愛みや勉強会で在宅ホスピスを実践されている“かあさんの家”を訪問してきました。
在宅ホスピスとは、簡単に言うと“家で家族を看取る”ことです。
日本は戦後、経済高度成長とともに生活は豊かになりましたが、核家族化が進み、家で家族を介護することすら困難となり、ましてや家で家族を看取ることはほとんどなくなってきました。
施設や病院で介護や医療を受ける本人はせめて最後は住み慣れた家で生活したいと願っていても、家族も長い間の施設や病院通いに疲れ果てても、そして医師をはじめとする医療従事者も医療行為に矛盾を感じつつも、日本ではむげな延命措置が続けられます。
その現実から目を逸らすことなく、家での看取りを実現されているのが、NPO法人ホームホスピスを運営なさっている市原美穂さんです。
施設を建設されることなく、地域で空き家となっている民家を借り上げ、最高5人までの高齢者を受け入れ、家族や地域との絆を保ちつつ終焉の時まで本人らしい生活がまっとうできるようにサポートしておられます。
24時間介護ヘルパーが常駐し、定期的な往診や訪問看護はもちろんのことリハビリや薬剤師とも連携され、安心して生活できるネットワークを構築されていました。
民家のバリアフリーは最小限度です。
「玄関の段差を時間かけて上り下りすることもリハビリですから!」
と市原さんは言われます。
身体機能を最大限引き出すため、職員の方は丁寧にそして根気強くおじいちゃんおばあちゃんを支えられていました。
「オムツも極力利用しないようにしています。
その方の尿意便意の時間帯を把握して、声かけをしています。
時には30分くらいかけてトイレ援助をして、便が出たときには私たちも嬉しくなります。」
なかなかできることではありません。
時に施設では効率的な介護サービスのために利用者本位ではなく職員本位になりがちです。
私の目に留まった2つ並んだベッド。
「ご夫婦が利用されているんですね。」
「そうです。
おじいちゃんが調子が悪い時はおばあちゃんが、おばあちゃんが具合悪い時はおじいちゃんが労わられていますよ。」
私はふと・・・
どちらかが先に息を引き取る時でも、このベッドはそのままで、ベッドを子どもや孫が取り囲み、看取る風景を思い描きました・・・
私はそんな看取られ方をしてもらいたいし、してあげたい・・・
このような取り組みが県内のあちこちで展開されるなら、宮崎もデンマークのような地域で看取られることが一般的な社会が実現できるかもしれない!
市原さんは
「宮崎でホスピスをするのではなく、宮崎をホスピスにしたい!!」
キラキラ輝かれていました
感動しました!
その夢の実現のため、私も動きます