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山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

東北ツアー2020 ① 八幡平大深沢 仮戸沢~北ノ又沢

2020-08-25 22:05:51 |  沢登り



【概要】
昨年の8月後半に八幡平の葛根田川を初めて遡行して、八幡平の豊かな森と穏やかな渓相にすっかり魅せられた。
今年も八幡平の沢で遊びたいと思い、葛根田川と八幡平の稜線を挟んだ北側の大深沢の本流、北ノ又沢をメインに沢の登下降でつないでみることにした。
今回もソロなので無理のない行程でのんびり沢旅を楽しんだ。

■2020年8月24日(月)~25日(火)
■ルート:
(24日)アスピーテライン駐車地6:52~赤川遡行~大深山荘8:04~嶮岨森8:48~嶮岨森北の鞍部9:10~仮戸沢下降~大深沢出合11:43(泊)ナイアガラ見学&釣り
(25日)泊地6:27~北ノ又沢遡行~湿原9:13~藪漕ぎ~大深山荘10:33~赤川下降~駐車地11:49



【23日】

北陸新幹線と東北新幹線を乗り継いで盛岡まで移動する。
JRえきねっとトクだねスペシャルで1か月前に予約したため運賃は半額で長野~盛岡が10,800円(片道)。


まずは駅前のぴょんぴょん舎で定番の冷麺を食べてからレンタカーで八幡平のホテルへ移動する。
レンタカー代:24,000円(4日間)


八幡平温泉郷のホテルで宿泊。地酒と地ビールで乾杯!
【宿泊】Active Resort 八幡平
【料金】3,217円(食事なし)(GoToトラベル利用)
【温泉】八幡平温泉(単純硫黄泉)

【24日】

前日に下見をしておいたアスピーテライン沿いの駐車地から赤川を遡行して稜線にある大深山荘へ向かう。
この沢はかつて大深山荘を建設する際に資材の運搬に使われていたというだけあって、最短距離で稜線に上がることができる。




赤沢は特に難所はなくこの2つの滝にはロープが下がっていた。
途中、下降してきた2人組と話をする。北ノ又を遡行して昨日は大深山荘に泊ったそうだ。


大深山荘着。携帯の電波が入ったのでTwitterに写真を上げる。


今回唯一の一般登山道の裏岩手縦走コースをたどり嶮岨森へ向かう。


嶮岨森にて。雄大に連なる森に見入る。


嶮岨森のすぐ北にある最低鞍部から仮戸沢に下降するため藪に突入。
15分程度の藪漕ぎで支流の水流が現れるようになる。
支流は藪が覆いかぶさっているが、かき分けながら進むとやがて本流に合流する。


本流の滝。右側の草付をクライムダウン


仮戸沢下降。この辺は平らな地形で流れが止まっているように見える。


仮戸沢下降


流れが太くなると大深沢出合は近い。


大深沢本流との合流地点(十字峡)に出た。
左上のナメ滝が北ノ又沢、右が東ノ又沢、左下が降りてきた仮戸沢。


仮戸沢の左岸に立派なビバーグフラッツがあった。
釣師の物か、古いブルーシートと銀マットがデポされていた。
タープを張ってから竿を持って北ノ又沢の少し下流にあるナイアガラの滝を見に行く。


ナイアガラの滝(高さ15m、幅30m)間近で見ると大迫力だ。
滝の左端をクライムダウンする。酒が入っていたので慎重に降りた。


ナイアガラの滝
滝の少し下でテンカラを振って2匹上げた。


ナイアガラ(youtube動画)


滝を見学した後はのんびりとテンカラを振りながら戻る。


ナメがきれい。


北ノ又沢十字峡付近のナメ(youtube動画)


全体的に魚影はあまりなかったかな。
東ノ又沢で上げたチビ(リリース)


十字峡にある北ノ又本流の滝


天場の周辺には流木などは全くなかった。
それでも先人が天場に残した生木をなんとか焚いたが燃えは良くなく焚火はあまり楽しめなかった。




結構暑いので沢に足を浸けながらビールと刺身で宴会。

夜。
去年はテント、今回はタープにしたが、虫が多く結構刺された。
蚊取り線香もあまり効かなかった。
虫のことを考えると単独ならツエルトの方が良いのかもしれない。

【25日】
朝は少しのんびりして6時半頃に天場をスタート。
いよいよ今回のメインイベント北ノ又沢の遡行が始まる。
そして最後の詰めは根曲竹の藪漕ぎ地獄が待っている。


ナメの廊下


美しいナメや小滝を楽しく登る。


素晴らしい!


