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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

'25 昆虫の頭・顔 ~クロバエのなかま~

2025-03-15 | 昆虫

ハエのなかまの同定はわたしには到底無理です。あえてそれらしい名を見つけて,それらしく呼んではいても,もともと自信がないものですから,まあ信用しないでください。

このクロバエのなかまはサザンカに来ていたものです。あるいはイエバエのなかまなのかもしれません。大きめのハエで,からだは金属光沢感を呈しています。

 

ハエを撮るときいつも苦労なのは,しきりに動き回ることです。しばらくじっとしているので,「さあ,撮るぞ」と思ったらさっと動き始める,撮っている最中に動いてしまう,そんなことばかり。今日の二枚はそういう失敗だらけの間隙を縫って,かろうじて撮影に成功したコマです。

 

時間をおいて真正面から撮りました。もし飛び上がったら元も子もなくなるので,覆いをしておいてそっとそれを上げ気味にして,隙間から撮影します。根気だけが勝負所です。

 

そのようにして撮るだけに一コマごとに苦労話が積み上がっていくことになります。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~シマバエのなかま~

2025-03-11 | 昆虫

シマバエのなかまがマンサクに来ていました。

それを捕らえて顔写真を撮ることに。とはいえ,こんなに動き回るとは意外でした。さらに,ノミのようにピンと跳んで移動するのです。加えて体長が3mm。それで極めて困難な撮影となりました。

体形が大きくカーブしています。胸部の大きさが印象的です。近頃はこのように全身を撮れるものについては撮ろうという気持ちが強くなっています。

 

複眼の模様が独特です。

 

よくもまあ,この写真が撮れたなあと改めてびっくりしています。

 

両複眼が写るようにして撮りました。

 

真正面からです。

 

撮影に費やした日数は一週間。

 


(続)コノシメトンボ,孵化!

2025-03-07 | 昆虫

3月5日(水)。

昨日の孵化撮影をさらに細かく撮影。ほぼ全身を写しました。

 

シャーレの奥に1mm方眼紙を置きました。これで体長は1mm程度とわかります。

 

卵の中の幼虫です。眼がよくわかります。

 

こうなると,孵化はますます近そう。

 

ますますたのしみです。

 


コノシメトンボ,孵化!

2025-03-06 | 昆虫

10月9日(水)の記事で,思いがけないコノシメトンボの産卵について触れました。その続き話です。

3月3日(月)のこと。あれから4カ月が経ちました。思い付いたついでに容器を見てみました。そうしたら,なんと一部が孵化しているのです。近接撮影のなのでピントはうまく合いません。卵はカビが生えたり腐ったりして,かなりダメージを受けていますが,なんとか持ちこたえているものもあります。

 

これは大丈夫な卵です。

 

これだけシャープに撮れたら十分満足。

 

孵化した幼虫は数匹。ときには動きますが,たいていじっとしています。

 

いくら小さくても昆虫らしいからだを持っています。

 

孵化が迫っていている卵です。

 

脱皮した後の殻に見えます。

 

まだ順調に変化を続けている卵がいくつもあります。孵化場面を激写できたらよいのですが。なお,ナツアカネはまだまだといったところです。

 


夏の忘れ物 ~セミの抜け殻~

2025-02-17 | 昆虫

公園にて。

並木の枝は葉をことごとく落としています。そんな中,たったここだけ葉を残しています。考えてみると,ほんとうにふしぎなほど。

おまけに,そこにセミの抜け殻が付いているのです。左奥にある葉には二つの殻があるので,びっくり。その様子は,殻がおまじないの主のように見えておかしなぐらい。さらに,殻はどうやらクモのすみかになっているようなのです。

 

おもしろい!

