土曜日の探検活動で,焼き芋大会をしました。
この活動は子どもが主役になることをモットーとしていますから,わたしは脇役,導き役,案内係。子どもに考えさせ,主体的に動く場を設けてこそ,子どもの動きはダイナミックに展開していきます。そうすることで,充実感に浸れ,もっとやりたい気持ちを引き出せます。したがって,考慮することは安全面,見通しをもった展開,といったところになります。
まずは焚き火の準備を整えます。 落ち葉は,広場のクヌギがプレゼントしてくれています。
過日切った丸太を薪にします。なたの使い方を教えたあとは,完全に任せます。子らは交代して薪作りをします。
火種は,もちろん子の手で。活動プログラムに,これまでの体験を生かした内容を仕組むことはとてもたいせつです。「なにを」も大事ですが,「どのように」を軽んじてはなりません。いわば,“不連続の連続”を意識するわけです。年間を通した体験内容が連続してつながるようにプログラミングしているわけではないものの,必要なときにはきちんと活かす配慮を欠かさない,という意味です。
さて,風が吹くので大変! 残念ながら,キリモミ式はスギ板の材質がよくなくて,うまくいきませんでした。それで急きょ,火打ち式に変えました。
こうして得た火種が炎になります。煙が立ち上がります。このとき,子どもたちは,まちがいなく自然のスゴサを感じます。
芋を新聞紙とアルミホイルで包んで焚き火に入れ,火守をします。
1時間ほどして出来具合を調べると,ばっちり! みんなでわいわいいいながら,食べます。寒い日は,焼き芋はサイコー! 実は,わたし,畑で安納イモを栽培していて,収穫保存していたそれを使いました。安納イモの焼き芋を食べたのはもちろん初めてでした。使い古されたことばである「特筆すべきは」を使えば,それはそれはもうサイコウでした。中は濃い黄色! 甘み・旨みともに抜群! これからも安納イモにこだわって栽培を続けようと改めて思いました。
子どもたちの主体的な活動は締めくくりまで続きました。おとなが手を掛けすぎるのは,ほんのうに禁物。信頼し,委ね,見守るに限ります。
感想を伝え合ったときに,4年生のTさんいわく「満足しています。でもキリモミ式がうまくいっていたら,充実感がもっとあったなあ」と。わたしは成果については,満点時の80%もあれば上々だと思うことにしています。キリモミ式がうまくいっていたら……,と思うのはわたしも同じ。でも,やっぱり今回の活動は,「安全に注意して助け合いばっちり。味上々。結果OK」ですね。