『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

[Aeneis's story] episode Ⅳ『建国の地へ』 To the funding of a nation 第1章 イピロスへ 19

2019-12-05 06:21:07 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 浜頭が話し合い、語り合いの口火をきる。
 アエネアスが瞬時ためらう、この浜頭なれば航海に到った真実を話してもいいであろうと判断する。
 率いる軍団である民族のヒストリーを述べて、民族発祥の母国をたずねいく海旅の途上であることを話す。
 これを聞く浜頭ら四人は、アエネアスに目線を注ぎ、うなづきながら静かに聞く、浜頭は、気さくに胸を開いて話を受け止める。
 浜頭は、このケルキラ島が地を接するくらいに近いギリシアやアルバニアとのかかわりを説明する。
 『そのようなわけで、この島の政事は、これらの国とはかかわりなく執行されています。アエネアス殿、そのような国柄です。この島に逗留される三日間、安心して過ごしてください』
 話題がクレタ島のことに移る、イリオネスが話し始める、クレタ島の気候や風土について話す、また、キドニアの集散所のことについても語る。
 話し手をオキテスに振る、オキテスは、自分がかかわった船舶の営業活動について話す、クノッソスのこと、マリアのことなどを話す、結びには、造船事業のことを話して話し終える。
 造船事業の話を耳にした浜頭は、目をキラキラと輝かせる。
 『ホッホウ、あなた方が船を造っておられた。それは素晴らしい!できれば、あなた方が造っておられた船の話を伺いたいですな』
 オキテスは、建造した船について話す、構造説明をパリヌルスにゆだねる、浜頭がその説明を真剣に聞きとめる。
 『ほう、その船の構造があなた方が乗っている軍船にもとりいれられているのですかな?』
 『出航にあたって、急ごしらえだが、そのように改造しています』
 『それはそれは、是非この目で見てみたい!』
 浜頭が水夫頭に声をかける。
 『なあ~、お前ら、どう思う?』
 『それは、何としても見てみたい!そのように思います』
 パリヌルスがイリオネスに目で問いかける、うなずくイリオネス、それを受けてパリヌルスが浜頭に応える。
 『浜頭殿、船は浜に揚げています。見ていただいて結構です。私が説明いたします。その構造を見られてたずねてください』
 『そうかそうか、それはありがたい!よろしく頼みます』
 『はい、解りました』
 話し合いが終わりに近づく、浜頭が姿勢を改めてアエネアスに話しかける。
 『アエネアス殿、あなた方の航海の目的と事情、それに係わる目的地のことを私なりに理解しました。私らが知っていることを話します』
 浜頭がアエネアスの目をジイ~ッと見つめる、口を開いた。


最新の画像もっと見る