これは支流の滝。


難しい滝はなく、どれも簡単に登れる。
とにかく楽しい!


今回はフェルトソールの沢靴にしたが、結構ヌメッている岩も多く正解だった。


ナメの連続


ひたひたと歩く


やがて渓に日が差し込んできた!
また違った表情に変わる。

しばらく歩くと沢は傾斜を増しゴーロと小滝が連続するようになる。



そして再び傾斜が緩やかになった地点には地図上湿原マークがある。
この湿原は昨日の稜線歩きでも見えていて、ちょっと気になっていたので立ち寄ってみたい。


沢の流れも細くなり源頭の雰囲気に。
右手の斜面を見上げるとここがちょうど湿原の下のようだ。
とりあえずザックを置いて草の斜面を15mくらい登ると突然素晴らしい湿原が目の前に広がった。


湿原というより草原だ。


池塘もある。花の時期はまさに天国だろう。
向こうには昨日歩いた稜線が見えた。


しばし大休止。大の字に寝転んでみたりする。
これから始まる藪漕ぎの前に天国のひと時を味わう。

さて、重い腰を上げて流れに戻る。
細くなった沢は蛇行しながら次第に藪に覆われるようになる。
沢型を進むほうが楽なのだが、追いすぎると右に行ってしまうので、沢を離れ本格的な根曲がりの藪に突入する。
背丈以上の藪を泳ぐように漕ぐが何度も押し返される。
噂に違わぬ密藪だ。
平らな地形なのでGPSで現在地を何度も確認し、木に登って藪の薄そうな方向をよく見定めてとにかく最短距離で山荘に出るようにした。


約40分の格闘で大深山荘の少し上の登山道に飛び出した。
やれやれ、疲れた。

山荘でしっかり水分補給してから赤川を下降して駐車地へ戻った。

2日間快晴に恵まれた。感謝!

まだ時間は早いが、車で15分くらいで本日のお宿に到着。
温泉でまったりしよう。

【宿泊】藤七温泉 彩雲荘
【料金】8,092円(1泊2食)(平日クーポン、GoToトラベル利用)
【温泉】単純硫黄泉

泊りたかった名湯「藤七温泉 彩雲荘」
八幡平の標高1400mにあるワイルドな温泉宿です。


露天風呂がとにかくワイルド。
湯床からプクプクと温泉が沸いてくる。標高が高いため満天の星空やご来光を見ながら入れる。


尾白川鞍川沢~乗越沢~日向山

2020-08-08 17:09:33 |  沢登り

■2020年8月9日(日)
■ルート:日向山矢立石登山口6:45~尾白川林道1399P~尾白川本谷~鞍川沢出合~乗越沢出合10:45~鞍掛山北コル~日向山14:39~登山口15:48
■同行メンバー:中隆、M松さん

鞍掛沢は花崗岩の白と水流のエメラルドグリーンが印象的なとても美しい沢でした。
今回、あえて下調べをせずに行ってみたが予想以上の美渓で大正解でした。
やっぱり夏は沢だねっ!!



【概要】

前夜、中隆と待ち合わせて甲斐駒ヶ岳黒戸尾根の登山口である尾白川渓谷駐車場にて宴会。
甲斐のワインと信州の日本酒を散々飲んだ後、三密を避けるべくそれぞれ持参のテントに潜り込む。
自分は軽トラ車上泊。ハイゼットジャンボの荷台はアライのエアライズテントがジャストサイズ。
高床式寝床はアスファルトの熱をもろに受けることなく涼しく快適だった。爆睡。

翌朝、M松さんと合流。二日酔い気味で体調はよくない。
日向山登山口まで車で移動しアプローチの尾白川林道を1時間強で林道終点へ。
終点左手のかなり急な斜面を残置ロープを頼りに下降して尾白川本谷に降り立つ。


尾白川本谷は水量も少なく渡渉は楽だった。積極的に水に浸かる。


でも泳ぐのはダルイのでこのような滝はほとんど高巻き。


釣り師もよく入るようで腐った残置ロープがところどころにあった。


鞍掛沢に入る。一枚岩を2条に流れるこの滝が印象的だった。

途中で釣り師1名と遭遇。先行者がいるようで全然釣れないそうだ。
そこそこ魚がいる沢らしいが魚影はほとんど見えなかった。




なめナメ~









はしゃぐ中隆


最高~!


