テカリオンは、丁重に礼を述べた。
『軍団長、ありがとうございます。では、ヒルイチにお伺いします。荷卸しの手配もあります。私はこれにて失礼いたします。オロンテス殿ありがとうございました。荷卸しの件ヒルイチから取りかかります。少々手をお借りしたいのですがよろしくお願いします。それから新商品の件よろしくお願いします』
『判りました。しっかとお受けします』
テカリオンはイリオネスの宿舎をあとにして、浜に向かった。イリオネスとオロンテスはパン事業の事について話し合った。
『-----。オロンテス、お前の努力でパン事業の方が順調である。お前には、統領ともども感謝している。何かあったら言ってくれ、力添えは惜しまん。新商品の件、どのように考えているか、俺は知る由もないが、出来あがったら事後報告でいいからしてくれ。おまえには感謝している、ありがとう』
ありがとうの一言で人を動かす、イリオネスは人使いの要領を心得ていた。それでいて財務についても明るかった。彼は小麦の決済に関して思考を巡らせた。パン事業も順調であり、漁業の方も春からの水揚げがよく、また、魚の加工品の売り上げも順調と言えた。
そのような次第で財政状況は潤沢と言えた。それでいて、ガリダ方より受け入れた新艇建造用材の決済の事に思いをはせた。用材の決済額については今のところ不明である。少々の不安も感じる。
彼はオロンテスが去ったあと、アヱネアスの宿舎に出向いた。
アヱネアスは、ユールス、父のアンキセス、そして、アカテスで昼食の場を宿舎の前の草地で囲んでいた。
アヱネアスから声がかかった。
『おう、イリオネス、何か俺に用か?急ぎか』
『用件はありますが、急ぎではありません』
『そういうことなら、まあ~、お前もそこに座れ!昼めしを一緒にしよう』
アンキセスも声をかけてくる。
『イリオネス、お前も休む暇もなく忙中を過ごしている。耳にしているところでは、でっかい仕事を抱えているようだな、ご苦労。俺なりにそれとなく気に掛けている。お前がアヱネアスについていてくれて、俺は安堵している。何かと宜しく頼む。先ずは、一口飲め!アカテス、彼に酒を注いでくれ』
『あ~、いただきます。統領、そして、アンキセス殿と食事を共にするのは久しぶりです。馳走になります』と言って酒杯の持つ手を差し出した。
『軍団長、ありがとうございます。では、ヒルイチにお伺いします。荷卸しの手配もあります。私はこれにて失礼いたします。オロンテス殿ありがとうございました。荷卸しの件ヒルイチから取りかかります。少々手をお借りしたいのですがよろしくお願いします。それから新商品の件よろしくお願いします』
『判りました。しっかとお受けします』
テカリオンはイリオネスの宿舎をあとにして、浜に向かった。イリオネスとオロンテスはパン事業の事について話し合った。
『-----。オロンテス、お前の努力でパン事業の方が順調である。お前には、統領ともども感謝している。何かあったら言ってくれ、力添えは惜しまん。新商品の件、どのように考えているか、俺は知る由もないが、出来あがったら事後報告でいいからしてくれ。おまえには感謝している、ありがとう』
ありがとうの一言で人を動かす、イリオネスは人使いの要領を心得ていた。それでいて財務についても明るかった。彼は小麦の決済に関して思考を巡らせた。パン事業も順調であり、漁業の方も春からの水揚げがよく、また、魚の加工品の売り上げも順調と言えた。
そのような次第で財政状況は潤沢と言えた。それでいて、ガリダ方より受け入れた新艇建造用材の決済の事に思いをはせた。用材の決済額については今のところ不明である。少々の不安も感じる。
彼はオロンテスが去ったあと、アヱネアスの宿舎に出向いた。
アヱネアスは、ユールス、父のアンキセス、そして、アカテスで昼食の場を宿舎の前の草地で囲んでいた。
アヱネアスから声がかかった。
『おう、イリオネス、何か俺に用か?急ぎか』
『用件はありますが、急ぎではありません』
『そういうことなら、まあ~、お前もそこに座れ!昼めしを一緒にしよう』
アンキセスも声をかけてくる。
『イリオネス、お前も休む暇もなく忙中を過ごしている。耳にしているところでは、でっかい仕事を抱えているようだな、ご苦労。俺なりにそれとなく気に掛けている。お前がアヱネアスについていてくれて、俺は安堵している。何かと宜しく頼む。先ずは、一口飲め!アカテス、彼に酒を注いでくれ』
『あ~、いただきます。統領、そして、アンキセス殿と食事を共にするのは久しぶりです。馳走になります』と言って酒杯の持つ手を差し出した。