◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「犬は子どもの値段と同じ」って?

2023-06-04 10:08:47 | 気になる言葉、具体例
                                  コロナで高騰

 ドイツロケで「犬は子どもの値段と同じということですか」と言った篠田麻里子( °°)! 「子どもの値段」ですよ、ぎょっとして画面を見たら、どうやらトラムの料金のことを「値段」と言ったようなのです。「料金」や「金額」を「値段」と言う人がたまにいますね。
 「池上彰のニュース解説」(2023/4/1)で「給料の値段聞いちゃうと」と言った朝日奈央( ̄д ̄)! そうそう、「値段」といえば、ヒモに貢いだ金額が積もり積もって1200万円ほどになったという話で「すごい値段になってた」と言ったのは芸人のいとうあさこです( ̄д ̄)!
 その日に投入する金額が印刷されているカレンダーとセットになった貯金箱を見て「日によって値段が違う」と言った森重有里彩アナ(HAB)。袴のレンタルや支度にかかる費用について「どれだけ値段がかかるのか」と言った山﨑夕貴アナ(フジテレビ)。アナウンサーなのに Ψ( ̄д ̄)Ψ。
 「世間話中…『お金を貸してほしいんです!』『え…?』→突然の金銭要求!値段を聞いて驚愕…!」という見出し(2023/4/9 CoordiSnap)、記事には「貸してほしい金額を聞いてみると」と書いてありましたから、そっちは問題なし。見出しは誰が書いた?
 テレビで何やら話している人が「急に値段が上がってびっくり!」と言い、一体何の値段なのかと思って注目したら、住民税の額でした。ぱっと「料金」「金額」「額」「費用」と言えないなんて・・・、適切な言葉を選ぶのは大事なこと。さぼっていると何も浮かばなくなりますよ <( ̄д ̄)>。
 「各地にある『正月のご馳走にサメを食べる』地域 腐敗しずらいから重宝?」という見出し(2023/1/2 17:00 TSURINEWS)、各地にあるのは、慣習、食文化、伝統、どれかな? それに、記事は「数の子が手に入りづらかったときに」なのに、見出しは誰が書いた?
 そもそも「手に入りづらい」ではなく「手に入りにくい」ですよ。例えば「言いづらいことなのですが…」は“気持ち”を表現しています。最近は「~にくい」を見掛けなくなり「~づらい」ばかりでスルーしてしまうこともあるのですが、「腐敗」なんて、完全に、絶対に、「腐敗しにくい」でしょ!
 「サイエンスZERO」(2023/1/15)で聞いた「不飽和脂肪酸は融点が低く固まりづらいのです」というナレーション( ̄д ̄)! 「固まりにくい」でしょ! 「消化しづらい食べ物によって消化不良を起こし」(2023/1/20 17:00 わんちゃんホンポ)って「消化しにくい」でしょ!
 「出没!アド街ック天国」(2023/3/25)で聞いた「予約必至といわれる~」というナレーション、それはどう考えても「予約必須」でしょ。どんだけ「必至」が好きなんだ!? 「シグネチャーメニュー」という言葉も出ましたが、看板メニューですか、意味は分かるけれど、なんだかなぁ・・・。
 須田健太郎アナ(MRO)も「予約必至の幻のパン発見」と言っていました。「必至」は、必ずそうなる、必ず来るということですから、じきに評判になって入手困難になりそう・・・ということならまだしも、すでに予約しないと買えないほど大人気のパンなら「予約必須」でしょ。
 「そのように受け止められているのは必至ですよね」と言ったのは文化人枠でテレビに出ている人でしたが、名前は忘れました。「必至」と言っていますが、意味は「~は当然ですよね」です。そういう流れで、本人はそういうつもりで言っていますよ、「必至」と言いたいだけです。
 一般人の文章に「傘を持って歩くのが必死だったのですが」というのがありましたが「必至」のつもりの誤字ですね。でも、「傘を持って歩くのが必至だったのですが」もちょっと変ですね。「傘の携帯は必至だったのですが」とか・・・、いや、やはり「傘の携帯が必須だったのですが」でしょ。
 「実の娘でもある心桜さんには、より壮絶な虐待を繰り返して『死』に追いやったと」(2023/3/15 現代ビジネス編集部)って Ψ( ̄д ̄)Ψ。奴隷のようにこき使い、殴る蹴る、ペンチで歯を抜く、いやはや、書いていてもぞわぞわしてくるほど恐ろしいですよ、「凄絶」でも足りないくらいです。
 「日本の『犬の殺処分』実はこう見られている…『捨て犬保護』に奔走するブルースシンガーが米国で言われた壮絶な一言」という見出し(2023/3/22 16:03 現代ビジネス)、誰が書いた? 適切な言葉を考えることすら放棄して「壮絶」で済ますなんて、随分いいかげんですね( ̄_ ̄)。
 一体何を言われたのかと思って記事を読み進め、これだろうというのを見付けました。「私たちは日本人を認めない。なぜなら、あなたの国には犬や猫のアウシュビッツがあるからだ」ですよ、これは痛烈な一言ですね、手厳しいですね、衝撃の一言、胸がつぶれるような言葉、です。
 「『医学部9浪』母の殺害に至った壮絶な教育虐待、家出を試みるも、探偵を雇った母に連れ戻される」という見出し(2023/3/23 11:04 東洋経済オンライン)、誰が書いた? 殺害だの虐待だの、だったら「凄絶」でしょ! 「壮絶」の誤用はいつまで続く?
 「フリマサイトで盗難された愛車発見、フレームの同じ傷決め手 窃盗容疑の男逮捕」という見出し(2023/1/12 20:31 神奈川新聞社)、いまだに「盗難された」なんて書いているおばか発見。しかも新聞社、ということは、書いたのは記者 (゚д゚)!? 「盗まれた愛車をフリマサイトで発見」でしょ。
 「所さん!事件ですよ 選『愛車がバラバラ!? 驚きの盗難手口』」(2023/1/19)、「選」ですから再放送ですね。番組内容「耳を疑う盗難事件が起きた。(中略)驚きの盗難手口まである」って、多分、天野悠ディレクターをはじめ、スタッフ全員が「盗難」を分かっていないのでしょう( ̄" ̄)。
 2022年7月に放送されたときに「盗難犯」「盗難された」に気づき、12月18日にそのことを書きました。今回、番組表で「盗難手口」を見て、こんなものもあったのかとあきれ、追加して書くことにしました。「盗難の手口に関する情報」と言ったホルコム ジャック和馬アナも分かっていませんね。
 「手口」「事件」と続けるなら「盗難」ではなく「窃盗」で、「窃盗の手口」「窃盗事件」です。ちなみに、画面に映った警察の資料には「自動車盗」と書いてありました。「盗難」とは、金品を盗まれる災難、つまり、被害者側が用いる言葉であり、「犯人」だの「手口」だの、続けられませんよ。
 さらに、CANインベーダーについて「盗難の仕組みはこうだ」というナレーション、語りは吉田鋼太郎。「金品を盗まれる災難の仕組みはこうだ」なんて言う? 「CANシステムに侵入して車を盗む、その仕組みはこうだ」ですが、長いから「仕組みはこうだ」とだけ言えばいいのです( ̄_ ̄)。
 ところで、「goo」トップページのクイズ、〔マッチ棒クイズ〕などいろいろありますが、〔間違い探し〕(2023/5/17)が「『思ってます』を正しい言い方に変えましょう!」って (゚д゚)、こんなものがクイズ? 「正解は『思っています』でした!」って、とうとうここまで来たか( ̄_ ̄)。

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