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山遊びの日々

山スキー、沢登り、クライミングの備忘録

剱岳 八ツ峰Cフェース剣稜会ルート

2010-08-16 21:25:11 |  クライミング
■平成22年8月14日~16日
■同行メンバー:ようさん、yukkoさん、ボクちゃん
■ルート:
14日 立山駅~室堂~別山乗越~剱沢野営場(泊) (雨)
15日 剱沢野営場4:30~剱沢~長次郎谷~八ツ峰Cフェース剣稜会ルート取付8:21~Cフェース頭11:35~ⅤⅥのコル15:00~長次郎谷~剱沢野営場18:56(泊) (曇り夕方雷雨)
16日 剱沢野営場~別山乗越~室堂(雨)

夏合宿と称して剱沢にベースキャンプを構え、剱岳のバリエーションである八ツ峰と源次郎尾根を登りまくる計画だった。
ちょうど台風も通過し、晴天を期待していたのだが、結局雨にやられた3日間となってしまった。
それでも2日目はなんとか八ツ峰Cフェース剣稜会ルートを25年ぶりに快適に登ることができた。


15日早朝、日の出とともに剱沢を下降する。
雪渓が固いためアイゼンは必携だ。
長次郎谷の出合に着くと、数パーティーが真砂沢から上がってきた。


長次郎谷からCフェースの取りつき点を目指して右側のガレ場を登る。
さすがに人気ルート、剣稜会には既に2パーティーが登っているようだ。
写真正面のスラブが剣稜会ルートの1ピッチ目。
私とYさん、ようさんとFさんの2パーティーに分かれて登攀開始。
グレードはⅢ~Ⅳ-ということもあり、サクサクと快適に登れる。


1ピッチ目。


マルチピッチデビューのボクちゃんことYさん。かなりの余裕だが、この後・・・

天気は怪しいが、このころはガスが少し晴れて眼下に長次郎雪渓を望むことができた。


3ピッチ目のスラブ状フェース


そして有名な核心部、4ピッチ目のナイフリッジ。(リード中に撮影)
25年前(四半世紀!)のことでほとんど記憶にないが、この核心部の高度感と爽快感ははっきり覚えている。
今回はガスってしまい残念。


この核心部、ムーブも人それぞれでおもしろい。
私はエッジを掴んでハンドトラバースしたが、ようさんはエッジに馬乗り!?になったそうだ。
ガスっていたからいいものの、馬乗りなんてとても、とても。
ちなみにフリーが得意なボクちゃんは、下のほうをトラバースしようとしてセミになって泣いていた。(笑)
本チャンはルートを読む目が大切ですぜ。


Cフェースの頭からしばらく踏み跡を辿り、行き詰ったところで50m目いっぱいの懸垂下降。


しかし、どうも様子がおかしい。
ガスが晴れて下を見ると、どうもこのままだと三ノ窓側の急峻なルンゼに降りてしまいそうだが後の祭り。
3ピッチの懸垂で、下に見える雪渓左岸のシュルント脇に降り立った。
さてどうするか?
もうこの雪渓を登るしかない。
アイゼンを着けて、雪渓を一番端までよじ登り、右に左に偵察し、なんとか1か所右岸側にクライムダインできる場所を探して降りることができた。


そして雪渓右岸の岩場を少しクライムダウンして、なんとかⅤⅥのコルにたどり着いた。
(写真はコルから見下ろしたルンゼ)

晴れていればこんなミスはなかったと思うが、本チャン初心者2名を連れて、結構やばい状況だった。
踏み跡の下降の進路をもっと長次郎雪渓側に向かっていくべきだった。
大いに反省。


さあ、時間もないのでさっさと降りよう。
ⅤⅥコルからガレ場を長次郎雪渓に下り、途中雷雨に打たれながらも、剱沢小屋に着いたのは19時の日没ギリギリだった。
お疲れ様でした。


ヘロヘロになってベースに帰着したとき、ようやく山頂を望むことができた。
「岩と雪の殿堂」
国内最大級の峻険さを誇る剱岳は圧倒的な存在感だ。

翌日の予報はまたしても雨。
今日の疲れもあって、明日の源次郎は次回の課題として、予定より1日早く下山することにした。

三ッ峠

2010-06-26 20:46:26 |  クライミング
■平成22年6月26日(土)
■同行メンバー:ようさん、SK専務
■アプローチ:三ッ峠裏登山道から取り付きまで約1時間+。

先週の鳶岩で身体を岩登りモードへ転換させたところで、今週はもう少しスケールの大きい岩を登ってみましょうということで、三ッ峠へやってきました。

私は、25年ぶりの再訪、ようさん、SK専務は初めての三ッ峠です。
信州からは遠いイメージがありましたが、松本から2時間弱で駐車場まで到達できたので、小川山に行くのとさほど違いはないことが新たな発見でした。。

さて、この岩場、ゲレンデとはいっても3~4ピッチ継続して登るので半本チャンでマルチピッチクライミングが楽しめるのです。

しかし、天気はあいにくの雨と風。おまけに結構寒い。
梅雨だから仕方ないのだけれど、やっぱりモチベーションは下がりますね。

でもせっかく遠路やってきたので、とりあえず登りましょうと簡単なルートを4ピッチをつないで終了点の天狗の踊り場まで登り、懸垂下降3ピッチで取り付きに戻る。
下りてみると取り付きには、なんと15人くらいの人で賑わっていました。

