◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「祟りに合う」って?

2010-09-15 21:24:50 | 気になる言葉、具体例
                                    見合いかっ
 先日、「めぐり合えません」について書いたのですが、たまたま何かで「○○というサイトに出合った」という記述を見て、また「合」だよ~と思って調べてみました。人と人なら「出会う」、人以外なら「出合う」、これははっきりしているのですが、片方が人でない場合、例えば、本、絵、映画など、う~ん、これは「出会う」でしょうね。
 そうそう、「合う」といえば、こんな恐ろしい霊が・・・ちゃうちゃう、恐ろしい例がありますよぉ~~~(°°) 「ある役を演じると祟りに合ううわさが」というテロップを見たことがあるのです。祟りに合ううわさってぇ~~~?
 これは誤変換になるべくしてなった例です。なぜだか分かりますか? 「という」が抜けていることが問題ですね。「たたりにあうといううわさが」なのに「たたりにあううわさが」と入力した、「○○に合う△△」ですから「ある役を演じると祟りに合ううわさが」となる・・・、ま、これは当然ですね。このごろ、必要な「という」まで省く傾向がありますが、誤変換を誘う誤った日本語です。
 「遭う」は、事故、災難、にわか雨、反対など、思いがけない事柄や好ましくないことに出くわす、経験するということですから、「祟り」なんていう恐ろしいことはやはり「遭う」ですね。そして、「という」を補って、「ある役を演じると祟りに遭うといううわさが」です。ある役って何だろ、おいわさん?
 それから、ちょっと面白いところでは、「味合う」なんていうのもあります。同じ文書の中に「味わう」もありましたから、「あじわう」と入力したり「あじあう」と入力したり、単純な入力ミスでしょうか? 「参拝者でにぎあう」なんていうのを見なかったら入力ミスで片付けられたのですが、「にぎあう」と書いた人は本当に「にぎあう」だと思っているのでは(~_~;)?
 そうそう、この記事を書いていて気づいたことが一つあるのですよ。「であいがしらに衝突した」ですが、双方が「であう」から衝突する、これはどっちでしょうね。これまですべて「出会い頭」だと思っていましたが、辞書に「出合い頭」とあるのを見て、そのほうが適切な場合もあると思い直しました。車と車、もしくは人と車なら「出合い頭に衝突した」ですかね、「双方が同時に出た」ということですから。
 およよ、気になるワードが聞こえてきました。「プロポーズされてお引き受けしました」ですか・・・、映画のセリフのようですが、プロポーズって「引き受ける」もの? なぁ~んか違う。「責任」ではなく「相手の気持ち」でしょ、それは「受ける」、「プロポーズされてお受けしました」ですよね?

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