goo blog サービス終了のお知らせ 

山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

某癒しの渓

2012-10-01 21:14:13 |  沢登り

■2012年9月29日(土)~30日(日)
■同行メンバー:Y隊長、komaさん、u-chef、M山pro、源太

【新メンバー紹介】

新メンバーの源太くんをご紹介します。
川上村出身♂
若干0歳11か月で沢デビューです
そう、He is kawakami dogs.
由緒正しき血筋なんですよ。


お父さんはY隊長。


最初は渡渉におっかなびっくりだった源太でしたが、慣れれば果敢に急流を攻めていきます。


渓流犬の誕生か?
次回、狩猟本能を発揮してイワナ捕まえてください。


魚影は薄かったのですが、本流で尺オーバー上げました。


翌朝、komaさんが執念で釣った尺イワナ。


で、u-chefの手にかかればご覧のとおり。
美味しくいただきました。


焚火の夜。
飲みすぎました。



また来ましょう。 


黒部川支流ヌクイ谷~立山縦走

2012-09-17 00:31:32 |  沢登り

■2012年9月15日(土)~16日(日)
■同行メンバー:M山pro、terashima
■ルート:
(15日)黒部ダム7:00~平の小屋10:05~ヌクイ谷(1900m)
(16日)ヌクイ谷(1900m)6:30~越中沢峠8:08~五色ケ原9:55~獅子岳~龍王岳~一ノ越13:45~東一ノ越~黒部平15:30

【概要】
今週末の「遊戯三昧」は、冠松次郎先生のパイオニアフィールドである黒部方面へ。
黒部川ヌクイ谷を登り立山へ縦走するという、「沢+縦走」プランで行ってみました。

ヌクイ谷は滝場もほとんどなく、まったりと釣りや焚火を楽しむにはよいところです。
五色ヶ原から立山縦走も初めてのコースだったので新鮮だった。
そして何より天気に恵まれてよい山旅になりました。


今シーズン2度目となる黒部湖岸の道を歩いて、まずは平の小屋まで。
渇水の黒部ダムはこれまで見たことないほど水位が下がっていた。
この影響で遊覧船ガルベは運休していた。

大汗をかいて3時間の歩きで平の小屋に到着。
小屋で冷えたビールを飲んでからヌクイ谷へいざ入渓。


30分ほど歩くと魚影が走るようになり、ガマンできずに竿を出す。
しかし、擦れているのかなかなか成果が上がらない。


魚止めの滝?
納竿し、幕営地を探しながら先を急ぐ。


昼を過ぎたころから雲がわき始め、時折雨がぱらつくようになる。

標高1860mの二俣を左に入り、1900m付近の左岸に適地を見つけ幕営する。


薪も豊富で、焚火も絶好調。
夕飯メニューは、炊込ご飯、海藻サラダ、イワナ塩焼き、イワナ汁。


翌朝、快晴の一日がスタート。
真正面に見える越中沢峠を目指して沢を詰め上がる。


ヤブ漕ぎもなく登山道に合流した。
ここで装備転換して立山まで縦走開始。


鳶山の登りで。
振り返ると薬師、黒部五郎、笠、槍が、さらに富山湾から能登半島までも見えた。絶景!


五色ヶ原の絵になる景色。左端に剱岳も見える。
草紅葉を少し期待していたけど、この夏の高温でまだ早かったか。
また紅葉の頃にテント担いで訪れたい。

のんびりしたいところだが、室堂の最終バスまでコースタイムを逆算すると余裕がないことが判明。
先を急ぐ。
しかし先頭を歩く私の背後からterashimaの「そろそろ休みましょうよ~」、「一本お願いしますっ!」の声が飛んでくる。
「室堂でもう1泊は御免だぞ、がんばれ!」と気合を入れて歩き続ける。

しばらく歩いて、ふと振り返ると誰もいない。
terashimaは心優しいM山proを道連れに勝手に休憩しているのであった!