雨でもめげない元気な皆さんを横目に、我々はさっさと撤収して下山しました。

久々だったのでマルチピッチのシステムと懸垂下降の手順確認のよい練習となりました。


久々にご対面の三ッ峠の岩場。
デカイですね~。


岩場に到着した頃には富士山が端正なお姿を見せてくれましたが、上空には不穏な雲がいっぱい・・・。


右フェイス「一般ルート」の1ピッチ目、Ⅲ級で簡単だが所々濡れているため慎重に登りました。

鳶岩(とびいわ)

2010-06-20 20:09:42 |  クライミング
■平成22年6月20日(日)
■同行メンバー:ようさん、SK専務、Yさん

今シーズンのクライミングがスタートしました。
今年は山スキーシーズンが長かったので、昨年より約1ヶ月遅い幕開けです。

場所は長野市の鳶岩。
日本100岩場にもトポが掲載されている、ARTWALL森山さんが開拓した岩場。

この岩場は、高速道路上信越道、長野ICと須坂ICの間にある大室第2トンネルの真上にあるので、高速を走っているとトンネルの手前で岩場が見えます。
また、登っていても足下に車がびゅんびゅん走っていてちょっと変な感じがします。

他に誰も登っていなかったのですが、それもそのはず。
南面の岩場で暑いので、夏に登る人はめったにいないそうな。

でも貴重な梅雨の晴れ間。
久々の岩の感触を確かめながら遊ばせてもらいました。

支点もハンガーが打ってあるし岩も比較的しっかりしていてなかなかGOOD!

ただし夏場のクライミングはやめましょう。




二子山西岳中央稜

2009-11-03 18:28:17 |  クライミング


中央稜最終ピッチを登るガイド・パーティー
ルートの随所に積雪が・・・

■平成21年11月3日(火)
■同行メンバー:ようさん
■ルート:股峠~中央稜取付~スカイウォークルート~中央稜上部~二子山西岳山頂~股峠

前回(今年の5月31日)雨のため登れなかった二子山中央稜にリベンジをかけた。
天気は申し分ないのだが、昨夜の積雪がルートの随所に残っており、モチベーションが低下してしまい、下部3ピッチは安易に隣のスカイウォークルートへ転進した。
しかし1ピッチ目、Ⅲ級の凹角は雪と氷のミックスルートと化しており、手指・足指の感覚が薄れるなか、厳しい登りとなってしまった。
上部3ピッチはようやくお日様も当たりだし、快適なクライミングを楽しめた。
それにしても寒かった。





太刀岡山左岩稜(中途敗退)

2009-10-25 14:53:28 |  クライミング

■平成21年10月25日(日)
■メンバー:SK専務

太刀岡山左岩稜は、昨年11月のロック&スノー誌で一般公開された全9ピッチ、ナチュラルプロテクション主体のマルチピッチクライミングルートである。
変化に富んだ内容と上部岩稜帯のロケーションの良さで、最近評判のルートに我々も挑戦してみた。

下部3ピッチのクラックとスクイズチムニーを攻略し、上部岩稜帯のナイフリッジを快適に登るクライミングのはずだったが・・・、

結局、アクシデント発生と実力不足で中途敗退。
苦いクライミングとなってしまった。



(左のスカイラインが太刀岡山左岩稜の上部岩稜帯。頂上の岩塔がハサミ岩)

太刀岡山登山道の駐車場に早朝到着する。
未明に雨が降ったようで路面は濡れていたが、この程度ならなんとかなると思い、岩場へのアプローチに入る。
すぐに下部岩壁エリアに出て、左にトラバースすると、およそ10分で取り付き点に到着した。
アプローチは本当に近い。


(1ピッチ目)

まず、専務がリードで右の凹角を登りだす。
しかし雨とコケでヌメっており、かなり苦戦している様子。
何とか核心部クリアかと思った瞬間、身体が宙を舞ってフォール!
途中セットしたキャメロット1番もすっぽ抜けて、グランドフォールしてしまった。
4mほど落ちたが、幸い柔らかい土の上だったので大きなケガはなかったが、足首を少し痛めてしまったようだ。

しばし休憩のあと、気を取り直して再度挑戦の末、見事に突破。
しかし、このルート最大の核心であるクラックは、我々の実力ではとても登れそうになく、クラック右のハーケンの打ってある凹角を、あの手この手で何とか登る。

続いて2ピッチ目は、身体が半分入るチムニー状の凹角を、そして3ピッチ目のハンドクラックを登ったところで専務のねんざが痛み出し、ここでクライミングを中止とすることにした。
1ピッチの懸垂で取り付き点に戻る。

岩が湿っており、状況は良くなかったが、敗退は完全に我々の実力不足であった。
「上部の岩稜帯を楽しみたいなら、もっと修行を積んでから出直して来い!」と突っぱねられた内容であった。

(課題)
クラック・クライミングのムーブが全然できない。
ナチュプロをセットしながらクラックをリードできるよう練習が必要。