先日、国富町議会選挙が告示され、定数13名に対して立候補者が13名であったために、無投票で当選が決まりました。
そのことを取り上げた記事の中に、私も歩んできた厳しい町議会議員の状況がありました。
「議員の報酬だけでは、生活が厳しい・・・」
「特に子育て世代は、志だけでは立候補できない・・・」
という現実があります。
町村議会議員の報酬は、月20万余りで、手取りはさらに低くなります。
選挙に出るためには、日頃から地域の方々と交流し、各種行事に参加しつつ、冠婚葬祭にも数多く出席しなければなりません。
必然的に報酬は、経費として消え、生活費を捻出するためには、副業を持たざるを得ないのが現実です。
私は町議会議員1年目のときは、副業を持たず議員活動に専念していましたが、貯金を切り崩すのも限界となり、ついにアルバイトをしなければならなくなりました・・・
隣り町にボウリング場があり、そこで公務のない時間帯にアルバイトをさせてもらいました。
時給は、高校生と同じ680円でした。
それでも有り難い収入で、借り入れをすることなく生活することができました。
しかしそれだけでは次の選挙のための資金を貯めることはできませんでした・・・
そこで私は精神保健福祉士として、非常勤で雇ってくれる医療機関を探しました。
幸いなことに以前、実習でお世話になった病院が拾ってくれました。
定例議会や公務は休むことなく、空いてる時間にはボウリング場と病院を行ったり来たりに生活を続けましたが、やっぱり1日は24時間、体は1つなので、議員活動に専念していた頃より地域で過ごす時間は少なくなってしまいました・・・
それでも地域の方々の温かい支えと家族の献身的なサポートにより、2度目の町議選挙も乗り切ることができ、そして今があります。
今後さらに若い世代が立候補できる環境整備が求められるようになると思います。
住民と一体となった制度改革が進んでいくことを願います。