乗越沢出合にかかる滝
乗越沢は少々荒れた平凡な渓相。
出合から稜線まで標高差400mを黙々と登る。
最後の詰めでボロボロのチムニー滝が現れる。これを登りかけたが間違い。クライムダウンして左手の尾根を回り込むとしっかりした踏み跡があった。ほどなく鞍掛山北側のコルの登山道に登り上げた。


稜線を歩いて自身初の日向山へ。


山頂はまるでビーチのよう。
きれいな光景だが、とにかく下からの照り返しでむちゃくちゃ暑い!


山頂から小淵沢方面。
あとは登山道を1時間弱で登山口の駐車場へ。
充実の1日でした。



飛騨の某沢偵察

2020-07-10 21:41:15 |  沢登り

■2020年7月4日(日)
■同行メンバー:ようさん

ようさんとは久々の山行で飛騨の某沢へ。
長らく停滞する梅雨前線の影響で天気は芳しくないが、偵察でもと平湯トンネルを抜けて飛騨へ車を走らせた。
最終ゲートから増水する沢を眺めながらのんびりと林道を歩く。
ナメのきれいな沢らしいが、今日は激流で荒々しい。とても遡行する気にはなれない。

やがて林道は落石や崩落で荒れ始め、草をかき分けながらしばし進むと二俣の橋に到着した。
この橋付近をキャンプ地にして沢登りや釣りして遊んだら楽しそうだ。
秋の再訪を楽しみに林道を引き返した。













葛根田川北ノ又沢

2019-08-27 19:52:37 |  沢登り

■2019年8月26日(月)~27日(火)
■ルート:
(26日)葛根田地熱発電所6:19~入渓点~お函8:30~葛根田大滝10:02~滝ノ又沢出合11:28(泊)
(27日)滝ノ又沢出合5:50~二俣(左俣へ)~奥の二俣(右俣へ)~15m滝7:33~8m滝8:21~大場谷地湿原9:04~八瀬森山荘9:11~関東森9:52~大深岳13:27~源太ヶ岳13:50~松川温泉15:20
■メンバー:単独



10日間の夏休みを利用して念願の葛根田川の遡行に行ってきた。
期待通りの美渓でこれまで自分が登った沢の中でも3本の指に入るほどの名渓だった。

【概要】
8月25日お昼に長野を出発し、北陸新幹線と東北新幹線を乗り継いで日の暮れる頃盛岡のビジネスホテルにチェックイン。


翌26日早朝、盛岡からJR田沢湖線で雫石に移動。沢靴を履いたまま電車でGO!

雫石で予約してたタクシーで葛根田地熱発電所に向かう。
道中タクシーの運転手から一人で大丈夫かね?と心配される。(料金は6,700円)


タクシー30分で葛根田地熱発電所に到着。随所から水蒸気が立ち上っており爽快な景観。

ここから葛根田川に沿った林道をしばし歩く。
途中から草ぼうぼうの林道歩きとなるが、トポのとおり道が大きく右に曲がるあたりから踏み跡を辿って入渓する。
沢はしばらくは平凡な河原歩きだが、ひざ下からひざ上の渡渉を繰り返しながら進んでいく。特に問題となる箇所はない。


通称ドクロ滝と呼ばれる明通沢の出合にかかる滝。おもしろい形をしている。


沢がゴルジュっぽくなるといよいよ葛根田川最大の見どころである「お函」が始まる。


白い岩盤をエメラルドグリーンの水流が洗う。




ガイドにあるとおり、左岸通しに歩いていけば特に困難な箇所はない。
ラバーソールの沢靴だがフリクションはよく効く。


このあたりが一番きれいだった場所




魚影はほとんど見られなかった。




葛根田大滝 2段15m 右側の明瞭な踏み跡を利用して高巻き。
腐ったスリングが下がっていたが危ないので使わずに登る。


高巻を終えて落ち口から下流を見る。


大滝を越えると魚影が走るようになったのでテンカラを振ってみる。
型は小ぶりだが、一つの淵で3匹が上がった。すべてリリース。


ほどなく目的地の滝ノ又沢との出合手前の左岸にあるビバーク適地に到着。
まだお昼前だがここでのんびり過ごすことにする。
ジャックダニエルをチビチビ飲みながら薪を集めてから滝ノ又沢でテンカラを振る。
今夜の肴分だけ確保してテンバに戻り宴会開始。



