山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

箙岳(木地屋集落から)

2011-02-26 20:51:03 |  山スキー

■平成23年2月26日(土)
■メンバー:単独
■ルート:木地屋除雪終了点7:13~白池東岸台地9:05~箙岳北尾根取付1400m~箙岳山頂11:55~(往路戻る)~木地屋13:14

月曜日から金曜日まで仕事して、土曜日は山を滑り、日曜日は雑事を片づけ、夕方には酒を飲みながらパソコンの地図を眺め、また次の山を考える。
目下のところ、そんな1週間の過ごし方が理想的だ。
今週は金曜日に新雪が降り、土曜日は晴れの予報だ。
この上ないシアワセな週末を過ごせそうである。
さて、どこに行こうか。

山スキーの対象として北小谷周辺はとても気になる山々が多い。
スキー場のリフト終点からではなく、山奥の集落の先から静かに山に分け入っていく感じがとても好きだ。
先週は一難場山に登ったが、今週は箙(えびら)岳に登ってみることにした。

箙岳というと、天狗原から蒲原山に抜けるツアーの途中の通過点の山というイメージだが、最近の山スキーMLで木地谷集落から箙岳北尾根往復の記録がアップされているのを見て、目からウロコが落ちた。
なるほど、傾斜もいいし、北面で雪質もよさそう。問題は尾根に取りつくまでの林道のダラダラだ。

【記録概要】
朝5時に自宅を出発。昨夜の雪と朝の冷え込みで、国道147白馬・小谷間はツルツル・テカテカのアイスバーンだ。
今日の核心はこの凍結路の運転だったかもしれない。
慎重に運転して、木地屋集落の除雪終了点に到着。
出発準備をしていると、軽トラにボレーの極太ロッカーを積んだ御人が到着。聞くと一難場山に行かれるとのこと。

林道をショートカットしながら進む。ラッセルは足首くらいか。たっぷり2時間半かかって白池東岸台地に到着。


白池東岸台地から目指す箙岳北尾根が見えた。
このダラダラ斜面を突っ切って北尾根に取りつくのだが、地図からは読み取れない微妙なアップダウンが多い。
帰りのことをよく考えてトレースをつける。


1400mで尾根に取りつく。
尾根上は固い斜面の上に新雪が乗っている状態でスリッピーなので、クトーを装着する。


左手に蒲原山の北斜面が見えてきた。こちらのブナ斜面も気持ちよさそうだ。


先週に引き続き、雪倉岳、朝日岳が見えてきた。


急斜面をやり過ごして1650m付近、蒲原山から一難場山のまったりとした稜線が見えてきた。


箙岳山頂到着。
2週続けての晴天にひたすら感謝、感謝。


山頂から2年前に登った横前倉山(左)も間近に見えた。右は岩菅山


さらに奥には小蓮華岳か?
景色も堪能したところで、さあ、行きましょう!


上部は昨日降ったパウダーが温存されていた。ちびパウダーだが快適、快適。


1600mから急斜面に入る。
少し下に固い層があるので雪崩に警戒しつつ(一応)慎重に滑る。


1400m付近で急斜面も終わり、次第に重雪となってくる。

あとは登りのトレースに合流し、ダラダラ斜面もなんとか登り返しすることなく、林道を延々と滑り木地屋集落に到着。

アフターの温泉は、すっかり定番となった「レトロ朝日荘」へ。
本日も貸切だった。

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一難場山(大所集落から)

2011-02-19 18:20:13 |  山スキー

■平成23年2月19日(土)
■メンバー:単独
■ルート:大所集落手前450m6:57~水門620m7:33~881南コル8:25~980台地8:52~1102の北東尾根~一難場山頂1518m 11:05~北斜面滑降~980台地~大所集落手前P12:21

雪の多い今シーズンは、標高の低い北小谷周辺の山々も藪が隠れて快適な山スキーが楽しめそうだ。
北小谷の山で最も気になるのは、一難場山だ。

3年前、赤禿山の山頂から、北面に真っ白な無木立のオープンバーンを持つ一難場山を初めて見た。
天狗原から蒲原山へのツアールートから外れていることから不遇の山だが、ネットで調べると、山スキーの記録も散見できる。
そのマイナー性と「一難場」という不思議なネーミングに心惹かれ、いつか登ってみたいと思っていた。