ザラ峠から獅子岳への登りの途中で五色ヶ原方面を振り返る。

この辺まで来ると登山者も増えてくる。
しかも若い登山者がほとんどだ。
皆一様に小奇麗でファッショナブル。
すれ違いざまシトラスミントの香りが漂ってくる山ガールもいる。
若い人が増えるのは大いに歓迎だが、一時のブームで終わらなければよいがと思う。


龍王岳と雄山。東一ノ越へのトラバース道が見える。
まだ先は長いぞ。

がんばって何とか余裕の時間で龍王岳に到着。
ここで室堂からアルペンルートに乗るというterashimaと別れ、M山proと私はせっかくなので一ノ越から黒部平まで歩いて下山することにした。


一ノ越から黒部平まで、頭上を行くロープウェイを眺めながら1時間45分で着いた。
室堂からバスとロープウェイに乗り継いで来たterashimaより30分早かった。
時間短縮と経費節約になった。


中ア 小黒川本谷~将棊頭山

2012-09-13 16:49:59 |  沢登り

■2012年9月13日(木)
■単独
■ルート:桂小場林道終点6:00~マナイタダラ沢出合~将棊頭沢出合8:07~二俣9:51~稜線10:57~将棊頭山11:42~分水嶺~信大ルート~林道終点13:56

【遊戯三昧】

登山は人生の遊戯である。私はその遊戯を好む。多少の危険は物の数ではない。

その遊戯の高潮されるところ、自然と自分が不可分の境地に立つ。

それを遊戯三昧と言う。                   冠松次郎翁



【概要】

最後の夏休み。
「遊戯三昧」したくて中央アルプスの小黒川本谷に行きました。
小黒川本谷は将棊頭山に突き上げる比較的長い沢で、単調な沢かと思いきや、直登できる小滝が連続し、飽きずに楽しく登れました。


入渓してすぐに現れる滝。右を登る。


マナイタダラ沢出合を過ぎて最初の二段の滝。
左壁に取りついてみるが、逆層の岩の上に泥が乗っかっていて嫌らしいので即撤退。
少し戻ると右岸に赤ペンキでマーキングのある立派な巻道がついていたが、どうもこれは信大農学部の演習用作業道の様子。
途中から二段目を見ると、かなり悪そうで巻いて正解だった。
作業道をそのまま行くと沢から離れていくので、適当なところで降りる。


将棊頭沢出合
右が本流。


将棊頭沢出合を過ぎると沢に陽が差し込むようになり、明るい渓相となる。


大岩の滝。
岩の下にもぐり、シャワークライムでトライするが、中のチョックストーンが浮いていたため撤退。
右から巻く。


なかなかの美渓だ。


二段トヨ状の滝、二つまとめて右から巻き気味に登る。


まだまだ滝が連続する。


ナメ滝風なトヨ状の滝。これも右巻き。


この沢で一番大きな滝。
25mくらいか。
左のルンゼ状から巻き気味に登るが、落ち口の直下がオーバーハングしている。
折れた木と頼りない草をつかんで、強引に登るが、かなり悪かった。


2200m二俣。
たき火の跡があった。
左の本流を詰めると西駒山荘の直下に出るが、ハイ松漕ぎになるそうなので、詰めの楽な右に入る。


右沢に入っても直登可能な快適な滝が続く。


2400m付近で水流がなくなる。


最後は全くヤブ漕ぎなしで、西駒山荘の北側の登山道に出た。


西駒山荘。
平日でひっそりとしている。


西駒ヶ岳方面。
昼近くになり、ガスが出てきた。


将棋頭山頂。ここで本日初めて人に会った。


下山は駐車地まで最短の信大ルートを下ってみることにした。
地図上、点線ルートだが、意外なほどしっかり整備されていた。


信大農学部のしらべ小屋。
この小屋は小黒川本谷の20m位上に建てられているが、遡行中は気が付かなかった。

下山路として、また、遡行中のエスケープとして信大ルートの価値は大きい。


阿智川支流 本谷川 黒沢

2012-09-09 17:34:32 |  沢登り

■2012年9月8日(土)
■同行メンバー:ようさん
■ルート:林道駐車場7:40~広河原登山口(入渓点)8:30~不動洞との二俣~稜線登山道12:04~恵那山12:30~林道駐車場14:40

この週末は1泊で越後方面の沢に行く予定でしたが、秋雨前線の影響で山は大荒れという某気象予報士さんの予報を信じて中止にしました。(結果的に天気は好転してしまったのですが・・・)

