二人は長老の招きに応じた。
『ほう、旅の方と見受けるが、どちらに行かれるのかな?』
問いかけにダナンが答えた。
『私たちは、エノスの浜に帰る途中ですが、この集まりは?何か、めでたい集まりとお見受けしますが』
『そうなんだよ。村の若い者が夫婦になる。それを村の衆、総出で祝っているところなのだよ。あなた方は急いでいなさるのかな。よろしければ、あなた方も祝いの席につかんかね』
ダナンは、アバスに目配せをおくった。アバスは承諾のうなずきを返した。
『私たちが席についてもいいのですか』
『あ~あ、いいとも、いいとも、こちらに来なさい』
長老に案内されるまま、言葉に甘えて二人は席についた。
アバスは、荷にして持っていた干し魚を長老に贈り、若い二組の夫婦には、『金』の小粒とア~モンドの実を贈るべく長老に託した。長老は魚の干物を珍しがった。ダナンは、魚の干物の食べ方は焚き火であぶって食べるようにと説明した。
長老は、二人に丁重に礼を述べ、二組の夫婦を呼び寄せて、ささやかな贈り物を手渡した。
『ほう、旅の方と見受けるが、どちらに行かれるのかな?』
問いかけにダナンが答えた。
『私たちは、エノスの浜に帰る途中ですが、この集まりは?何か、めでたい集まりとお見受けしますが』
『そうなんだよ。村の若い者が夫婦になる。それを村の衆、総出で祝っているところなのだよ。あなた方は急いでいなさるのかな。よろしければ、あなた方も祝いの席につかんかね』
ダナンは、アバスに目配せをおくった。アバスは承諾のうなずきを返した。
『私たちが席についてもいいのですか』
『あ~あ、いいとも、いいとも、こちらに来なさい』
長老に案内されるまま、言葉に甘えて二人は席についた。
アバスは、荷にして持っていた干し魚を長老に贈り、若い二組の夫婦には、『金』の小粒とア~モンドの実を贈るべく長老に託した。長老は魚の干物を珍しがった。ダナンは、魚の干物の食べ方は焚き火であぶって食べるようにと説明した。
長老は、二人に丁重に礼を述べ、二組の夫婦を呼び寄せて、ささやかな贈り物を手渡した。