【記録概要】
大所集落の手前450m付近に駐車する。
道路の両側には、除雪による雪壁が2m近く立ちはだかっているが、1か所だけ登れそうなポイントを見つけ、何とか山側に這い上がる。

沢?(水路)沿いに杉の植林地から平坦地をしばらく進むと、610mに地図にある水門が現れた。
水門を右から巻き、しばらく沢沿いに標高を上げると、881南側のコルに到着した。
コルから尾根を登ると地図上980mの平坦地に出る。


この平坦地をやや西よりに行くと、いきなり視界が開け、一難場山名物の北斜面大オープンバーンが目に飛び込んでくる。
地図上このあたりまで林道が伸びていることから、おそらく伐採地であろう。
北小谷の深山でこれだけ大規模な伐採が行われていることに驚きを覚える。
何もここまで切らなくてもいいじゃないとも思う。

今日の雪の状態では、このまま伐採地の斜面を登るのも気持ちよくないので、ここから東側の地図上1102の尾根に取りつくことにする。


この尾根は気持ちのいいブナの樹林帯で、すこぶる快適。雪質も良い。


天気の悪いとき、オープンバーンの状態が悪いときは、この尾根を滑ったらよさそうだ。

しばらく登っていくと、1350mあたりでカール状地形となり、前方が岩の出ている急斜面でふさがれたため、大きくトラバースして1本右側の尾根に乗り換える。


1400mから急に傾斜が緩くなり頂上台地の平坦地に乗り上げる。


ここから東側の眺望が一気に開け、焼山、金山、天狗原山などが見える。
それにしてもこの頂上台地の雰囲気は素晴らしくよい。


「一難場」という名前に似つかわしくない、穏やかな頂稜がしばらく続く。


西側の眺望も見えてきた。朝日岳から五輪山、黒負山が見える。


頂稜南端の一番高いところが三角点のある一難場山山頂だ。
山頂から頂上台地を振り返ると、日本海をバックに明星山と青海黒姫山が見えた。

あまりにも天気が良いので、このまま蒲原山を往復しようかとも考えたが、往復4km弱、登り返しもあるし、雪質が悪くならないうちに滑り終えたいという気持ちもありここで止めておく。

しばし景色を堪能して、さあ、いよいよ滑走だ。
山頂からトレース沿いに頂上台地を戻る。
1400mから進路を真北にとり、トレースを離れる。
しばらくは傾斜のある快適なブナの樹林帯を滑る。


そして、樹林帯を抜け、そのままノンストップでオープンバーンへ突入する。
上部は雪質も軽く、雄叫びモード全開で滑る。
もう最高~!
しかし、雪崩れ要注意斜面であることを忘れてはならない。


オープンバーンは下部に行くにつれ、アイス&モナカになってきたため、右手の沢に逃げ込む。
ハーフパイプのような沢底を滑るが、上から雪崩れてきそうで気持ち悪いのでさっさと降りる。
地図上、1000m付近の林道に出て、あとは登りトレースに合流して往路を戻る。

このルート、地形もやや複雑で終始地図とコンパスを見ながらの登りだったが、読図のいい訓練になった。
また、滑りでは頂稜台地、980台地と下部570m付近でダラダラ歩きがあったが、静かで通好みの山ツアールートという感じであった。

下山後、今後のために木地屋集落と湯原集落上の除雪終了点を偵察しておく。

温泉は、白鳥山の帰りに寄った、姫川温泉の「レトロ」朝日館に行く。
豪華岩風呂。こちらも一難場山同様、終始貸切状態だった。

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博士山(偵察)

2011-02-13 12:40:12 |  山スキー

■平成23年2月12日(土)
■メンバー:単独

車中泊2泊目の朝、目覚めると雪が降っている。それほど強い降りではないがやはり天気は悪いようだ。
予定通り博士山の偵察に行くことにするが、とにかくコンビニで拡大コピーした某ガイド本の概念図しかないため、無理せず適当なところで引き返すことにする。