今回の装備は軽量化のため、ツエルト(又はタープ)+シュラフ+カバーにするか、テント+カバーにするか悩んだが後者を選択してみた。しかし、カバーだけでは明け方少々寒かった。


翌朝6時前に出発。すぐに二俣となり10m滝がかかる左俣を登る。
この滝を越えると渓相が一気に穏やかになる。
しばらくブナの森の中のゆるやかな流れをのんびりと歩くと小滝が連続するようになるが、どれも快適に乗り越えていける。


標高1050m、稜線まであと少しというところで突然大きな滝(15m)が現れる。
これがネットでよく見る「しょっぱい滝1」だ。
直登は無理なので滝の左側の草付帯を登っていくが、中間点でのぺっとした嫌らしい露岩帯に突き当たる。
重荷で登るには厳しいので空身で登り、灌木にロープをセットし、懸垂で戻ってからプルージックで登り返す。
単独なので「慎重の上にも慎重を重ねて」を心がけて行動する。
必要最小限で高巻を終えるとすぐに「しょっぱい滝2」が登場する。


8m滝。この北ノ又沢で登れる滝の中では一番難しいと言われる滝だ。
こちらも先ほどのシステムと同様、空身で登ってロープをフィックスしてからの登り返しだ。
まず右上するクラックを中間部まで登ってから上部の泥っぽい壁を登るのだが、足がずるずると決まらないので灌木をつかんでからゴボウで体を引き上げてクリア。重荷では厳しい登攀だ。

この滝を越えるといよいよ源頭の様相となり、水流の跡を拾いながら少しのヤブ漕ぎで大場谷地湿原に飛び出した。


後方の樹林帯から湿原に出たところ。
方向を見定めて草原を歩くとすぐに登山道に、そして森の中に佇む八瀬森山荘に着いた。


しっかりとした造りで中は清潔な小屋。

さて、松川温泉を目指して下山にかかる。といっても先は長い。


山荘から30分くらいで関東森。なぜか標柱はなく、標識のみが地面に置かれていた。熊に倒されたのかもしれない。

ここからの道がかなりのヤブで苦労する。一度倒木のある箇所で道を見失ってしまい、ぐるぐる歩き回って見つけた道を辿るとなんと関東森に戻ってしまうという失態をやってしまった。来た道を戻ってしまったのだ。
しっかりコンパスで方向を見ていればすぐに気付いただろうに、沢を抜けた安心感で気を抜いてしまったのが原因だ。
これで約50分くらいのタイムロスとなった。
「ボーっと歩いてんじゃね~よ!!」とチコちゃんに怒られた気分となり、以後しっかりと気を引き締めてヤブ道を歩く。


大深岳への途中、このような素敵な湿原帯が現れてヤブ道で疲れた心を癒してくれる。




三ツ石山方面との分岐にて。ここまで来ると道が良くなり、ヤブから解放される。
向こうに見えるのは岩手山。


来た道を振り返る。
八幡平は派手なピークはないが、たおやかな稜線がどこまでも続き、高層湿原帯が随所に点在する。
沢も倒木が少なく荒れていないし魚影が濃い。
森が豊かな証拠だろう。
自分好みの山域だ。


よやく着いた最後のピーク源太ヶ岳。ここから松川温泉に下る。3.8km


下山地にある松川温泉峡雲荘で温泉に浸かる。
登山口にこのような名湯があるのはうれしい。
東北の山ならではだろう。

ここからローカルバスで2時間かけて盛岡まで戻った。

そして盛岡駅前のぴょんぴょん舎で独り焼肉の打ち上げ。


締めはもちろん冷麺で。
お会計は7,500円。大満足です。



中央アルプス 正沢川本谷

2019-08-12 08:54:20 |  沢登り

■2019年8月11日(日)~12日(月)
■ルート:
(11日)幸ノ川橋8:47~正沢川入渓~玉ノ窪沢出合12:14~細尾沢出合12:59
(12日)細尾沢出合6:49~15m大滝8:18~二俣~稜線11:32~将棋頭山11:54~茶臼山13:19~幸ノ川橋16:27
■同行メンバー:中隆



