山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

乳頭山と秘湯乳頭温泉

2019-08-29 17:50:35 |  山歩き

■2019年8月29日(木)
■ルート:乳頭温泉孫六登山口7:57~田代平9:13~乳頭山9:59~往路戻る~登山口11:39
■メンバー:単独

【28日】
葛根田川遡行から盛岡に戻った翌日は天気が悪いのと身体の疲れもあり、駅前でレンタカーを借りて三陸方面へドライブした。
陸前高田から大船渡、釜石、山田と海沿いに車を走らせると道路などのインフラや店舗、住宅が真新しいということが見て取れた。
いかに津波がこの沿岸部に壊滅的な被害を与えたかということだろう。
防潮堤の建設も着々と進んでいるようだった。


山田町付近の防潮堤

【29日】
今日も天気は芳しくないが、昨日よりは良さそうだ。
今日中に帰宅する予定なので、午前中にサクッと登れる山に行きたい。

秋田駒ヶ岳が候補に挙がったが平日はバスのアクセスが悪い。
地図を見ながら考えていると乳頭山が目に入った。
登山口には以前から行きたかった秘湯乳頭温泉があるということで即決定となった。

早朝ホテルをチェックアウトして盛岡駅のコインロッカーに不要な荷物を預け、再び田沢湖線の始発に乗る。

田沢湖駅からローカルバスに乗り換え45分で乳頭温泉に到着。
登山口の孫六温泉は徒歩で10分程度、林道は一般車の通行が禁止されている。



曇天の中、雨具の下をはいて出発。


1時間ちょっとで田代平に出る。



田代平山荘。八幡平の八瀬森山荘とほぼ同じ造り。


山頂。ガスと強風で展望なし。


登山口のすぐ近くにある孫六温泉を訪れる。
乳頭温泉は鶴の湯、妙の湯、大釜、黒湯、蟹場、孫六などいくつかの温泉宿がある。
その中で最も有名なのは江戸時代から続くといわれる鶴の湯だが、今回は登山口に一番近い孫六に行ってみた。


平日のせいか完全な貸切。渋い。


内湯が2つと露天が2つ。


時間があれば、じっくり湯めぐりしたいところだが、今日中に長野へ帰るのでまた次回のお楽しみということで。

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葛根田川北ノ又沢

2019-08-27 19:52:37 |  沢登り

■2019年8月26日(月)~27日(火)
■ルート:
(26日)葛根田地熱発電所6:19~入渓点~お函8:30~葛根田大滝10:02~滝ノ又沢出合11:28(泊)
(27日)滝ノ又沢出合5:50~二俣(左俣へ)~奥の二俣(右俣へ)~15m滝7:33~8m滝8:21~大場谷地湿原9:04~八瀬森山荘9:11~関東森9:52~大深岳13:27~源太ヶ岳13:50~松川温泉15:20
■メンバー:単独



10日間の夏休みを利用して念願の葛根田川の遡行に行ってきた。
期待通りの美渓でこれまで自分が登った沢の中でも3本の指に入るほどの名渓だった。

【概要】
8月25日お昼に長野を出発し、北陸新幹線と東北新幹線を乗り継いで日の暮れる頃盛岡のビジネスホテルにチェックイン。


翌26日早朝、盛岡からJR田沢湖線で雫石に移動。沢靴を履いたまま電車でGO!

雫石で予約してたタクシーで葛根田地熱発電所に向かう。
道中タクシーの運転手から一人で大丈夫かね?と心配される。(料金は6,700円)


タクシー30分で葛根田地熱発電所に到着。随所から水蒸気が立ち上っており爽快な景観。

ここから葛根田川に沿った林道をしばし歩く。
途中から草ぼうぼうの林道歩きとなるが、トポのとおり道が大きく右に曲がるあたりから踏み跡を辿って入渓する。
沢はしばらくは平凡な河原歩きだが、ひざ下からひざ上の渡渉を繰り返しながら進んでいく。特に問題となる箇所はない。


通称ドクロ滝と呼ばれる明通沢の出合にかかる滝。おもしろい形をしている。


沢がゴルジュっぽくなるといよいよ葛根田川最大の見どころである「お函」が始まる。


白い岩盤をエメラルドグリーンの水流が洗う。




ガイドにあるとおり、左岸通しに歩いていけば特に困難な箇所はない。
ラバーソールの沢靴だがフリクションはよく効く。


このあたりが一番きれいだった場所




魚影はほとんど見られなかった。




葛根田大滝 2段15m 右側の明瞭な踏み跡を利用して高巻き。
腐ったスリングが下がっていたが危ないので使わずに登る。


高巻を終えて落ち口から下流を見る。


大滝を越えると魚影が走るようになったのでテンカラを振ってみる。
型は小ぶりだが、一つの淵で3匹が上がった。すべてリリース。


ほどなく目的地の滝ノ又沢との出合手前の左岸にあるビバーク適地に到着。
まだお昼前だがここでのんびり過ごすことにする。
ジャックダニエルをチビチビ飲みながら薪を集めてから滝ノ又沢でテンカラを振る。
今夜の肴分だけ確保してテンバに戻り宴会開始。