会津柳津からカーナビを頼りに小1時間ほどで琵琶首集落に到着する。
このあたり、さすがに積雪量は多い。
両側が壁になっていて駐車できる場所を探しながら集落の少し先まで行ってみる。
ちょうど少し広く除雪された場所に車を停めさせてもらい、スキーを履いて県道を戻りながら雪壁を上がれる場所を探す。
一箇所、壁が低くなっているところから上がり、しばらく畑か田んぼの雪原を東へ向けて歩く。
視界も悪く、どこが尾根の取りつきかなのかさっぱりわからない。方角はとにかく東へ進めば良いはずである。

スノーモービルと思われる古いトレースが山の方に向かって伸びている。
しばらくはそのトレースに沿って、某ガイド本の記述どおり鹿沢の右岸沿いを進み、沢が南東方向へ曲がってきたところで左側の斜面に取りつく。

その斜面は杉の植林地だが、かなり樹間が狭く濃密な急斜面となっている。
この杉林、しばらく上まで続いている様である。

雪の降りはだんだん強くなる。
やはり地図がないとダメだ。
標高で100m程度登ったところで先行きの不安感に負けて引き返すことにする。

県道まで戻ると単独のテレの方がやって来た。
上手く頂上まで行けただろうか?

会津ツアーもこれにてお開き。
会津坂下ICから高速に乗り信州へ帰った。

帰宅後、すぐにパソコンを開き、ルートを確認してみたが、そのまま急斜面をもう少し登れば868mピークのある尾根に出て、あとはその尾根を忠実に登って行けばよさそうだった。
また、来年リベンジしたい。

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西吾妻山

2011-02-12 18:31:02 |  山スキー

■平成23年2月11日(金)
■メンバー:単独
■ルート:グランデコスキー場第4クワッドリフト9:01~西大巓10:04~西吾妻山10:44~(往復)~グランデコスキー場11:49

3連休の前2日間を利用して、会津方面へ出かけることにした。
きままな山スキー一人旅だ。
きっちりとした計画に縛られたくないが、とりあえず、3つの大きな目標を立ててみた。
①西吾妻山
②安達太良山
③喜多方ラーメン

10日(木)の夕方、山スキー道具一式、着替え、寝袋などをジムニーに積み込み自宅を出発。
北陸道から新潟経由で磐越道へ入る。
22時ころ、会津の新鶴PAに到着。
高速料金千円とするため、本日はここで車中泊とする。

翌朝、磐越道「猪苗代磐梯高原」ICで降り、グランデコスキー場へ向かう。
天気は上々だ。
駐車場に入ると、お姉さんがにっこり笑顔でお出迎え。
「駐車料金千円になりますぅ~♪」
久々にスキー場で駐車料金とられたなぁと思いつつ、準備、出発。

第4クワッドリフトの終点から西大巓目指して夏道がある緩やかな尾根を登る。
本日は自分が一番乗りのようでトレースはない。
先週の高温の影響か、新雪の20~30cm下に硬い層がある。
今日は要注意だ。

ラッセルも軽く、樹氷を眺めながら快調に登る。









西大巓の直下まで来ると純白の美斜面と樹氷群が待っていた。


西大巓山頂から西吾妻山へは緩い尾根をいったん降りてから登り返しとなる。
シールを付けたまま樹氷の間を縫って、ゆっくりと滑り降りる。


ルートはどこでもお好きなように。


西吾妻方面へ登り返し。
どこまでもメローな斜面が続く。
ガスったら嫌なところだろう。


西吾妻の登りで西大巓を振り返る。


真ん中の二つのモンスター。
オウム(左)とペンギン(右)のようにも見える。


予報では午後から天気が下り坂だ。
だんだん雲行きが怪しくなってきた。
それにつれて、それまで美しく見えたモンスター達だが、今にも動き出しそうな感じがして不気味に思えてきた。

茫洋としている西吾妻山頂に到着。
すると天元台スキー場から3人パーティーが登ってきた。

あいさつして、来た道を引き返すことにする。
本当は山頂から二十日平までツアーできればよかったのだろうが、尾根が広くGPSがないとルートファインディングは難しそうだ。