山の日を絡めた三連休。山はどこも大混雑だろう。
やはり猛暑の夏は沢登に限るでしょうということで1泊2日でゆっくり沢泊が楽しめる沢として正沢川の本谷に行くことにした。
正沢川支流の細尾沢は6年前の7月に中隆と遡行している。

11日朝7時に塩尻市役所に集合。
木曽駒高原スキー場から林道を少し入った幸ノ川橋に駐車する。
ここから茶臼山方面への登山道を歩き、登山道が沢を横断するところが入渓点だ。








途中竿を出してみるが全くアタリなし。
後でわかったが釣師が先行していたのだった。


昼は沢メシの定番、ソーメンで。


6年前と同じ細尾沢出合のビバークポイントにタープを張る。
快適です。


薪もタップリ!!酒もタップリ!!15時ころから宴会スタート!!!


料理は中隆シェフにお任せ。
おいしいおつまみと料理が次々と出てきます。楽ちん&最高~!






20時半ころ就寝です。

12日、朝はちょっと遅めの7時前にスタート。



ナメもあってなかなかいい感じですが、


全体的には倒木が多く荒れた印象。




しばらく行くと谷はゴルジュっぽくなり15m大滝が近づいてくる。


この大滝の手前にある2段連瀑の直登が難しそうだったので、連瀑の右側から巻き気味に登ったのだが、岩がヌメヌメの外形スタンスで結構悪かった。
ロープを出したいところだが草付で支点となる灌木がなかったため、どんどんフリーで行く。

後続の中隆もゆっくりと慎重に登ってくる。
彼なら大丈夫だろうが、もし滑り落ちたら大けがだろう。
上から「落ちるなよ!」と念じながら見守る。
後で記録を見ると、下の連瀑帯は巻かずに水流沿いにフリーで登れるようだ。


2段連瀑の巻きの途中から見た15m大滝。直登不能な。
一番嫌らしいところは抜けたが、まだ気は抜けない。
草付をそのままトラバース気味に右手のガレ場を右上して大滝の巻きに入る。


ガレから灌木帯に突入。木をつかみながら、横へ横へと移動する。


高巻が無事終わったところで一息。


大滝のすぐ上で二俣となり、これを左へ。


源流の様相。後ろに御岳山が見える。


稜線が見えて来た。水流も消えてひたすら苦しい登りが続く。


詰めのガレ場。足元が不安定でまるで蟻地獄のようだ。
この上部で右手のハイ松帯へ突入する。ハイ松のヤブ漕ぎは強烈につらい。
平泳ぎの要領で枝をかき分け、つかみ、体をむりやり上に引きあげる。
この地獄の動作を繰り返しながらゆっくりと前進する。


しばらく行くとハイ松の背丈が低くなり、露岩帯となる。
大分楽になった。


登ってきた谷が足下に見える。
稜線はもうすぐだ!


稜線に到着!
これから行く将棋頭と茶臼山へ続く稜線が見える。


振り返ると木曽駒ヶ岳方面。あっちはスゴイ人だろう。さて下山に入る。




西駒山荘から茶臼山の分岐に入る。
疲れと暑さでバテバテになりながら尾根をゆっくりと下降する。
なかなか歩きやすい尾根道だ。
しかしこの尾根の5合目から下の道が草ボーボーで岩も滑り易くて悪い。正沢川の橋が流されてしまったため草刈り等の整備ができないのだろうか。このままでは廃道になってしまうかもしれない。
昨日の入渓点で正沢川を渡渉して駐車地に戻る。今日は9時間半行動だった。

下山後、駒の湯で温泉しようとしたが15時以降は外来入浴お断りだったので、初の「せせらぎの四季」に行った。駐車場は満車だったが、中は空いていてよかった。

久々の沢だったが、天候も安定して充実の2日間だった。