『おおっ!これは何だ?!』
『本当は、もっと早く事情説明しておくべきでしたが、品物に自信が持てなくて報告が遅れました。羊乳蜂蜜パンを焼いていて焼き加減を失敗して、ひと工夫の上、オリーブ油を加えてパン生地を練り上げ焼いたパンです。口にしてみてください。今、テカリオンどのと食べてみて、声がかかったのです。『おい、これはいけるぞ。保存食に向いている。酒のつまみにもいい』と言われて、テカリオンどのから、キドニアにいる間に焼いてくれと注文を受けた次第です』
イリオネスは、口に運んで噛み砕いた。
『おっ!これはうまいっ!オロンテスいける!商品としていけるな。ゴーだ。やれ!OKだ』
『判りました。早速、商品として出せるように計らいます。テカリオンどの、とりあえず、5日後に納品の段取りします。キドニアで渡します。商品の包装等は私に任せておいてください』
『いいでしょう。オロンテス殿、よろしくお願いいたします。価格については、その時に話し合いましょう』
『いいでしょう』
新商品の件については、その場で話がまとまった。
イリオネスは、その状況を見ながら、聞きながら、小麦の決済について考えていた。イリオネスが口を開く。
『おう、テカリオン。決済について話し合おうか』
この言葉を耳にしたテカリオンは、イリオネスに気づかれないように身構え答えた。
『はい、軍団長、このようになっています』
テカリオンは、同行させて来た者から、詳細を書きつけた木板を受け取りイリオネスに手渡した。
『このようになっているのか、今度納品するために積んできた小麦の量は、前回より少し多いのか?』
『はい、このように言っては何ですが、少しではありません。かなり多くなっています。私の想いでは決して、あなた様方には、損をかけないように心配りをしています』
『そうか、解った。いいだろう。オロンテス、このようだが、どうだ、お前の意向は?前回分の決済額については了解した。今回の受け取り分についてだ。よく見るのだ』
イリオネスは、オロンテスに木板を見せた。
オロンテスは、小声でイリオネスにささやいた。
『そうか』と言ってイリオネスはうなずく。
『おう、テカリオン、小麦の件承諾する。荷卸しは、オロンテスの指示を受けてやってくれ。もうじき昼だ、決済は昼を済ませたらここでする。出向いてくれ』
イリオネスは、テカリオンに申し渡した決断の言葉であった。
『本当は、もっと早く事情説明しておくべきでしたが、品物に自信が持てなくて報告が遅れました。羊乳蜂蜜パンを焼いていて焼き加減を失敗して、ひと工夫の上、オリーブ油を加えてパン生地を練り上げ焼いたパンです。口にしてみてください。今、テカリオンどのと食べてみて、声がかかったのです。『おい、これはいけるぞ。保存食に向いている。酒のつまみにもいい』と言われて、テカリオンどのから、キドニアにいる間に焼いてくれと注文を受けた次第です』
イリオネスは、口に運んで噛み砕いた。
『おっ!これはうまいっ!オロンテスいける!商品としていけるな。ゴーだ。やれ!OKだ』
『判りました。早速、商品として出せるように計らいます。テカリオンどの、とりあえず、5日後に納品の段取りします。キドニアで渡します。商品の包装等は私に任せておいてください』
『いいでしょう。オロンテス殿、よろしくお願いいたします。価格については、その時に話し合いましょう』
『いいでしょう』
新商品の件については、その場で話がまとまった。
イリオネスは、その状況を見ながら、聞きながら、小麦の決済について考えていた。イリオネスが口を開く。
『おう、テカリオン。決済について話し合おうか』
この言葉を耳にしたテカリオンは、イリオネスに気づかれないように身構え答えた。
『はい、軍団長、このようになっています』
テカリオンは、同行させて来た者から、詳細を書きつけた木板を受け取りイリオネスに手渡した。
『このようになっているのか、今度納品するために積んできた小麦の量は、前回より少し多いのか?』
『はい、このように言っては何ですが、少しではありません。かなり多くなっています。私の想いでは決して、あなた様方には、損をかけないように心配りをしています』
『そうか、解った。いいだろう。オロンテス、このようだが、どうだ、お前の意向は?前回分の決済額については了解した。今回の受け取り分についてだ。よく見るのだ』
イリオネスは、オロンテスに木板を見せた。
オロンテスは、小声でイリオネスにささやいた。
『そうか』と言ってイリオネスはうなずく。
『おう、テカリオン、小麦の件承諾する。荷卸しは、オロンテスの指示を受けてやってくれ。もうじき昼だ、決済は昼を済ませたらここでする。出向いてくれ』
イリオネスは、テカリオンに申し渡した決断の言葉であった。