今回の装備は軽量化のため、ツエルト(又はタープ)+シュラフ+カバーにするか、テント+カバーにするか悩んだが後者を選択してみた。しかし、カバーだけでは明け方少々寒かった。


翌朝6時前に出発。すぐに二俣となり10m滝がかかる左俣を登る。
この滝を越えると渓相が一気に穏やかになる。
しばらくブナの森の中のゆるやかな流れをのんびりと歩くと小滝が連続するようになるが、どれも快適に乗り越えていける。


標高1050m、稜線まであと少しというところで突然大きな滝(15m)が現れる。
これがネットでよく見る「しょっぱい滝1」だ。
直登は無理なので滝の左側の草付帯を登っていくが、中間点でのぺっとした嫌らしい露岩帯に突き当たる。
重荷で登るには厳しいので空身で登り、灌木にロープをセットし、懸垂で戻ってからプルージックで登り返す。
単独なので「慎重の上にも慎重を重ねて」を心がけて行動する。
必要最小限で高巻を終えるとすぐに「しょっぱい滝2」が登場する。


8m滝。この北ノ又沢で登れる滝の中では一番難しいと言われる滝だ。
こちらも先ほどのシステムと同様、空身で登ってロープをフィックスしてからの登り返しだ。
まず右上するクラックを中間部まで登ってから上部の泥っぽい壁を登るのだが、足がずるずると決まらないので灌木をつかんでからゴボウで体を引き上げてクリア。重荷では厳しい登攀だ。

この滝を越えるといよいよ源頭の様相となり、水流の跡を拾いながら少しのヤブ漕ぎで大場谷地湿原に飛び出した。


後方の樹林帯から湿原に出たところ。
方向を見定めて草原を歩くとすぐに登山道に、そして森の中に佇む八瀬森山荘に着いた。


しっかりとした造りで中は清潔な小屋。

さて、松川温泉を目指して下山にかかる。といっても先は長い。


山荘から30分くらいで関東森。なぜか標柱はなく、標識のみが地面に置かれていた。熊に倒されたのかもしれない。

ここからの道がかなりのヤブで苦労する。一度倒木のある箇所で道を見失ってしまい、ぐるぐる歩き回って見つけた道を辿るとなんと関東森に戻ってしまうという失態をやってしまった。来た道を戻ってしまったのだ。
しっかりコンパスで方向を見ていればすぐに気付いただろうに、沢を抜けた安心感で気を抜いてしまったのが原因だ。
これで約50分くらいのタイムロスとなった。
「ボーっと歩いてんじゃね~よ!!」とチコちゃんに怒られた気分となり、以後しっかりと気を引き締めてヤブ道を歩く。


大深岳への途中、このような素敵な湿原帯が現れてヤブ道で疲れた心を癒してくれる。




三ツ石山方面との分岐にて。ここまで来ると道が良くなり、ヤブから解放される。
向こうに見えるのは岩手山。


来た道を振り返る。
八幡平は派手なピークはないが、たおやかな稜線がどこまでも続き、高層湿原帯が随所に点在する。
沢も倒木が少なく荒れていないし魚影が濃い。
森が豊かな証拠だろう。
自分好みの山域だ。


よやく着いた最後のピーク源太ヶ岳。ここから松川温泉に下る。3.8km


下山地にある松川温泉峡雲荘で温泉に浸かる。
登山口にこのような名湯があるのはうれしい。
東北の山ならではだろう。

ここからローカルバスで2時間かけて盛岡まで戻った。

そして盛岡駅前のぴょんぴょん舎で独り焼肉の打ち上げ。


締めはもちろん冷麺で。
お会計は7,500円。大満足です。


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七倉岳

2019-08-18 19:14:46 |  山歩き

■2019年8月18日(日)
■ルート:七倉登山口4:55~船窪小屋9:04~七倉岳9:18-10:00~登山口13:13
■メンバー:単独

猛暑の中、筋トレ山行で七倉から七倉岳を往復。
山頂までのタイムは4年前の9月より20分程度遅かった。暑さのせいもあるかな?(下界は35度)
下りのスピードは激落ち!


天狗の庭からの展望
高瀬ダムと奥に鎮座する槍ヶ岳。




稜線から立山方面。手前の丸い山は船窪岳






薬師岳(左)と五色平(右)



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中央アルプス 正沢川本谷

2019-08-12 08:54:20 |  沢登り

■2019年8月11日(日)~12日(月)
■ルート:
(11日)幸ノ川橋8:47~正沢川入渓~玉ノ窪沢出合12:14~細尾沢出合12:59
(12日)細尾沢出合6:49~15m大滝8:18~二俣~稜線11:32~将棋頭山11:54~茶臼山13:19~幸ノ川橋16:27
■同行メンバー:中隆



山の日を絡めた三連休。山はどこも大混雑だろう。
やはり猛暑の夏は沢登に限るでしょうということで1泊2日でゆっくり沢泊が楽しめる沢として正沢川の本谷に行くことにした。
正沢川支流の細尾沢は6年前の7月に中隆と遡行している。

11日朝7時に塩尻市役所に集合。
木曽駒高原スキー場から林道を少し入った幸ノ川橋に駐車する。
ここから茶臼山方面への登山道を歩き、登山道が沢を横断するところが入渓点だ。








途中竿を出してみるが全くアタリなし。
後でわかったが釣師が先行していたのだった。


昼は沢メシの定番、ソーメンで。


6年前と同じ細尾沢出合のビバークポイントにタープを張る。
快適です。


薪もタップリ!!酒もタップリ!!15時ころから宴会スタート!!!


