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故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

空き家事情

2016-08-27 18:53:37 | プロジェクトエンジニアー

今日は、「空き家事情」について書きます。
空き家を借りるとイメージします。
都会の人は、きれいに片付けられた家や部屋を想像します。
田舎の人は、生活道具はそのまま、家の補修はないままを空き家と考えます。
先祖代々が住んできた家です。仏壇や思い出は、そのままです。
ここに大きな思い違いが生じます。

仮に空き家を不動産会社に売るとします。
リフォームをしたら、元値の倍になってしまいます。
解体するにも費用はかかります。
更地にしても売れる保証がありません。
第一、先祖代々の品物を預かる場所がありません。
相続者は、田舎の家より大きな家に住んでないことが多いのです。

私は、そのような空き家の一つを借りました。
家に残っていた衣類、食器類、収納や電気製品を片付けるのに
2か月かかりました。家に付属の農地も借りました。
荒れ地に生えていた竹や雑草類を手で開墾しました。
なんとか種まきに間に合わせたかったので急ぎました。
1か月かかりました。

落とし穴に気付きました。
持ち主の方に集めておいた思い出の品々を見て頂きました。
結果、お持ち帰りになったのはダンボール1つにもなりませんでした。
必要ないから今まで放置されていたのです。
第一、この土地に住んでない人には、
先祖代々残した物の価値が解らなかったのでしょう。
あとは捨ててくださいと言われました。

私は、集える場所を作るために空き家(カフェ)を
もう一軒借りることにしました。
一軒のカフェが出来ると周りの空き家が気になり始めます。
周りの空き家もきれいに片付けることにしました。
もしかしたら、民泊に使えるかもしれないと考えています。

田舎には、スペースがいっぱいあります。
だけど、縁側のような内と外のあいまいなスペースはありません。
役所にも、商工会議所にも町内(公民館など)にも
会議室や集えるところがあります。
しかし、それはすべて使用目的と使える人が決まっています。
稼動率など関係ありません。目的以外では使いにくいのです。

もう一つの落とし穴にも気づきました。
空き家を迎賓館に変える作業は、案外楽しいのです。
他人の家をきれいに片付けるなんて、地域の人にはできないことです。

私は、かつてこんな経験をしました。
サービス(25人)と営業(15人)用の机が
併せて10席になったことがありました。
常に外に出て仕事をしている業種です。
早いもの順に席に座りました。常に隣の席は違う人になりました。
案外、新鮮でした。
普段話をしないセクションの人や業種の人と話しができました。

私が、いまやっていることは仕組み作りです。
内と外のあいまいなスペースを作ることです。
何かを始めると、誰もが「何のために」と聞かれます。
スペースを作るためと説明しても、なかなか理解していただけません。
だから、経験していただくのです。
外(都会)からの目線で内(田舎)を見てください。
そうして良いところと直さなければならないところを教えてと言われます。
案外、田舎はセクショナリズムに侵されているようです。
昨日の会社は、合併されて価値観が違う会社と一緒になっていくのです。
この地域だけ、いつまでも同じ体制とはいかないようです。

私は、汗を流します。それが仕事だからです。

縁側で 誰かれ集い 花が咲く

2016年8月27日

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