古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

〈会計係り〉が〈おやつ係り〉をしています。

2014年01月11日 04時15分34秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 うちの村の老人クラブでは、〈会計係り〉が〈おやつ係り〉をします。ですからグランドゴルフ大会/囲碁ボール大会/花の植え替え作業があるときは、会計係りがおやつを買って1人ずつ袋に詰めて配ります。ぼくはその会計係りをして4年目になります。
 会計なんて仕事は苦手ですが、老人クラブの扱う金銭はしれてるし、なんといっても「おやつを買ってみんなに山分けする」という気持ちのいい仕事があるので、まだつづけるつもりです。16日には口吉川公民館で〈新春囲碁ボール大会〉があるので、きのうそのおやつを買いに緑が丘の旧サティーに行きました。小学校一年生が遠足のおやつを買いに行くようなワクワク気分です。自分のおやつを買いに出ても気分は弾みませんが、老人仲間のうれしそうな顔を想像しておやつを買うのは実にたのしい仕事です。写真のように1人分はわずかですが、スナック菓子やガムは入れずに老人向きおやつをセットしたつもりです。
                   
 さて田舎暮らしを満喫しているおじいさんは、こんなのん気なことを書いていますが、いま日本は大変なことになろうとしているようです。朝日新聞1月10日付の17面に、『 「満州国化」する日本 』という記事を見てギクッとしました。
 いくつかの部分を引用してみます。


 もともと満州国は関東軍による占領下に置かれて、独自の軍隊を持たず警察組織だけあればいいとして出発した。それがやがて満州国軍として肥大化していき、関東軍に牛耳られるようになった。これはまさに戦後の自衛隊と米軍の関係です。警察予備隊から自衛隊に肥大し、米軍に依存するとこなしには存在できない体制になっている。

 特定秘密保護法はアメリカへの従属と権力の一元化につながっています。情報の偏在は権力を生む。満州国で岸(戦犯で「安保闘争」のときの総理大臣で安倍総理の祖父)がやろうとした統制経済も、基本的に政府に情報が全部集まらないとできない。特定秘密保護法と、岸の日米安保改定が重なって見えます。

 もともとは対米対等をめざして集団的自衛権をと思っていたのでしょう。でも、中国の台頭や靖国参拝による反発などもあって、アジアの旗頭としてアメリカに対抗するという手段はとれない。それどころか、東アジアでの孤立化を招くことで対米従属化を強めるしかなく、特定秘密保護法をつくるなど、政策選択の幅を自ら狭めています。
 

 ぼくは定年退職後の数年間、『満蒙開拓青少年義勇軍』として渡満した少年たち(昭和2年前後生れの方々)に話を聞いてまわったことがあります。何かのかたちにまとめたいと思いながら果たせませんでした。85000人の14、5歳の少年が鉄砲の代わりに鍬の柄をかついで渡満し、25000人の少年は日本に還ることができませんでした。いまのぼくら老人からみると無限の可能性を秘めた少年たちが満州の地に消えました。
 その元凶は関東軍の暴走であり、それを止めようとしなかった「昭和陸軍」です。相手をなめ切って日中戦争をはじめ、大東亜戦争へと舵を切り、叩きのめされて敗北しました。
 アメリカは日本をどう見ているか。
 アメリカにとってこんな都合のよい国はありません。アーミテージだって、声を荒げて怒鳴ったら日本の政治家や官僚は震え上がったという話だし、ちょっと無心したら金は出してくれるし……。
 でも国民はあの戦争を、なぜそんなことになったかを、忘れてはいません。
「なめたらあかんで」
 せめて、虚勢でも、胸を張ってそういえるおじいさんでありたいと思います。 
コメント
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