自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

再びクズ粉採り

2016-01-27 | 随想

これまでの経験を踏まえ,一層きれいなデンプンが採れるように採取方法を改善しました。改善といっても,不純物ができるだけ混ざらないようにするだけです。

つまり,不純物の最大のものは根皮です。これをはじめに剥いておいてから,ミルミキサーで粉砕するのです。ミルを使うのは,手作業による労力を省くためです。人力ではたいそう苦労しますから,電気器具の力に頼ることにしました。

下写真は皮を剥いた根です。ある程度乾いている状態です。根の中を走る繊維の,なんとスゴイこと! さすがに野生らしさを備えた根の持ち主です。「こんな中にデンプンがあるのかなあ」「どんなかたちで含まれているのかなあ」とふしぎが広がります。


そんな中,意外にも根の中にデンプンが集まっている部分が観察できました。そこは根を縦方向に裂いて乾かしていたところ。


これを拡大して写してみると……。


さて,根を1cm程度に切り,それを適当な大きさに分割して,その後ミルで分解することにします。


次に,ガーゼで包み,水中で徹底して揉み洗いをします。すこしでもたくさんデンプンを採り出したい!


こうして採れた液にはデンプンが詰まっています。前回のような濃い液ではありません。実際,精製にあれほど手間取らずに済みました。やはり皮を除いてからミルにかけるのがよさそうです。 

ボール容器に入れて,しばらく置きます。純デンプンが沈殿したことを確認してから,上澄み液を捨て去ります。そして,もう一度水を入れてかき混ぜ,放置します。デンプンが底に溜まったとき,上澄み液がずいぶんきれいになっています。

 


「これでおしまい!」といきたいのですが,そうはいきません。再び水を入れ,かき混ぜてデンプンを沈殿させます。乳白色の混濁液ができて……。デンプンがすこしずつ沈んで行って……。


上澄み液がほぼ無色透明になりました。デンプン層の表面もかなりきれいです。これで採り出し作業は完結! 

今回採り出し作業を2回行いました。結果,根掘り葉掘りおじさんを名乗るわたしとしては,貴重な“体験知”を得ることができました。ありがたいばかりです。もしすべての工程を子どもたちと共体験できていたら,気分は爽快そのものだったでしょう。 

続きは次回に。

 


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