料理は中隆シェフにお任せ。
おいしいおつまみと料理が次々と出てきます。楽ちん&最高~!






20時半ころ就寝です。

12日、朝はちょっと遅めの7時前にスタート。



ナメもあってなかなかいい感じですが、


全体的には倒木が多く荒れた印象。




しばらく行くと谷はゴルジュっぽくなり15m大滝が近づいてくる。


この大滝の手前にある2段連瀑の直登が難しそうだったので、連瀑の右側から巻き気味に登ったのだが、岩がヌメヌメの外形スタンスで結構悪かった。
ロープを出したいところだが草付で支点となる灌木がなかったため、どんどんフリーで行く。

後続の中隆もゆっくりと慎重に登ってくる。
彼なら大丈夫だろうが、もし滑り落ちたら大けがだろう。
上から「落ちるなよ!」と念じながら見守る。
後で記録を見ると、下の連瀑帯は巻かずに水流沿いにフリーで登れるようだ。


2段連瀑の巻きの途中から見た15m大滝。直登不能な。
一番嫌らしいところは抜けたが、まだ気は抜けない。
草付をそのままトラバース気味に右手のガレ場を右上して大滝の巻きに入る。


ガレから灌木帯に突入。木をつかみながら、横へ横へと移動する。


高巻が無事終わったところで一息。


大滝のすぐ上で二俣となり、これを左へ。


源流の様相。後ろに御岳山が見える。


稜線が見えて来た。水流も消えてひたすら苦しい登りが続く。


詰めのガレ場。足元が不安定でまるで蟻地獄のようだ。
この上部で右手のハイ松帯へ突入する。ハイ松のヤブ漕ぎは強烈につらい。
平泳ぎの要領で枝をかき分け、つかみ、体をむりやり上に引きあげる。
この地獄の動作を繰り返しながらゆっくりと前進する。


しばらく行くとハイ松の背丈が低くなり、露岩帯となる。
大分楽になった。


登ってきた谷が足下に見える。
稜線はもうすぐだ!


稜線に到着!
これから行く将棋頭と茶臼山へ続く稜線が見える。


振り返ると木曽駒ヶ岳方面。あっちはスゴイ人だろう。さて下山に入る。




西駒山荘から茶臼山の分岐に入る。
疲れと暑さでバテバテになりながら尾根をゆっくりと下降する。
なかなか歩きやすい尾根道だ。
しかしこの尾根の5合目から下の道が草ボーボーで岩も滑り易くて悪い。正沢川の橋が流されてしまったため草刈り等の整備ができないのだろうか。このままでは廃道になってしまうかもしれない。
昨日の入渓点で正沢川を渡渉して駐車地に戻る。今日は9時間半行動だった。

下山後、駒の湯で温泉しようとしたが15時以降は外来入浴お断りだったので、初の「せせらぎの四季」に行った。駐車場は満車だったが、中は空いていてよかった。

久々の沢だったが、天候も安定して充実の2日間だった。

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餓鬼岳

2019-08-04 11:01:44 |  山歩き

■2019年8月4日(日)
■ルート:白沢登山口4:40~餓鬼岳10:58~白沢登山口16:10
■メンバー:単独

ワンデイで白沢ルート餓鬼岳へ。
同じルートを21年前の10月に登っている。
長野オリンピックのあった年だから相当昔のこと。

その時もかなりきついルートという印象があったが、運動不足と酷暑もあってさらに厳しいものに。
下山時は脱水で足が攣りまくり、熱中症っぽい症状で頭がぼーっとする中、往復約12時間の修行山行だった。
あまり無理しちゃいけません!

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
参考に21年前の記録(友達に送ったメール)を貼っておく。
9時間弱で往復しているので今回より3時間も早いことになる!
年齢を感じますね。

1998年10月9日(金) 天気晴れ時々曇り

11 北アルプス 餓鬼岳                      単独

 5:00自宅発 5:50登山口発 10:20登頂 14:45登山口着(下山)

以下、E-mail送信済みアイテムからペースト。

====================================================

話は変わりますが、きょうは天気が良さそうだったので休みを取って北アルプスの餓

鬼岳に登ってきました。

北アルプスの中にあっては訪れる人も少なく、私好みのマイナーな山です。

あまり期待してませんでしたが、紅葉は最悪でした。

でも、頂上からの展望は最高で、槍、笠、双六、鷲羽、野口五郎などを眺めながら、

ゆっくりとビールを飲んできました。

静かで、おだやかな秋の山旅でした。




コーラで乾杯


白沢ルートは沢登りチックで好きです。


このルートは終始展望がありません。そしてハード。故に静かな山行ができます。

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