アゲハの卵を観察していると,ほんの稀な例として,殻だけが残って中身がないというのがあります。穴が開いているかといえば,そうでもなし。
つまり,寄生バチが中で羽化して出て行ったというわけでもないのです。長い間,わたしなりのふしぎの一つであって来ました。その謎がついに解けました。まったく意外な展開があったことがわかりました。
卵を偶然観察しようとしたら,赤い何者かが付いているのに気づきました。そうっと見てみると,なんとタカラダニ。ダニは体液を吸いますが,アゲハの卵の中身を吸うとは思いも寄らぬことでした。
わたしが見た卵は中がほとんど食べられたあとでした。ダニはしきりに動き回りました。
吻を突き刺しています。
あちこちで吻を突き立てています。
道理で中が空っぽの殻ができるはずです。アゲハにこんな天敵がいたとは!