西大巓に戻ると、スノーシューやバックカントリーのガイドパーティーで賑わっていた。
みなさん結構のんびりムードだ。

天気は下り坂なので、私はパウダーいただきながらさっさと降りた。

さて、無事下山し、第1目標は達成。
次は第3目標の喜多方ラーメンを目指して、喜多方市へ車を走らせる。

某所に駐車し、まずは路地を適当に歩く。
そこかしこに、明らかにそれとわかるラーメン物色中の人とすれ違うが、多くは有名店「坂内食堂」へ入っていく。
私は、昨年ようさんのブログに載っていた写真を思い出し、「蔵美」に入ってみた。


店内にはタクシー運転手風のおじさんが一人新聞を見ながらラーメンをすすっていた。
地元タクシーの運ちゃんに愛される店。
これは隠れた名店に違いないぞ!と勝手に思い込み、「チャーシュー麺(750円)」を注文する。


麺が見えないほど覆いつくされたチャーシュー。
スープはダシがしっかりと効いている、正統派の醤油味。
うまかった。

ラーメン後は、道の駅喜多の郷に併設の温泉「喜多の湯」で温まりながら今後の予定を考える。
明日は南岸低気圧が通過するため、安達太良山は天候が悪そうなので中止とする。

で、思案のあげく某ガイド本に載っている会津の博士山に行ってみることに決定。
でも地図がないので偵察ということにする。

途中のスーパーで地酒やらつまみを買い出しして、道の駅会津柳津へ移動。
屋根付きスペースを確保して小宴後就寝。
狭いながらも楽しい車中泊ライフ。
ここはとても静かでよろしい。

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白鳥山

2011-02-06 16:37:29 |  山スキー

■平成23年2月6日(日)
■同行メンバー:ようさん
■ルート:上路6:38~北西尾根881mピーク~1010mピーク~白鳥山山頂10:52~往路戻る~上路12:05

長年の懸案だった白鳥山にやっと行くことができた。
昨年の2月末にも計画したが、雨で撤退して放山に転進したという因縁もあった。

山行の候補日に入れていた今週末は冬型が緩みチャンス。
The Dayだ!

朝4時前に自宅を出発し、糸魚川経由で入山口となる上路へ入る。
除雪終了点に車を止め、集落の外れにある神社裏からハイクアップを開始する。

それにしても気温が高い。
ここ数日の高温の影響で雪質は言うまでもなくバリバリ状態。

全くラッセルすることもなく、ぐんぐんと高度を稼ぐ。

先週の黒姫の下り激ラッセルがウソのようだ。
もう、パウダーは終わってしまったのだろうか?


標高800mあたりから視界が開け、山頂(ようさんの頭の左上あたり)の小屋がかなたに小さく見えるようになる。
まだ先は長い。


左側に雪庇が張り出している。
さて、下りはどの辺を滑ろうかと物色しながら稜線をだどる。


と、突然、ようさんのNew板、ボレー・ドリフターのTLTにトラブル発生!
ブーツ前方のロックが効かなくなる事態に。
どうも金具の下に雪が詰まるとよくないようだ。

重量だけどシンプルでトラブルも少ないディアミール。
軽量だけど扱いがデリケートなTLT。
さて、さて、どちらを選ぶべきか?悩ましいところ。

そうこうしているうちに後続パーティーが続々と上がってきて抜かされる。


標高1200m付近で北西尾根は主稜線に合流する。


初雪山が見えてきた。
う~素晴らしい!
真っ白な斜面に視線が釘付けになる。
ここもいつか行かねばならぬ山だと、心に刻む。


あともう少し。


山頂に建つ白鳥小屋。
屋根の上には展望台がある。

ここも是非泊まってみたい小屋の一つだ。
糸魚川で海の幸を調達して、ここで宴会したら最高だろう。


滑降は山頂から登ってきた尾根を少し戻り、北西尾根の右側の斜面に飛び込む。
バックスノーだったが、気持ちいい。
あとは、高度をあまり下げないように、トラバース気味に滑り、雪庇の切れ間から北西尾根に乗り上げる。

下部は湿雪の重雪に苦しめられたが、山頂から1時間で集落に到着した。

アフターの温泉は糸井川の某日帰り温泉施設に立ち寄る。
フロントまで進むが、入浴料千円の表示にあっさり敗退。

で、姫川温泉の朝日荘へ転進。
フロントからロビーのたたずまいは、まるで昭和40年代にタイムスリップしたような雰囲気。
お湯もよろしい。空いていてゆっくりできた。

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