代替プランとして、ようさんが以前から目を付けていた恵那山東面の不動洞に行くことにしたのですが、ルートミスにより、何と隣の黒沢を登ってしまいました。

何の疑いもなく、黒沢を不動洞と思い込んで登ってしまったのですが、その過ちに気づいたのは、帰宅後、恵那山周辺の沢を開拓している「TOKIアルパインクラブ」のホームページを確認した後のことでした。
(昭文社の登山地図の沢名の表記が間違っていることも原因の一つだった。)

事前の準備不足の感は否めませんが、記録の少ない山域の難しさを思い知りました。(反省!)
でもまあ、恵那山の山頂は初めてだったので、とりあえず良しとしましょう!


広河原登山口の少し先から沢に降り、大きな堰堤を4つ越えるとガラガラのゴーロ帯となる。
すぐに二俣となり左(黒沢)へ進むが、正解(不動洞)は右だった。


簡単な小滝を越えていくが・・・


いつまで登っても不動大滝(50m)が現れない。
手持ちの「岳人」の記事の簡単な遡行図とも違う感じ。
「何か変だな~」と思いつつ進むと、標高1700m位で三俣となる。
左と真ん中は滝で、右はガレ沢だ。
この時点で、ルート間違いが確定的になった。しかし、この時は全く別の沢に入っているとは思いもよらず、不動洞の枝沢を左に入ってしまったのではないかと考えていた。
悩んだ末に一番左の沢に進み、15m位の滝を越えると早くも源頭の雰囲気になってしまった。
あらら~!!
もうこうなったら早いこと登山道に出てほしい。


最後は笹ヤブを少し漕いで稜線広河原登山道標高2090m付近に飛び出した。

登山道を少しで恵那山頂へ。
山頂では私の天敵、関西方面のオババグループが大騒ぎしていてどっと疲れた。


金木戸川 打込谷~笠ヶ岳

2012-08-27 20:31:50 |  沢登り

■2012年8月25日(土)~26日(日)
■同行メンバー:ようさん
■ルート:
(25日)金木戸川林道第1ゲート3:45~広河原7:10~打込谷出合9:25~仙ノ淵12:59~標高1800m付近幕営地16:30
(26日)幕営地5:08~奥の二俣7:15~主稜線9:30~笠ヶ岳10:27~新穂高温泉16:30

【概要】
・今週末は少し手応えのあるハードクライムを求めて、北アルプスの笠ヶ岳に突き上げる金木戸川打込谷を遡行しました。
・金木戸林道第1ゲートから打込谷出合までのアプローチが約5時間半、さらに笠ヶ岳から笠新道の下山が約6時間と非常に長く、通常は2泊~3泊コースのようですが、我々は連日12時間行動の末、1泊で抜けてきました。
・打込谷は、中流部までのゴルジュとエメラルドグリーンの深い釜をもった水量の多い滝、そして上流部の見事なナメ滝連瀑帯と変化に富んだ楽しい沢ですが、アプローチの長さ故か意外に遡行者は少ない感じがしました。



【アプローチ】
24日(金)夜に集合場所を車2台で出発。下山口の新穂高温泉に1台デポし、金木戸林道に入る。
1998年に中ノ俣川を遡行したときは第2ゲートまで入れたのだが、やはり第1ゲートでクローズとなっていた。
星空の中テントを張ってビールを飲んで就寝。

【25日(土)】
朝4時前にヘッデンを点けて出発。
長い林道歩きが始まった。


広河原手前。
発電所のあるところまで2時間強、ここで中ノ俣方面の林道を分け、1時間で取水施設のある広河原に到着する。


広河原で林道は終わり、金木戸川右岸の50m程高いところに付けられた旧「双六・金木戸森林鉄道」の軌道跡を利用する。
この軌道は双六川に発電所を建設する際、建設資材運搬鉄道線として使用されていたのだが、昭和30年ころに廃線となったそうだ。
(98年に中ノ俣川を遡行した帰り道、この軌道の運転手をしていたという地元のお父さんに話を聞いたことがある。)
基本的には写真のようなしっかりとした道で隧道もあらわれたりするが、数か所崩壊箇所(トラロープあり)があるので通行には注意が必要だ。
枕木やレールの残骸を見て、往時の状況に思いを馳せながら歩く。


