南部の季節。
台風シーズンが過ぎ、ヒルも姿を消すこの時期がベストシーズン。

深南部は今回で3回目となる
【第1回】 2011年11月4日~5日 麻布山~前黒法師山~黒バラ平~黒法師岳(往復)
【第2回】 2018年11月24日 等高尾根~カモシカ平~丸盆(往復)

第3回の今回は、是非一夜を過ごしてみたかった鹿ノ平で1泊し、未踏の山頂をつなぐ周回ルートで行ってみた。

◎ルート概要
【林道~鎌薙岳】
戸中川新道は昨年と同様、ゲートの2km位手前で通行止め。
今回は水を荷揚げする必要がある。
当初は葵沢で給水するつもりだったが、橋から危険なガレを下降しなければならないので困難。
葵沢を過ぎて登山口のすぐ手前に沢があるのでそこで汲めばよい。


林道ゲート


鎌薙岳へは標高差約1,000mの登り。
道も意外としっかりしており迷う個所はない。
ゆっくりペースを作って登れば問題ない。
途中、二組の下山とすれ違う。




登り途中から、黒バラの頭~黒法師岳の稜線が見えた


これもなかなかシブイ


鎌薙岳ピーク


赤丸が鹿ノ平、右が不動岳、左が翌日の下山ルート

【鎌薙岳~鹿ノ平~不動岳】
鎌薙岳から稜線を北に進むと笹が濃くなるがすぐに鹿ノ平に到着する。
広々とした笹原で気持ちの良い場所だ。
水がないのが難点だが、それを除けば黒バラ平よりこちらの方が優良物件だろう。
中央の一番良さそうな場所にテントを張る。今日は貸切だ。



夕方になると鹿がテントの近くをうろうろし始める。
モノ哀しげな鹿の鳴き声が響き渡る。
今回の中隆シェフのメニューは、プルコギ焼肉とほうとう。
念願の鹿ノ平で贅沢な宴会だ。
ビール、ワイン、日本酒、焼酎と飲んで食べて、17時半頃に就寝した。



【鹿ノ平~六呂場山~矢筈山分岐】
朝4時半に起床し、味噌ラーメンの朝食を食べてから空荷で不動岳を往復する。
笹の中にケモノ道多数で踏跡は不明瞭だが、基本的に尾根を外さないように行けば問題ないが笹の下に隠れた倒木には注意が必要。



山頂には黒帽子岳と同様の南アルプスでよく見るタイプの団子標識があった。
朝一番ということもあったが、何というかとても気持ちの良い山頂だ。
展望も良く、光岳や池口岳、遠くには富士山も望むことができた。



鹿ノ平から六呂場への尾根は踏み跡不明瞭、赤テープ希少でルートファインディングが難しい。
特に鹿ノ平から標高差200m位の下降は注意をしていてもついつい支尾根に入ってしまい、GPSで現在地を確認・修正しながらの下降となった。
もしGPSがなくコンパスの方向確認だけでは大幅な時間ロスとなったことだろう。

尾根を下りきったところで右手に水流が目視できた。
アケ河内源頭の水場だ。水場まで片道10分もかからずに行けそうな感じだった。

ここからは尾根も狭くなりルートも分かりやすくなる。

六呂場の山頂には深南部マニアには有名な、黄色い標識に書かれた「深イイお言葉」がある。





【矢筈山分岐~矢筈山~矢筈山南峰~林道】
六呂場山の主稜線から東へ伸びる尾根に入る。
分岐には静岡の山岳会の小さなプレートがあった。
ゆるやかで広い尾根を下る。踏み跡不明瞭、赤テープ希少。
基本的には尾根の芯を真直ぐ歩けばよいが、倒木がすさまじく大きく迂回しながら進む。
真新しい倒木も多く先月の台風19号によるものと思われる。





三等三角点の矢筈山から1412ピークで進路を変え、林道に向けて標高差600mを一気に下る。
踏み跡・赤テープほぼなしで、この下りが今回一番不明瞭なルートだった。
尾根筋を上手くつないでいけばよいのだが、ヤブに阻まれガラガラで足場の悪い急傾斜にルートをとらざるを得ない。
ここもGPSに頼りながら、何とか下部の林道に辿りついた。

【まとめ】
山スキーでもそうだが、ルートファインディングは登るより下る方がはるかに難しい。
登りはある程度の方向を見定めて上へ上へと行けばよいのだが、下りは次々と現れる支尾根に対処しなければならない。
今回のように樹林帯や笹ヤブのルートは知らず知らずのうちに誤った支尾根に導かれてしまう可能性が高い。
この周回ルート、我々と逆コースを辿る人が多いが、なるほどルートファインディングのし易さを考慮すると矢筈山からの逆コース選択に一理あると思った。

コメント
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