自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

象糞紙を漉く(5)

2016-07-03 | 野草紙

煮た繊維を使って,さっそく紙を漉いてみました。

叩解工程では,今回は手作業をやめてミキサーを使いました。手早く作業をしたかったからです。下写真で上に載っているのが,叩解したあとの繊維,つまり紙料です。ふつうのイネ科植物の繊維となんら変わりません。


それを水に溶いて,これに粘剤を加えます。ここがポイントなのですが,今回は先日作っておいたサネカズラの粘剤を使うことに。とろんとした,いたって粘りのある液なので,うんと薄めて使いました。効果抜群!

ここまでは首尾上々。

これを溜め漉き法で漉きます。サイズは葉書大とA4。


漉き終わったら,水切りをしながら乾かします。今の時期は,梅雨であっても,カラッと晴れていれば一日もあればじゅうぶん乾燥します。


終始問題はまったくなし。

ステンレス網に付いたままの状態で,ミュージアムに持ち込みました。それを,おとな対象の『サイエンス講座』で見本として見ていただき,網からの剥がし方について理解していただくためです。じつは,7月の同講座は象糞紙を漉くことになっているという次第です。このときの報告は次回に。

 


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