ニューキドニアの浜に活気の朝が明ける。ドックスの指示が飛んでいる。
『よしっ!いいだろう、帆柱を立てろ!』
ドックスがヘルメスから離れていく、艇を見る位置に立つ、帆柱の高さ、艇全体のバランスをチエックした。
ギアスがドックスの傍らに立ってヘルメスを見つめる、構想がカタチになっていく、感動を覚える、彼は、感動を抑えた。
ドックスの身が動く、ヘルメスの傍らに立つ、帆柱の固定を確かめる、声をあげた。
『おう、帆はできているな?』
『はい!出来ています』
『帆を取り付けろ!』
『はいッ!』
前部帆柱の三角帆、後部帆柱上段のやや小ぶりの台形の帆、ひとまわり大きい下段の台形の帆が取り付けられた。
ヘルメスに乗り組む漕ぎかた一同も新しい帆張りになったヘルメスを見あげた。彼らの胸が高ぶり、そのカッコよさに見とれた。
『こいつあ~、カッコいい!』『走りが楽しみだ』『今日は、いい西風が来るかな?』彼らの胸が期待に膨らんだ。
パリヌルスとオキテスが姿を見せる、ドックスに声をかけた。
『おう、ドックス、仕上がったか』
二人は目の前の帆張りしたヘルメスを見あげた。
『おう、なかなかだ。艇全体のカタチが引き締まってきている。ドックス、ご苦労であった。いいカタチにまとまっているではないか。ところで頼みだ、聞いてくれるか。俺の追加注文だ、やってくれるか。前部帆柱にも後部帆柱の二段帆を取り付けてほしいのだが。今日、ヘルメスがキドニアから帰ってきたら取り付けてくれ。今日中に帆送テストをしてみたい。新ヘルメスの誕生だ。いいな』
『判りました。そのように段取りして、完成させます』
『おう、頼む』
パリヌルスとドックスとの会話が終わり、新しい帆張り構造となったヘルメスがギアスに引き渡された。
ヘルメスが荷積みの浜につく、オロンテスが待っていた。彼らが2本の帆柱の立っているヘルメスを見あげる、荷積みを終える、オロンテスが声をあげる。
『ギアス、出航だ』
ヘルメスは、櫂で泡立てる航跡をひいて浜を離れていった。
航路につくヘルメス、ギアスが風読みを始める、朝凪の海上を渡ってくるささやかな西風を感じ取った。
『よしっ!いいだろう、帆柱を立てろ!』
ドックスがヘルメスから離れていく、艇を見る位置に立つ、帆柱の高さ、艇全体のバランスをチエックした。
ギアスがドックスの傍らに立ってヘルメスを見つめる、構想がカタチになっていく、感動を覚える、彼は、感動を抑えた。
ドックスの身が動く、ヘルメスの傍らに立つ、帆柱の固定を確かめる、声をあげた。
『おう、帆はできているな?』
『はい!出来ています』
『帆を取り付けろ!』
『はいッ!』
前部帆柱の三角帆、後部帆柱上段のやや小ぶりの台形の帆、ひとまわり大きい下段の台形の帆が取り付けられた。
ヘルメスに乗り組む漕ぎかた一同も新しい帆張りになったヘルメスを見あげた。彼らの胸が高ぶり、そのカッコよさに見とれた。
『こいつあ~、カッコいい!』『走りが楽しみだ』『今日は、いい西風が来るかな?』彼らの胸が期待に膨らんだ。
パリヌルスとオキテスが姿を見せる、ドックスに声をかけた。
『おう、ドックス、仕上がったか』
二人は目の前の帆張りしたヘルメスを見あげた。
『おう、なかなかだ。艇全体のカタチが引き締まってきている。ドックス、ご苦労であった。いいカタチにまとまっているではないか。ところで頼みだ、聞いてくれるか。俺の追加注文だ、やってくれるか。前部帆柱にも後部帆柱の二段帆を取り付けてほしいのだが。今日、ヘルメスがキドニアから帰ってきたら取り付けてくれ。今日中に帆送テストをしてみたい。新ヘルメスの誕生だ。いいな』
『判りました。そのように段取りして、完成させます』
『おう、頼む』
パリヌルスとドックスとの会話が終わり、新しい帆張り構造となったヘルメスがギアスに引き渡された。
ヘルメスが荷積みの浜につく、オロンテスが待っていた。彼らが2本の帆柱の立っているヘルメスを見あげる、荷積みを終える、オロンテスが声をあげる。
『ギアス、出航だ』
ヘルメスは、櫂で泡立てる航跡をひいて浜を離れていった。
航路につくヘルメス、ギアスが風読みを始める、朝凪の海上を渡ってくるささやかな西風を感じ取った。