ギフチョウのドームを訪れました。自宅近くの公園に設置されているので,この時期になると毎年訪ねます。春の女神と呼ばれるチョウなのですが,人工飼育しなくては頭数を保てないいのちでもあります。大自然で思いっ切り飛び回りたいでしょうが……。
隣県から来られたアマチュアカメラマンが,ご自分で撮影されたという写真を見せてくださいました。写真にはカタクリの花で吸蜜するギフチョウが写っていました。これは山林で撮られたのだそうです。ついつい「うらやましいなあ。大自然の中で,そんな組み合わせを見られて」と口にしてしまいました。ほんとうにしあわせなカタクリとギフチョウです。
しばらく会話を交わし,撮影のたのしさをあれこれ語り合いました。
ギフチョウをこうした状況に追い込んだのは,もちろんヒト。ヒトのわがままな行動が現状を招いたのです。
この日は,仕事場においている食草カンアオイの植わった鉢を置いてきました。それに産卵させて,以降の成長を来館者に見てもらうためです。なんだか複雑な気持ちです。