5月5日(月)。 まだ,こんなに黒っぽい色をしています。これまでの観察では,羽化直前になると,透明感が出てきて,中の成虫の様子がわかります。黒っぽい状態のまま,何日も過ぎました。もう春本番を迎えているのに,いったいどうなっているのかと思います。
5月9日(金)。蛹化後,ずいぶん日が経ちました。しかし,やっぱり黒い体色に変化はありません。
5月10日(土)。夕方,びっくり! 羽化した後何時間も経ったと思われる成虫が,スミレの葉柄で静かに翅を休めていたからです。「突然の羽化だー!」と衝撃を受けました。残念,残念。本来なら,透明感が出てきた後,羽化する場面を撮影したかったのに! 越冬した蛹は,そうでない蛹と違うなあと感じた次第です。
大変化の観察こそ,昆虫生態を追う醍醐味です。羽化は,その大変化なのです。
逃したドジョウは大きかったといえますが,終わってしまったのですから,悔やんでも仕方ありません。気持ちを入れ替え,個体を撮っておこうと思って撮ったのが下写真です。
前翅の紋様で,メスとわかります。
待って待って,そうして観察チャンスを逃してしまう,こんな経験は山ほどあります。仕方ないと諦めて,次回を期したいと思います。
【追記】5月11日(日)。早朝に写した写真を二枚。椅子に移動して翅を休めていたチョウ,残された殻です。チョウは力強く飛び上がっていきました。