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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

春,虫の目写真(9) ~茅葺屋根のむら~

2018-04-07 | 自然一般

サクラが咲いて,ミツマタが満開をやや過ぎる頃,畑は草がどっと伸びかけます。畑を耕す前に手作業をするのは苦労。ひと汗もふた汗も流して,そこに植える野菜を思いながら除草を続けます。これが山里の春。 

 

道端にはセイヨウタンポポが侵入。さすがの強さです。 

 

茅葺は日本のむらの原風景です。近代化のあおりで失われたことをどう思っているのか,見に訪れる人が絶えません。 それもめずらしそうに語る声が伝わってきます。

 

むらの少年が二人,なかよく自転車遊びをしながら通り過ぎました。小さな子の声や姿はむらに活気を与えます。

 

葺き終わって集められた古い茅。近づくと,ぷうんと歴史を感じさせる匂いがしてきました。茅葺屋根は歴史的景観として保存するために今も特別な配慮がなされています。

 

住み心地はどうかわかりませんが,ふつう考えれば,不便なことの方が多いでしょう。まちから遠く離れた地で,むらを守りながら暮らすのは何事もたいへん。しかし土と空気と水,それに大自然は上等で,たっぷり準備されています。ヒメオドリコソウだって目を和ませてくれます。 

 

ヒトが失った,自然と共にある暮らしがここには確かにあるのです。

 


ビロウドツリアブ,接写!

2018-03-31 | 自然一般

花壇のムスカリにビロウドツリアブが訪れているのを目撃。背の低い花なので,撮影には苦労はありません。ただ,しゃがんで後を追うのみ。 

今回はできるだけ近づくことにしました。壺型の花に口吻を差し入れています。時間をかけて吸蜜するので,ありがたい,ありがたい。

 

こういう姿勢で食餌ができるのは,もちろん翅の力に頼れるからです。 

 

吻や脚には花粉がたくさん付着しています。

 

ムスカリの花粉と思えば,なかなか愉快になります。見事な送粉者! 吻先をよく見ると,曲がっているのはもちろん,極細の毛のようなものが確認できます。それにも花粉が付いています。吻のしくいはさらに巧妙になっているようです。 

 

 

前方からも撮っておきました。 

 

 

撮影中,ビロウドツリアブにはほとんど気づかれなかったはず。急な動きはしないように気をつけていましたから。 なんとか撮れましたが,この花の中での吻の動きは当然見えません。吻先を見るのは,ホシノヒトミが最適ですね。 

 


超接写がたのしい冬(6) ~雪~

2018-01-14 | 自然一般

1月14日(日)。起きたとき,カーテン越しの光がなんとなく明るく,白っぽく感じました。「もしかすると雪が積もっているのかな」と思い,確認。そのとおりで,辺りの景色はほんの薄っすらと雪化粧をしていました。

さっそくコンデジを持って外に。もちろん雪の結晶を撮るのです。

小さな,パラパラッとした雪で,結晶体としてはもう一つといった感じ。それでも,寒さに耐えながら撮影をしました。白く見える結晶が重なっていると,輪郭がはっきりしません。一つの結晶を浮き出させて撮るのはむずかしすぎます。背景が黒っぽいとなんとかなるので,できるだけそんな場所を選ぶようにしました。

探しているうちに特有の規則性を示す結晶が視野に入ってきました。 

 

 

六角形が連想できます。

 

 

他の雪から浮かんだようにしてある結晶は観察しやすいですね。整ったかたちにうっとり。 

 

 

アップして撮りました。近寄れば近寄るほど被写界深度が浅くなるので,この辺りが限界と見ました。透明感のある美しい姿です。 

 

 

小石の上にある結晶は,背景の色のお陰でかたちがよくわかります。腕の両側から斜め方向にたくさんの枝が出ています。

 

大空からの贈り物に,しばらく見入りました。 

 


超接写がたのしい冬(5) ~霜(続)~

2018-01-13 | 自然一般

霜の表情はじつに多様です。できる条件や環境が異なれば,ずいぶん違ってきます。

タンポポの綿毛についた霜は,前と違って角ばった立体がつながって,ごつごつした姿を見せています。一本の毛でこうなのですから,全体は氷砂糖の集合体のよう。

 

ホトケノザの葉には空洞になった長い柱が付いていました。 それがまっ直ぐ上に伸びたり,倒れたり。

 

ロゼットになったブタナに見る霜はふしぎな姿。等間隔に林立する柱はなぜ,こんなふうにできたのか,知りたくなります。

 

ブロックが積み重なったようで,頭でっかち。 

 

葉ボタンの葉を見ました。細長い霜が適当な向きに伸びています。 

 

氷柱が無造作にできたといった感じ。

 

柱一つひとつは中空です。

 

白い葉に付いた霜です。日の光が当たりかけると,奥行きが感じられます。まことに賑やかな風景です。 

 

自然は水分を材料にして多様な造形美を見せてくれます。 

 


超接写がたのしい冬(4) ~霜~

2018-01-02 | 自然一般

霜は水の固体。分子構造のなせる巧みによってできた結晶構造にはなかなか味わい深いものがあります。それは雪の結晶にもつながる巧みです。

極寒の朝,草や枯草にある霜を超近接で撮影してみました。まずはリュウノヒゲで。整った柱状形を見ていると,規則正しい凍り方を繰り返していったあとが感じられます。中は空洞ですね。

 

長さにはそれぞれちがいがあります。成長する様子を動画で撮ればおもしろそう。 

 

ホトケノザの葉を見ているうちに,こんなに整った六角形が視野に入って来ました。自然の妙です。

 

落ちていたハチの巣に付いた霜。短くて,先が鋭く尖っています。霜ができる環境が同じだと,当たり前ながら似通った結晶ができることがわかります。

 

タンポポの綿毛で見かけた真ん丸い霜は……。列をつくった行儀よさ(?)に感心!

 

霜の結晶は雪のそれと同じようにおもしろい姿をしています。もっと記事にしていくつもりです。