演劇をやっていた頃があります。
“木城夢見る劇団”
町内に住む20~80歳代までの有志が集い“百済伝説”を演じていました。
“百済伝説”をご存知ですか?
その昔、朝鮮半島を治めていた百済王族が、新羅軍との戦いに敗れ、朝鮮半島を逃れ、現在の高鍋町に流れ着きます。
新羅軍が追ってくるということで、百済王族は高鍋から木城に逃れ、さらには南郷村(現在の美郷町)に移り住んだという話です。
その時百済王族が使用していた鏡や書簡などが、西の正倉院には展示してあります。
私たちが取り組んだ演目は、その百済王族と木城住民とのふれあいと絆を描き、新羅軍との戦いに木城町民も立ち上がるまでの物語です。
私の役は、百済王・・・ではなく・・・百済王族将軍・・・ではなく・・・百済軍
一兵士役でした。
台詞はほとんどなく、いわゆるその他大勢として、舞台の後ろのほうでちょこまか走り回っていました。
それでも演劇自体の評価は高く、公演のたびに会場は満員となり、終盤の出陣シーンでは、観客の多くの方がハンカチで目頭を押さえていらしゃいました。
「いつかは韓国語で演じれるようになって、韓国で公演したい!」
と話していたのですが、メンバーそれぞれが町内外で仕事やボランティアで多忙を極めていたので、練習日程を組むことが困難となり、現在は休止状態です。
目を閉じれば、今もあの時のカーテンコールがしっかり聴こえてきます。