今回は、文章を書いてから似顔絵を描きました。
文章で、ハードルを上げたものですから、心底疲れました。
ちょっと違うんだけど、まっいいかてなもんです。
喜んでいただけるでしょうか。
人の似顔絵を一生懸命描いています。
私が大切にしていることは、
その人の表情を見て私の印象に残っていることと
その人が大事にしている表情を見抜くことです。
やわらかい表情の裏に隠れている、
壮絶な人生を見ることができれば良いと考えています。
人の表情は、日々刻々と変わります。
人前で見せる柔和な顔。
独りになった時の寂寥感溢れる顔。
思わず弾けた顔。
人の表情には喜怒哀楽が隠れています。
それを抉り出すことが狙いではありません。
その人を応援したい。
あなたは、こんなにも素晴らしいと。
時々忘れることがあります。
美人を発見したときは、思わず手元が狂い違うドキドキ感になってしまいます。
これでは駄目です。
その人の良さを強調できなくなります。
残念ですが、それも実力です。
その人の表情に添うように筆を運びます。
わずか2時間ですが、真剣そのものです。
野菜や風景は、多少線さがし色さがしが甘くなっても、それもありかで済みます。
似顔絵は、そうではありません。
しわの一本、ほくろの一個で印象が変わります。
似ているかと言われれば、似ていない。
似ていないかと言われれば、似ている。
似ている似ていないは、さほど問題とはしません。
自分は、この人をどう思ったかにかかっています。
これが表現できない時は、捨てた方が良いと考えています。
昨日の絵は、眼鏡をかけた絵とかけない絵の二枚を描きました。
私の印象は、眼鏡をかけない方です。
世間的には、いつもの眼鏡をかけた方です。
この方は、対面商売をされている方です。
会ったのは、普段の顔と商売の顔の半々でした。
初めてあった方で、どんな方かは知りませんでした。
私は、普段の顔に挑戦したかった。
誰にも見せない顔を描きたかった。
心の内を描きたかった。
大事にしているものを描きたかった。
似てはいませんけど、描けたと思います。
それは、私の印象です。
仕事上、大勢の男たちと会ってきました。
言葉で理解し、表情で判断しました。
この人は、何を考えているか。
何をしようとしているか。
一瞬で見抜かなければなりませんでした。
大げさな表現です。
それくらい真剣でないと、常に変わる現場で
一瞬ごとの積み重ねのような判断はできませんでした。
私の似顔絵は、絵でほとんどを表現し、言葉で補っています。
どちらも印象です。
毎朝の格闘の結果です。
毎朝描くことが大切です。
技量を上げるということではありません。
生活の一部になることそのものです。
人間は、私を含めできれば楽をしたいと思っています。
自分にそれをさせないためです。
忙しいは理由になりません。
野菜を植えたら、水をやったか肥料は足りてるか、病気になっていないかと
毎日、天候を見て気がかりです。それと同じような気持ちです。
似顔絵を描かせていただいて感謝しております。
あとがない それでも愛でる がけの華
2016年6月3日