軌道跡が終わり、本流に降りるとネットでよく見る壊れた吊り橋がある。
ここから右岸沿いに巨岩を乗り越えながら双六谷本流を遡行する。

そういえば双六谷は20歳の頃、途中まで遡行しているのだった。
あの時は、メンバーの一人が渡渉に失敗し、ザックを流失してしまい、結果敗退してしまった。水量の多い沢の厳しさを思い知った、苦い思い出のある沢だ。

双六谷を少しの遡行で左岸から打込谷が入り込む。
打込谷出合へは本流を渡渉するのだが、水量が多いときはこの渡渉で敗退してしまうパーティーも多いようだ。
今日は膝上程度の水深で一安心する。


打込谷の遡行を開始する。
水はご覧のようなエメラルドグリーン。
こんなきれいな色は他の沢では見たことがない。


まず最初にあらわれる大きな滝はF2の18m直瀑。
右岸からさっくり高巻く。


ゴルジュの瀞にスポットライトのような一条の光が差し込む。
奥は5mチョックストーン滝


仙ノ淵滝に到着。
直登ルートは、釜を泳いで右側のカンテを左上したあと、反対側へ懸垂下降するのだが、過去に何度か滑落事故が起きているところでもある。
我々は時間もないのでパスして右岸を高巻く。


ナメ2条の滝。
ここは右岸を腰上まで水に浸かり、階段状を登ってクリアする。



この先、この谷で一番の大きな釜をもつ15m滝が出てくる。
こちらも右岸から高巻くが上部に岩壁帯があり上へ上へと押し上げられる。
1回の懸垂下降を交えて流れに降り立つと間もなくゴルジュは終わり、明るく開けたゴーロ帯の歩きとなる。

時間はすでに15時を回っている。疲れも出てきてペースが上がらないが、そろそろ幕営地を探さなければならない。
なかなかよい場所が見つからなかったが、標高1800m付近の左岸に砂地の快適な場所を見つけてタープを張る。

夜、たき火をしてビールを飲んでいると、パラパラと雨が降ってきてタープに避難。
幸いたいした降りにはならず、すぐに止みきれいな星空が見えてきた。
明日の快晴を信じて早めに就寝する。

【26日(日)】
快晴の朝、今日も長い1日が始まる。
まずは稜線まで標高差1000mの登りだ。


幕場を出てすぐにナメ滝のオンパレードとなる。


目指す稜線が遠くに見えてきて俄然モチベーションが高まる。


昨日のような水量の多いゴルジュや大滝はなく、穏やかなナメがどこまでも続く。


どの滝も快適に直登できて楽しい。


奥の二俣を左に入る。


奥の二俣を過ぎてもまだまだナメは続く。


ナメナメ。


稜線も間近に見えてきて傾斜がきつくなる。


水流も終わり、いよいよ最後のガレ場に突入する。
急登で苦しい登りだ。


振り返ると黒部五郎の端正な姿に励まされる。 my favorite mountain
薬師、水晶、三俣蓮華、双六もよく見えた。


眼下にはたどってきた打込谷の流れが続いている。


稜線直下、歩きにくい砂地のザレに足をとられながら登ると、笠ヶ岳山荘の少し東側のあたりの登山道に飛び出した。
結局、ヤブ漕ぎはなかった。
抜戸岳へと続く稜線の向こうにくっきりと槍ヶ岳が見える、急登の疲れが癒される素晴らしい展望だ。
たまたま稜線を縦走してきた単独の山ガールに「すごいとこ登ってきましたね~。何という沢ですか?」と話しかけられ、さらに気を良くする。


空身で山頂を往復後、笠新道の長い長い下山に入る。
ようさんは2週連続の笠ヶ岳と笠新道である。(お疲れ様です。)
暑さと疲れでスピードが上がらず、よろよろ歩きながら新穂高温泉の駐車地に到着した。

新穂高温泉の「ホテルニューホタカ」で温泉後、ビールを飲みたいのをグッとこらえて、平湯で飛騨牛焼肉で打ち上げした。