 

この木はラクウショウ。

 

こんなささやかな風景が目に飛び込んで来て,そのふしぎを放っておかないで確かめた目を「よし,よし」と感じた次第です。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ケブカクロバエ~

2025-02-16 | 昆虫

サザンカの花に大きなハエがいました。どうやらクロバエで,あえて同定するならケブカクロバエといったところでしょうか。それを捕獲。

 

真正面から撮ったのですが,やっとこの一コマが得られただけ。とにかく動き回るのです。複眼の窪み様は相当な打撃を被った雰囲気です。からだには花粉がたっぷり付着しているようです。

 

口元を撮りました。口の様子,花粉の付着,毛の生え方,それらがいかにも花を訪れるハエらしい感じ。

 

頭部をトリミングしました。頭部はからだの司令塔です。触覚がとても敏感そう。

 

もう一枚です。これはトリミングなし。

 

冬に咲く花はなかなかすてきな舞台です。昆虫にも,それを待つわたしにとっても。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ハエのなかま(4)~

2025-02-09 | 昆虫

畑のネット内で捕獲したこのハエ,ハナバエのなかまでしょうか。

体長5mm。小さくても剛毛がたっぷり。

 

動き回るので,これだけ撮るのでもたいへん。被せた覆いを撮って,さっさと撮影。しかし,大抵は失敗なのです。

 

たまたまタイミングが合ったときに撮れました。

 

反対側から。吻を出しています。

 

真正面からもなんとか撮れました。

 

時間をおいて撮り直しました。画質を上げています。

 

もう一枚です。かなり深度が深いです。ゴミを取り除いています。

 

小さいうえに動きがすばやいので,これだけ撮れたら合格なのでは?

 


交尾 ~ユスリカのなかま~

2025-02-06 | 昆虫

畑のネットの内側にユスリカのなかまがかたまっていました。

 

外側で見かけたのが,このペア。

 

オスは羽毛型の触覚を持っています。右側がオスです。

 

アップして撮りました。

 

この種のユスリカは冬に活動するので,交尾も今の時期。世代交代の準備が進んでいます。

 


'25 昆虫の頭・顔 ~ハエのなかま(3)~

2025-02-04 | 昆虫

畑の野菜を覆うネットの内側にいたのがこのハエ。名はわかりません。

ハエは,とにかく動き回ります。少々気温が低くてもへっちゃら。したがって,撮影はよほどのチャンスを生かさないと無理です。これが初めて撮った,唯一の写真です。しかし,なんとも深度の浅いこと。

 

このハエをなんとかうまく撮りたくて,数日置いて撮影にチャレンジ。前よりは満足できる一枚が撮れました。

 

これをトリミングしてみました。複眼が構造色を帯びていて,すごい。

 

斜め前から撮りました。吻を出したままじっとしていました。これはチャンス! 腹端までシャープ!

 

アップして撮りました。

 

反対側からも。奇跡的にうまく撮れました。

 

とことんやり抜こうとすれば,道は開けるものですね。感謝,感謝。

 


冬に出現するユスリカ

2025-01-31 | 昆虫

前栽にサザンカの木があります。花はもう枯れているのに,花弁にユスリカのなかまが意外にたくさん目に付くのです。すぐ脇にマンサクがありますが,花が咲くと必ずやって来て花の中で口元をごしごし擦り付ける動作を繰り返します。これについては過去何度も記事にしてきました。行動を観察していると,カのように吻を突き刺して血を吸うタイプではないことがわかります。ですから,肌の安全性からいえば恐れることはないわけです。

そのユスリカのことをわたしはほとんど知らないままでした。今回,ちょっとは知っておこうと思い立ってさらに調べたところ,思いのほか驚くような生態ぶりがわかってきました。あたらしい知見といってもよいでしょう。

 

ユスリカの印象は大抵は芳しくありません。それが洗濯物や布団に付くのが困るというのがその典型例です。衛生的でないというわけです。確かにそれらが付いたものを着るのは気分のよいものではありません。

さらに大量にした場合,見た目にも不快感がるのはやむを得ないでしょう。アレルギーの原因になるという点も気になります。

 

そうした点を差し置いて,以下知見を書き留めておきます。なお,参考にしたのはキソガワフユユスリカの情報です。

  • きれいな水を好む。
  • 秋の終わりから春の初めだけ発生。
  • 他の期間は川底で繭を作り夏眠。
  • 11月頃,成虫になる。(第一世代)
  • ただちに成虫は交尾して産卵。12月に幼虫になる。
  • 1月頃,成虫になる。(第二世代)

 

ヒトには迷惑がられるユスリカですが,自然界のバランスという点からいえば,益虫の側面も持っています。ざっといえば,水質改善・保全の一役を担っている,川底の環境を良好に保つ,幼虫時はは魚類の,成虫時はクモや鳥の餌になる,ということです。

自然のゆたかさの奥には,動植物のじつに細かなつながりがあるのだなあと改めて思いました。